エクスキューズとは「言い訳」のこと
英語でも「エクスキューズ ミー」というフレーズがあり、馴染みのある「エクスキューズ」という言葉。日本では「エクスキューズ」という言葉が単体で使われるようになりました。
ビジネスシーンで登場する「エクスキューズ」は「言い訳」の意味を持ちます。仕事をしていると何か弁明したくなるような場面に直面することもあるでしょう。あるいは、プライベートでも誰かに何かを説明して許してもらいたいこともあるはず。言い訳や弁明が必要なシーンが多いからこそ、「エクスキューズ」という言葉を活用できるチャンスもあるのです。
今回はエクスキューズという言葉の意味や使い方、英語、使用時の注意点について解説していきます。
エクスキューズの意味
エクスキューズが持つ意味は「言い訳」や「弁明」が基本となります。それ以外にも「免除」のニュアンスで使われることがあります。他に言い換えのできるカタカナ語はないため、別の日本語に置換するとしたら次のような言葉を選択しましょう。
意味①:「言い訳」
何か失敗をしたときには、つい言い訳をしたくなるものです。言い訳は自分を守るために無意識的に生じるものですが、あまりに多いと周囲に悪い印象を与えてしまいます。言い訳という意味のエクスキューズは、ネガティブな意味と文脈で使われることが多いです。
・佐藤さんの報告にはいつもエクスキューズがつく。
・君の言っていることはエクスキューズにすぎない。
・エクスキューズは出さなくていいから、まずは状況を報告してくれ。
意味②:「弁明」
言い訳よりも弁明の方がややポジティブな意味で使われます。単に「◯◯が悪いから自分には責任がない」と主張するのが言い訳だとしたら、弁明は正当な理由を主張するようなニュアンスも含まれます。エクスキューズは弁明の意味でも使用することができます。
・田中さんらしくない結果だったので、エクスキューズを求めてみます。
意味③:「免除」
前述の「言い訳」と「弁明」に比べると、この使い方は稀です。ただ、何かを「許す」「免除する」といったニュアンスでエクスキューズを使用する場合もあります。
「エクスキューズ」という言葉を使う際の注意点
エクスキューズという言葉は、「謝罪」などの日本語に比べると、軽いニュアンスで用いられます。自分から「エクスキューズさせてください」「エクスキューズの余地もありません」と使ってしまうと、緊張感のない、不誠実な印象を与えかねません。
そもそも言い訳は良くないこととして認識されることが多いため、言葉のチョイスには特に気を配る必要があるのです。
基本的には「弁明の余地もございません」と自分の非を認める姿勢の方が好印象となります。しかし、時には原因を解明して再発を防ぐために、筋道を立てて弁明する必要がある場合もあります。どこまでが自分の責任で、どこからが見直すべきことなのか区分して述べるなど、工夫をするといいでしょう。
エクスキューズの英語は「excuse」
英語では「excuse」と表記し、発音は「イクスキューズ」になります。英語で「excuse me」といえば「すみません」の意味になりますが、もともとこの単語は次の意味を持ちます。
・許す
・言い訳をする
・言い訳、弁明、口実
許すという意味が根底にあるので、「excuse me」は「私を許してください」となります。そのニュアンスから日本語でいう「すみません」「失礼します」「ごめんなさい」の意味につながるのです。
英語でエクスキューズミーと話しかけられたときの返事は「Yes」で問題ありません。
なお、「sorry」は何か悪いことをして謝りたいときに使います。excuseはもっと軽い内容、ちょっとうっかりして謝罪したいときに使用します。
エクスキューズという言葉を適切に使おう
言い訳や弁明をしている他人に対しては「エクスキューズが多い」と指摘する際には使う機会もあります。ただ、自分から「エクスキューズさせて」と言ってしまうと、周囲には良い印象を与えません。エクスキューズという言葉は使い方に注意が必要ですが、今回ご紹介した例文のように会話に取り入れてみてください。