主体的の意味とは?類義語、対義語、英語も解説

「主体的」とはどんな言葉?

「主体的」の意味は「自分の意志・判断に基づいて行動するさま」です。

類義語は、「自主的」「自律的」「能動的」。対義語は「受動的」です。

英語で表すときは、「initiatively」「autonomous」「self-directed」を使います。

「主体的」とはどんな意味?読み方は?

「主体的」の読み方は「しゅたいてき」。次の意味をもつ言葉です。

主体的
自分の意志・判断に基づいて行動するさま

他者からの関与や影響がない状態で、嫌々であったり衝動的であったりもせず、自分で考えて判断し行動することを「主体的」といいます。

「主体的」には責任がともなう

例えば、「主体的に行動する」とは、何かをする目的やゴールもあいまいな状態から、自分で考えて目的・ゴールを設定し、その目的・ゴールを達成するためのリスク管理も自分で行い行動することをいいます。

つまり、「主体的」には大きな責任がともなうのです。

「主体的」の例

「主体的」がどのようなものなのか、ビジネスマンの仕事を通して考えてみましょう。

企業に所属するビジネスマンならば、会社に何かしら貢献しないといけないですよね。このとき、何をするべきか誰からも指示やヒントをもらわずに、自分で考えて課題を見つけ動けるのが「主体的」な人です。

会社のために、自分が担当している商品の売上を10%アップするという課題を自分で見つけ、自分で売上アップのためのプランを考え出し、自らの責任のもと計画を実行していったとします。これが、「主体的」な行動です。

「主体的」の使い方を例文で学ぼう

「主体的」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・社会人には、主体的に行動する姿勢が必要だ。
・上司から、仕事に主体的に取り組むように注意された。
主体的に学習に取り組む態度を評価する。
・学校教育では、主体的対話的で深い学びが重要視されている。

「主体的」の類義語

「主体的」の類義語は、「自主的」「自律的」「能動的」です。

しかしこれらの言葉の意味は、「主体的」の意味と違う部分もあるので、言い換えないで使い分けするほうがいい場合もあります。それぞれの意味について、しっかり頭に入れておきましょう。

「主体的」と「自主的」

「自主的」の意味は「ほかからの指図や干渉によらずに、なすべきことを自分の意思に基づいて行うさま」です。

次のように使います。

例文
自主的に行っていた清掃活動の仲間が増え、気が付いたら大きな団体になっていた。

「自主的」は「主体的」と違い、ゴールに向かうためのやるべきこととそのための道筋がある程度はっきりしているときに使われます。

また、「自主的」はゴールまでのルートが示された状態から行動を起こすため、それほど大きな責任を追わなくて済みます。

「主体的」と「自律的」

「自律的」の意味は、「ほかからの指図や干渉によらず、自分の決めた規範やルールに従って自分で判断し行動する状態」です。

例文
自律的な人材育成に力を入れる企業が増えている。

「自律的」は、「自分の決めた規範やルールに従って」というニュアンスがあるところが「主体的」と違います。

「主体的」と「能動的」

「能動的」の意味は、「自分からほかへ働きかけるさま」です。

例文
仕事のやりがいは、能動的に行動するように意識を変えることで見えてくる。

自分で決めて自分から動くところは、「能動的」と「主体的」で共通しています。しかし「能動的」は、その先が自分ひとりで完結せず「ほかへ働きかける」ため、「主体的」と違ってます。

「主体的」の対義語

「主体的」の対義語は「受動的」です。

受動的
【意味】
ほかからの働きかけを受ける様子。受け身であるさま
【例文】
受動的にしか動かないことを注意された。

「主体的」は英語だと?

「主体的」を英訳するときは、「initiatively」「autonomous」「self-directed」を使って表します。

「主体的」の英語
initiatively:自発的に、積極的に
autonomous:自主的な、自立した、自律性の、自治の
self-directed:自ら方向を決める、自発的な

英語で話す機会があったらぜひ使ってみてください。

「主体的」の意味を正しく理解しよう

「主体的」の意味は、「自分の意志・判断に基づいて行動するさま」です。

似た意味をもつ言葉に「自主的」「自律的」「能動的」がありますが、「主体的」とこの3つの言葉はニュアンスが少し違っています。

それぞれの言葉の意味を正しく頭に入れておき、使い分けられるようになりましょう。