「鋭意」とはどんな言葉?
「鋭意」は、「物事に対して、気持ちを集中し真剣に取り組んでいること」という意味をもつ言葉です。
類語は、「専心」「専念」「精進」「邁進」「懸命」「真摯」。
「鋭意」を英語で表すときは、「earnestly」「assiduously」「diligently」「wholeheartedly」「do my best」が使えます。
「鋭意」はどんな意味?読み方は?
「鋭意」は「えいい」と読み、次の意味で使われます。
「鋭意」の漢字から、言葉の意味をもう少しくわしく考えてみましょう。
「鋭意」の成り立ち
「鋭意」の「鋭」と「意」は、それぞれ次の意味をもつ漢字です。
②つよい。勢いがある
③はやい。すばやい。さとい。かしこい
②内容。わけ
「鋭意」は、「鋭」の②の意味「つよい。勢いがある」と、「意」の①の意味「こころ。きもち。思い。考え」を組み合わせて意味が作られている言葉です。「強い心」や「勢いがある気持ち」で、物事に一生懸命に取り組むというニュアンスを表します。
ポジティブな言葉なので、自分のやる気や頑張っていることをアピールしたいときによく使われます。
「鋭意」は自分や身内に使う
「鋭意」は、自分が「一生懸命に頑張っています」と主張したいときや、「一生懸命に頑張ります」とアピールしたいときに用います。自分の身内が頑張っていることを伝えるときにも使用します。
しかし、「鋭意」はほかの人の頑張りに対しては使えません。「鋭意」は、「『強い心』や『勢いがある気持ち』を持って行わなければできない」という謙遜のニュアンスをもつ言葉でもあります。そのため、ほかの人に対して使用すると、相手の能力を低くみているような印象を与えてしまいます。
「鋭意」の使い方を例文で学ぼう
「鋭意」は、ほかの言葉にくっついて副詞のように使われる場合がほとんどです。「鋭意」の使い方を例文でイメージしてみましょう。
・今後もよりいいサービスを提供できるよう、鋭意努力してまいります。
・人気映画の最新作が鋭意製作中であると、制作会社から正式に発表された。
・不具合を早期に解消できるよう現在鋭意対応中です。
・創業祭に向けて、特別なイベントも鋭意準備中です。
・その件につきましては、さまざまな情報を収集し鋭意検討を進めているところです。
「鋭意」の類語・言い換え表現
「鋭意」は自分の頑張りをアピールするのにぴったりな言葉ですが、同じワードを繰り返し使っていたら、せっかくの主張も効果半減してしまいます。
「鋭意」の類語もおさえておき、言い換えできるようになりましょう。
例文:この発明は、彼の多大な努力と専心の証しだ。
例文:雑務に気を取られず、商品開発に専念したい。
例文:今後もより一層精進してまいります。
例文:上場企業として社会に貢献できるよう、日々邁進していく所存です。
例文:育児と仕事を両立させるため、懸命に取り組んできた。
例文:社員一人ひとりが職務に真摯に向き合うことが、会社の成長につながる。
「鋭意」は英語だと?
英語では、「earnestly」「assiduously」「diligently」「wholeheartedly」「do my best」を使用して、「鋭意」のニュアンスを表せます。
assiduously:精出して、せっせと
diligently:熱心に、勤勉に
wholeheartedly:心を込めて、心から、誠心誠意
do my best:私のベストを尽くす
綴りが長くて覚えにくい単語もありますが、少しずつ頭に入れていきましょう。
「鋭意」をビジネスで使ってみよう
前向きに頑張ることをアピールできる「鋭意」は、ビジネスでも使い勝手のいい言葉です。しかし、「鋭意」を使用しすぎると、相手に自分の頑張りが安っぽいものに受け取られてしまいます。
「鋭意」とあわせて類語も覚えておき、それぞれの言葉を適度なバランスで用いていきましょう。