「俯瞰」とはどんな言葉？
「俯瞰」の意味は、「高い所から物事を見下ろすこと」「広い視野で全体を把握すること」です。
類語は、「鳥瞰」「包括的に眺める」「大局的に見る」。対義語は「仰望」「近視眼的」です。
英語で表すときは、「Bird’s-eye view」や「overlooking」を使います。
「俯瞰」とはどんな意味？
「俯瞰」は「ふかん」と読み、次の意味をもっています。
・広い視野で全体を把握すること
俯瞰の「俯」は、「ふせる。ふす。うつむく」という意味をもつ漢字です。俯瞰では「身をかがめる」ことを表しています。
「瞰」は「みる。みおろす。ながめる。のぞむ」という意味で、「見下ろす」ことを表す漢字です。
つまり、俯瞰は「身をかがめて見下ろす」という言葉。実際に高いところから広く周囲を見渡すという物理的な意味合いと、比喩として高いところから見下ろすように広い視野で物事を見るという2つのニュアンスで使われます。
「俯瞰」の関連語
「俯瞰」は少し形を変えて使われることもよくあります。どのような言葉があるのかあわせておさえておきましょう。
「俯瞰」の使い方を例文で学ぼう
「俯瞰」は、物理的に高いところから見下ろすという意味合いで使われる場合と、比喩として広い視野で見るというニュアンスで用いられる場合がありましたね。
それぞれの意味での「俯瞰」の使い方を例文でイメージしてみましょう。
・人物を俯瞰のアングルで描写するイラストは、バランスが難しい。
・今回発表する新作ゲームは俯瞰視点でゲームが展開するのが特徴だ。
・ビジネスでは俯瞰する力が必要だ。
・俯瞰の目で全体を捉え、優先すべき事柄を総合的に判断する。
・会社の将来像について俯瞰的に考える。
・リーダーには俯瞰力が求められる。
「俯瞰」の類語・言い換え表現
「俯瞰」の類語は、「鳥瞰」「包括的に眺める」「大局的に見る」です。それぞれの意味や使い方をみてみましょう。
鳥が上空から見下ろすように、高い所から広い範囲を見下ろし眺めること。そこから転じて、全体を大きくとらえてひと目で観察することも意味する
【例文】
業界のなかでの現在の会社の立ち位置を鳥瞰し、今後の戦略を立てる。
すべてをひっくるめて総合的に眺めること
【例文】
多角的に情報収集し、ビジネス全体を包括的に眺めることが重要だ。
物事を全体的な観点で捉えるさま。全体の局面を考慮して物事を考えるさま
【例文】
大局的に見て、儲かるビジネスを考える。
「俯瞰」の対義語
「俯瞰」の対義語は、「仰望」「近視眼的」です。
・仰ぎ見て望むこと。期待すること
・尊敬して慕うこと。あがめること
・天を仰ぐこと
【例文】
ここは、富士山を仰望するビュースポットとして有名だ。
大局を見通せず、ものの見方が目先のことだけにとらわれているさま
【例文】
自分が、近視眼的な考え方にとらわれていると気づかされた。
「俯瞰」は英語だと？
「俯瞰」は英語だと「Bird’s-eye view」や「overlooking」を使って表します。
overlooking：見晴らす。俯瞰する
「俯瞰」をうまく使えるようになろう
「俯瞰」は、「高い所から物事を見下ろすこと」や「広い視野で全体を把握すること」を意味する言葉です。物理的にそのような視点でものを見るという意味で使われる場合と、比喩としてそのような視点で物事を捉えるという意味で用いられる場合があります。
ビジネスでは、どちらの意味でもよく使用されるため、文脈から正しいニュアンスを読み取れるようになりましょう。
