シノプシスとはどんな意味?語源や具体例、言い換え表現をわかりやすく解説

シノプシスとは「あらすじ」のこと

シノプシスは、日常生活ではあまり聞き慣れない言葉です。しかし、意味はそれほど難しくなく「あらすじ」を指します。物語や映画などの大まかなストーリーをシノプシスといいます。

ただ、「シナリオ」や「プロット」などの類語もあるため、違いについては確認しておきたいところです。

今回は、シノプシスの語源、意味、使い方などを網羅してお伝えします。

シノプシスの意味

シノプシスは「あらすじ」という意味ですが、もう少し詳しくニュアンスを確認していきましょう。

シノプシスとは?

シノプシスは映画、小説、論文などのあらすじを指します。一般的に映画などのあらすじといえば、物語の設定や導入部分が記されており、結論までは書かれていません。しかし、シノプシスでは、結論までを含めた大まかなストーリーとなります。

結論を含めたあらすじは一般的に作品の宣伝などで公開することは少ないですが、テレビや演劇の世界ではよくシノプシスを用います。

また、研究論文の概要をシノプシス、アブストラクト、サマリーのいずれかで呼びます。ビジネスシーンでも稀に「計画の概要」などといった意味でシノプシスという言葉を使うことがあります。

シノプシスの語源は英語

シノプシスの語源は英語の「synopsis」です。日本語の意味とほぼ同じであり、映画や小説などの「あらすじ、概要」の意味を持ちます。複数形になると「synopses」となります。

シノプシスの類語

シノプシスには「シナリオ」などに代表される類語がいくつかあります。それぞれどのような違いがあるのか比較してみましょう。

シナリオ

脚本、台本のこと。物語の流れに沿って、内容が細部まで記されています。

プロット

事実や出来事だけで構成される、物語の因果関係がわかる大筋のこと。統計やデータ処理の世界でプロットといえば「データを図表上に示すこと」を意味します。物語の世界でも事実をベースとしたストーリーの設計図のようなものとなります。

ストーリーライン

物語の大筋、概要のことで、プロットとほぼ同じ意味となります。

シノプシスとプロットの具体例

【シノプシス】

高校3年生の夏、受験生だった聡子の母は突然行方不明になった。大学に進学するため、古本屋で参考書を買ったり、友人から使用済みの問題集をもらったりして、お金がないながらも工夫して勉強していた。1年の浪人生活を経て、塾講師や飲食店のバイトを掛け持ちし、ハードワークと学業を両立しながら、晴れて志望校に合格した。そこではダンスとの出会いがあった。

【プロット】

聡子が高校3年生のとき、聡子の母が行方不明になった。大学に進学するため、苦労しながら勉強していた。1年の浪人生活を経た。バイトを掛け持ちしながら、志望校に合格した。大学ではダンスにのめりこんだ。

プロットが事実のみを記しているのに対して、シノプシスは情報が明確だったり、文学的にまとまっていたりします。

シノプシスの使い方・例文

例文
・韓流ドラマは日本人の人気が長年に渡り続いているが、シノプシスやプロットが充実している。
シノプシス通りに脚本を作っていただくよう、改めてお願いをした。

シノプシスの言い換え表現

「あらすじ」や「概要」の他、次のような日本語に言い換えて使うことができます。

言い換え表現

・要略
・骨組み
・梗概(こうがい)
・大筋
・大意 など

シノプシスは意外と使われている言葉

シノプシスはテレビや演劇、文学の世界ではよく用いられています。論文でも概要をシノプシスと呼ぶことがあります。そして、米国に本社のある企業の名前にも採用されています。日常生活では馴染みが薄いですが、意外とさまざまな場面で用いられている言葉なのです。

シナリオという言葉は多くの人が知っていますが、シノプシスの意味がわかっていれば、周囲と差をつけることができそうです。

機会があればシノプシスという言葉を使ってみましょう。