ご愛顧とはどんな意味?お客様に使える?読み方や例文、ご高配などの類語も解説

「ご愛顧」とはどんな言葉?

「ご愛顧」の意味は「目をかけ引き立てること」です。

「ご愛顧」を言い換えできる類語は、「お引き立て」「お力添え」「ご尽力」「ご支援」「ご高配」「ご厚情」「ご厚誼」「お目をかけて頂き」があります。

英語で表すときには、「patronage」を使ってください。

「ご愛顧」の読み方と意味

「ご愛顧」の読み方は「ごあいこ」です。「ご愛顧」の「愛顧」は、次の意味で使われます。

愛顧
客が商人や芸人など、目下の相手に目をかけ引き立てること
・かわいがってよく面倒をみること
・ひいき

「愛顧」はひいきされる側が、自分を経済的に引き立ててくれる相手に対して使うのが一般的。「ご愛顧」は、この「愛顧」に丁寧なニュアンスを加える接頭語の「ご」をつけた敬語です。

「ご愛顧」は尊敬語にも謙譲語にもなる

接頭語の「ご」は、相手に関する言葉につくときは尊敬語、自分に関係する言葉につくときには謙譲語になります。

そのため、「ご愛顧」の「ご」も後ろにつく言葉によって敬語の種類が変わります

例えば、「ご愛顧いただく」の「いただく」は「もらう」という意味。「もらう」は自分がする動作なので、「ご愛顧」の「ご」は「いただく」とセットで謙譲語になります。

「ご愛顧くださる」の場合は、「くださる」が「くれる」という意味。「くれる」は相手の動作を表す言葉なので、「ご愛顧」の「ご」は「くださる」と合わせて尊敬語になります。

「ご愛顧」はお客様に使う言葉

「ご愛顧」は、文法的に正しい敬語ですが、すべての目上の相手に使えるわけではありません。

「ご愛顧」の「愛顧」は、「客が商人や芸人など、目下の相手に目をかけ引き立てること」という意味の言葉でしたよね。そのため「ご愛顧」も、自分と定期的に取引をしてお金を支払ってくれる取引先や、顧客に対して用いる敬語になります。

先輩や上司、会社の偉い人に対しては使用しないので注意してください。

「ご愛顧」の使い方を例文で学ぼう

「ご愛顧」は、お客様に対する挨拶文で使われる場合が多い言葉です。話し言葉では、イベント時の挨拶など、かしこまった言い回しが必要なときに用いられます。

例文
・長きに渡る弊社へのご愛顧ありがとうございます。
・いつもbouteXをご愛顧いただきありがとうございます。
・今後とも変わらぬご愛顧の程よろしくお願いいたします。
・リニューアルオープン後も引き続きのご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
・今後もより一層のご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

「ご愛顧」の類語・言い換え表現

「ご愛顧」は、ビジネスでよく使用されますが、ひとつの文章や一連の挨拶言葉のなかで2度使うのはよくないといわれています。

適宜言い換えできるように、「ご愛顧」の類語についても学んでおきましょう。

お引き立て

「お引き立て」の「引き立て」は、「引き立てること」「ひいきすること」「特定の人を重んじて目をかけること」という意味。この「引き立て」に丁寧なニュアンスを加える接頭語の「お」をつけて、目上の相手に使える敬語にしたのが「お引き立て」です。

例文
今後ともより一層お引き立てくださいますよう、お願い申し上げます。

お力添え

「お力添え」は「力を貸す」ことや、「援助する」ことを意味する「力添え」に、接頭語の「お」をつけて丁寧な言い方にした敬語です。

例文
日頃からお力添えいただいている近隣の皆様に、当イベントのために開発した限定メニューを特別価格でご案内いたします。

ご尽力

「ご尽力」は、「精一杯努力をする様子」や「持っているすべての力で取り組む」という意味の「尽力」に、接頭語の「ご」をつけた言葉です。相手にかなりの労力を払ってもらったときに使います。

例文
これもひとえに皆様の、お支えとご尽力の賜物であると深く感謝しております。

ご支援

「ご支援」は「力を添えて助けること」という意味の「支援」に、接頭語の「ご」をつけた敬語です。「ご愛顧」ほどかしこまった言い方ではなく、話し言葉でもよく使われます。

例文
多くの方からのご支援を受けて、画期的な新商品を開発することができました。

ご高配

「ご高配(ごこうはい)」は、「自分を高い立場に置いてくれる相手の配慮や気遣い」という意味です。

例文
日頃の皆様のご支援、ご高配に心より御礼申し上げます。

この例文では、先ほど紹介した「ご支援」と「ご高配」を並べて使っていますよね。このように類語を重ねて使用することも可能です。

ご厚情

「ご厚情(ごこうじょう)」の意味は、「厚い情けの心」や「心からの深い思いやりの気持ち」。「ご愛顧」と同じくかしこまった言い方で、書き言葉や改まった場での話し言葉に使われます。

例文
皆様のご厚情に御礼申し上げますとともに、今後とも引き続き変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

ご厚誼

「ご厚誼(ごこうぎ)」の意味は、「情愛のこもった親しいつきあい」「極めて親しい間柄」。大変丁寧な言い方の言葉で、喪中葉書やビジネス文書など改まった文面での挨拶文や、式典など格式が求められる場での挨拶言葉として使われます。

例文
オープン1周年を迎えることができました。これもひとえに皆様のご厚誼の賜物と、心から感謝と御礼を申し上げます。

お目をかけて頂き

「お目をかけて頂き」は「相手が自分のことを気に入って、特別に面倒をみてくれた」という意味です。

この言葉は人がいる場で使ってしまうと、周囲の人からあなたが上位者にゴマをすっていると思われたり、上位者がえこひいきしていると思われてしまう恐れがあります。そのため、周りにほかの人がいない状況や、相手しか読まない手紙などで用いるようにしてください。

例文
社長には入社当時からお目をかけて頂き、感謝してもしきれません。

「ご愛顧」の英語は?

「ご愛顧」を英訳するときには、「patronage」という英単語を使います。

patronage
・後援
・支援
・保護
・奨励
・引き立て
・ひいき
・愛顧
・顧客
・得意客
・恩着せがましい態度
・恩人ぶること
・任命権

ビジネスでよく使用するフレーズの「ご愛顧ありがとうございます」は、「patronage」を使って「Thank you for your patronage.」と表現できます。

また、「忠誠」や「忠誠心」「愛情」という意味の「loyalty」を用いて、「Thank you for your loyalty.(忠誠心をありがとうございます)」と表す場合もあります。

「ご愛顧」をうまく使おう

「ご愛顧」は、ビジネスでお世話になっているお客様や取引先に、日頃の感謝を伝えられる敬語です。

手紙やメールなどの挨拶文として使うケースが多く、ビジネスマンならおさえておきたい表現ですが、同じ文面で「ご愛顧」を繰り返し使用するのはおすすめできません。

この記事で紹介した類語と併せて頭に入れておき、上手に使い分けできるようになりましょう。