「アドオン」とは「機能拡張のためのソフト」のこと
日本語における「アドオン」は、主にIT用語で「機能拡張のためのソフト」の意味で使われています。パソコンの機能に関する言葉と聞くと、とても難しいイメージがありますが、使いこなせればパソコン作業の効率アップにつながることも多くとても便利です。
本記事では、アドオンの種類や似た意味をもつ言葉も含めてわかりやすく解説します。
「アドオン」の英語は「add-on」
「アドオン」の英語は、「add=加える」と、「on=~の上に」を組み合わせた形で「add-on」と表記し、「~に付け足す」「~に追加する」という意味になります。「add-on」を使った熟語もいくつか紹介しておくので、どのようなニュアンスで使われているのかチェックしてみてください。
・add-on charge(追加料金)
・add-on expense(追加費用)
・add-on contract(追加契約)
・add-on an extra room(一部屋増築する) など
日本語においての「アドオン」とは
日本語においての「アドオン」はIT用語という認識が強いかもしれません。しかし、さまざまな分野で使われており、それぞれで意味が異なります。
IT業界での「アドオン」
IT業界においての「アドオン」とは、「機能拡張をするために使用するソフトウェア」のことをいいます。
パソコンでは、さまざまなソフトウェア、アプリケーション、ブラウザを利用していますよね?わかりやすくいえば、それらのソフトウェア、アプリケーション、ブラウザに新しい機能を追加するのに必要なソフトウェアが「アドオン」です。
企業や個人が開発した「アドオン」は、ブラウザの公式サイトの審査を経て公開されており、必要に応じて自由にインストールが可能です。新しい機能を追加することで便利に利用できるようになりますが、ものによっては動作に負荷がかかり、操作性が悪くなる場合があります。
そのため、「アドオンの無効」という操作をすることもできます。「アドオンの無効」については後述するので、このまま読み進めてみてください。
アドオンの具体例:firefox
Firefox(ファイヤーフォックス)とは、Mozilla Corporationで開発・提供されているウェブブラウザで、数多くのアドオンが公開されています。
【Menu Wizard】
メニューバーやテキストメニューのカスタマイズができる拡張機能。
【Adblock Plus】
広告表示を消してくれる拡張機能。
【Speed Dial】
使用頻度の高いサイトをサムネイル表示し、アクセスしやすくする拡張機能。
ほかにもさまざまな拡張機能が用意されているので、もっと多くのものを知りたい人は、「firefox Browser ADD-ONS」にアクセスしてみてください。
(参照元:firefox Browser ADD-ONS)
アドオンの具体例:Google Chrome
Google Chrome(グーグルクローム)とはGoogleが開発・提供している無料のwebブラウザで、Googleアカウントとの共有や、パソコン・スマートフォン間での同期ができるのが特徴です。
Google Chromeのアドオンは、「Chromeウェブストア」からインストールすることができますが、どのような拡張機能があるのか、少しだけ紹介しておきますね。
【Ghostery】
Webページ閲覧の際に、自身の情報を収集されないようにする拡張機能です。
【One Tab】
開いている複数のタブを一覧にしてひとつにまとめることができる拡張機能です。
【Tab Resize】
ひとつの画面の中で、複数のWebページを分割表示できる拡張機能です。
【The QR Code Extension】
閲覧中のWebページをQRコードに変換し、そのままスマートフォンに送信可能な拡張機能です。
【SEO META in 1CLICK】
作成したWebページ内に必要な情報やキーワードなどが正しく入っているかを確認できる拡張機能です。
ビジネスシーンでの「アドオン」
IT分野では「機能拡張をするために使用するソフトウェア」ですが、ほかの分野においては「追加販売」や「オプション・付属品」を指す場合もあります。
たとえば、ファーストフード店で、ハンバーガーを注文した際にサイドメニューを勧められる場合がありますよね?また、イヤホンを購入したとき、イヤーパッドがついていることが多いです。これらの場合、「サイドメニュー」「イヤーパッド」が「アドオン」になります。
金融業界での「アドオン」
金融業界においての「アドオン」は、「元本の上に乗せる」利息の計算方式のことを指します。「アドオン方式」の利息とは、元本に対し、分割回数にその回数に見合った金利を掛けます。
しかし、利息は元本が減らない前提で計算されているため、元本が減るにつれ返済額が減っていく「元金均等返済」や、返済額がずっと一定の「元利均等返済」に比べ、総支払額が多くなります。
旅行業界での「アドオン」
旅行業界においての「アドオン」は「アドオン運賃」を指し、国際線に国内線の運賃を付け足すことをいいます。国際線を利用した際、最寄の空港まで国内線を利用する場合があります。この国際便からの乗り継ぎ便は、通常の運賃より割引になっているケースが多いです。
「アドオン」と「アドイン」の違い
「アドイン」は、「add-in」と表記し、「アドオン」との違いは「on(上に追加)」か「in(中に追加)」です。厳密には、今あるソフトウェアの上に機能を追加するのか、中に入れ込むのかの違いがあるのですが、実際には「アドオン」と「アドイン」は、ほぼ同じ意味と認識されています。
「アドオン」と「プラグイン」の違い
「プラグイン」は「plug(=差し込む)」+「in(=中に)」を合わせた言葉で、ソフトウェアの中に機能を追加することをいいます。
代表的な「プラグイン」には、PDFが表示できるようになる「Adove Acrobat Reader」や、動画や音声をWebブラウザで再生できる「Windows Media Player」などがあります。
「アドオンを無効にする」とは?
「アドオン」は、パソコンを便利に使うための機能ではありますが、多くの「アドオン」を有効にしていると、動作を遅くなる場合があります。そのため、追加後に「有効」「無効」の切り替えができるようになっています。
「アドオンを無効にする」を簡単にいうと、追加した機能を使えなくすることです。
たとえば、インターネット利用時、「アドオンを無効にすることで閲覧速度が上がります」といった表示を目にしたことはありませんか?このようなときは「アドオンを無効」にすると、その場の速度問題は解決するかもしれません。
しかし、その「アドオン」を無効にすることで、よく利用するサイトが閲覧できなくなる場合もあるので、無効にする場合は、ほんとうに「無効」に設定しても問題ないかを確認することをおすすめします。
「アドオン」の使い方・例文
「アドオン」は分野によって意味が異なるので、会話での使い方にも違いがあります。
分野ごとの「アドオン」の意味を間違えないようにしよう
どの分野でも「~の上に追加する」という「アドオン」の意味は同じです。しかし、機能追加、金利上乗せ、付属品など、内容には違いがあるので、それぞれの分野での意味合いをきちんと理解し、間違って解釈しないようにしましょう。