ライターの記事単価・報酬についてまるっと解説します!
ひと言で「ライター」といっても、気ままにブログや感想文を書いている人もいれば、雑誌や新聞などの紙媒体に寄稿するレベルの人もいます。
したがって、ライターの記事単価や報酬は、一概にどのくらいとはいえません。個人によって差は大きくなります。
しかし、レベルに応じて相場というものは存在します。そして、自分のレベルが上がると高い報酬が狙えるようになっていきます。
今回は、記事単価の相場から、報酬アップにつながるヒントまでお伝えしていきます。
ライターの単価、相場はどのくらい?
ライターとして記事を書く仕事を引き受けるときの単価、相場をみていきましょう。
[レベル別]ライターの文字単価
ライターとしてのキャリアの中で、通常はいきなり「文字単価10円スタート!」なんてことになりません。著名人などでない限り、安い文字単価から始まり、自分のレベルとともにじわじわ上がっていくことが一般的です。
レベル | 相場 | 備考 |
未経験〜初心者 | 0.1円〜1円 | 簡単な記事を書けるライター |
初心者〜中級者 | 2円〜 | しっかりした内容、付加価値のある内容で書けるライター |
中級者〜 | 3円〜 | 取材、専門記事などもこなせる、数年の経験があるライター |
上級者 | 10円〜 | 専門知識がある、元記者などで、高度な記事を書けるライター |
実際には、そのメディアの知名度や業務内容によって引き受ける仕事を選別します。したがって、表の通りとはならないこともありますが、目安としてはこのような形となります。
文字単価1円は高いのか、安いのか
「文字単価1円」が高いか安いか、一概に示すことはできません。誰にでも書けるような感想文なら「高い」といえますし、取材を伴うような記事なら「安い」といえるでしょう。要するに、記事の難易度によって判断は変わってきます。
また、同じ仕事でも、ライターによって作業スピードは人それぞれ。例えば、3000文字を1時間で書けるなら時給3,000円相当ですし、6時間かかるなら時給500円相当となります。つまり、文字単価1円で稼げる額はケースバイケースです。
しかし、私の感覚では、20万円以上稼いで生計を立てるうえで、文字単価1円は厳しいライン。家計の足しに数万円を稼ぎたいのであれば、この文字単価でも目標を達成できるでしょう。
文字単価に目安はあるけれど、それが高いか安いかは、作業スピードや難易度によってもとらえ方が変わってきます。
ライターとしてレベルアップしていくためのSTEP
ライターとしてステップアップしていきたいとき、具体的にどんな記事を書くことを目標とすればいいのか、その指標を提示します。
STEP①:感想文・日記のライティング
何の経験や実績がなくても取り組めるのが、感想文やブログ用記事のライティングをする案件。日本語として成立していればいいし、とにかく何か書けばOKです。
私が初めて受けた仕事は、400文字の体験談を書く仕事で、報酬は33円でした。安いですが、電車で移動しているときなど暇つぶし感覚でやっていました。
STEP②:Webで調査して書く基本のライティング
こちらもWebライティングでは定番ですが、あるキーワードやテーマ、指定されたルールに沿って書く案件です。複数の情報源を参考にしながら、記事を書いていきます。文字単価は0.5〜1円くらいが目安。数をこなさないと収入には結びつかないので、効率も大事。
STEP③:付加価値をもたせられるライティング
「単に情報を調べて書く」という作業であれば、誰にでもできてしまいます。そこに何か付加価値をもたせられると、次のレベルに進むことができます。
例えば、SEOを意識したライティングができること。論文や書籍を参照しながら信ぴょう性の高い記事を書けること。自分ならではの体験や考察が面白く、オリジナリティなどを付加できること。
どんな付加価値がクライアントのニーズと合致するかはケースバイケースですが、「またこのライターさんにお願いしたい」と思ってもらえる何かが必要となります。1文字2円以上になると、このレベルのことが求められてきます。
STEP④:取材・インタビューを伴うライティング
手軽に始められる仕事であることから、ライターとして活躍する人は増加しているものの、「取材案件をこなせます!」という人は一部。そのような実績と経験を蓄積しておくと有利になるでしょう。
取材では、企画、撮影、原稿作成、編集など、総合的なスキルが求められます。ただ記事を書いて終わりではなく、準備や取材後の処理にも時間がかかるため、文字単価は5円以上となることが一般的。取材ができると、ライターとしての活動の幅もグンと広がりますし、高収入も狙えます。
専門記事のライティングもおすすめ
医療、不動産、金融、法律、ITなど、何らかの専門知識や資格、経験を有していれば、高額案件を狙いやすいです。例えば、「美容に興味がある人」よりも、「化粧品検定1級を持っている人」「10年間美容部員をしていた人」の方が、単価の交渉もしやすくなります。
高度な専門知識を持っていて、かつ、企画力や文章力もあれば、高額報酬が狙えます。
ライティングの記事単価・収入を上げる方法
何か一つのことをすれば収入が飛躍的に増えるというわけではないので、次のような方法で地道に報酬アップの道を歩んでいくことが大切です。自分自身のスキルアップはもちろんのこと、仕事の獲得方法、自己PRの方法にも重要になります。
SEOの知識を身につける
そもそもSEOとは、検索エンジン最適化のこと。簡単にいうと、どうすればYahooやGoogleなどの検索エンジンで上位に表示されるか、という考え方です。Webライターをするなら、少しずつ身につけておくと強みになることは間違いありません。
例えば、タイトルにキーワードを入れるときはできるだけ前の方にする。見出しや本文にもキーワードを入れる。代名詞を多用しない。共起語(連想されるキーワード)が含まれている。
このような観点で記事を作ると上位表示されやすいというのは基本ですが、これ以上にまだまだ知っておきたいポイントはあります。
量を納品できるようにする
ライティングで得る収入を増やすには、やはり数をこなすことも大切。記事数に応じて報酬に色がつく場合もあります。
作業スピードには、その人の集中力、思考力、モチベーションなども影響しますが、業務効率化を意識していくことで対応できる部分もあります。
クラウドソーシングを卒業する
クラウドソーシングが出始めの頃は、いい仕事もありましたが、次第にユーザー数も増えてきました。ライターにとっては戦国時代ともいえ、おいしい案件をもらいにくくなっています。
直接契約の場合は、手数料などのマージンも引かれません。報酬から10%、20%も手数料がとられてしまうのは大打撃です。
例えば、メディアへの直接応募という選択肢もあります。これは記事単価、収入アップへの近道といえます。
取材記事に挑戦する
「自分には取材なんて無理」と思う方もいるかもしれません。しかし、事前準備にエネルギーを注げば大丈夫。
あらかじめ質問事項を先方に送っておくと、双方が準備をしやすくなります。それと、どんな記事にしたいのか、具体的なイメージを先方にお伝えおきましょう。
インタビューでは許可を取って録音させてもらい、文字起こしして、編集。情報の取捨選択が必要ですがネタがある状態なので、書くのは意外と簡単です。
一度経験すれば自信もつきますし、実績にもなります。ライターとしての収入を増やしたい人は、オンラインでのインタビュー案件からでも構わないので、挑戦してみましょう。
SNSでアカウントを作って情報発信
SNSで情報発信していると、それが誰かの目にとまり、仕事を依頼されることもしばしば。筆者のライター仲間は、地道にツイートを投稿していたところ、ある専門雑誌の編集者から声がかかり、某芸能人にインタビューをしていました。報酬もかなりよかったようです。
SNSのダイレクトメッセージから、おいしい案件が舞い込んでくる可能性もあるので、有効活用してみてください。
実績・ポートフォリオを用意する
どんな記事を書ける人材なのかを知ってもらうために、実績がわかるものを用意することは大切です。過去に制作した記事は、機密保持契約などをしていればオープンにできませんが、承諾がもらえる場合はぜひ自分の実績にしてみてください。ポートフォリオサイトを作成するのもおすすめ。
ライティング業務のスピードアップ・効率化も大事!
記事単価自体を上げるための努力することも大事ですが、そもそもの作業を効率化して、たくさんの仕事をさばけるようになることも重要。
やるべき作業をどんどんこなせるよう、TO DO LISTや業務管理ツールでチェックするのもいいでしょう。