イノベーションとは「革新」のこと
イノベーションの意味は「革新」です。次々と新しいものが生み出される現代においては、イノベーションという言葉がマッチする話題も多いです。
今回は、イノベーションの意味や使い方、英語などについて解説します。
イノベーションの意味と定義
イノベーションとは、習慣や方法などを新しくして現状を変えることを指します。従来のやり方を見直して、新しいものを生み出していきます。
オーストリアの経済学者・シュンペーター氏が著書の中で展開したイノベーションの種類を5つ挙げます。これをイノベーションの定義と解釈することができます。
新しいモノを創出する「プロダクト・イノベーション」
プロダクト(product)には製品、生産物の意味があります。プロダクト・イノベーションは、従来とは異なる新しい商品を開発すること。新製品や新サービスを生み出すことを指します。
新しい生産方法を導入する「プロセス・イノベーション」
プロセス(process)とは過程のこと。生産の過程、つまり、生産方法を見直して新たなものにすることをプロセス・イノベーションといいます。商品自体を大きく変えるのではなく、生産方法などを刷新します。生産方法だけでなく、流通など他のプロセスも対象となります。
新しい消費者を開拓する「マーケット・イノベーション」
マーケット(market)は市場を意味するため、新しい市場を獲得、開拓するための革新を指します。新しい市場に参入し、従来とは異なる層の顧客を得ます。
新しい供給源を獲得する「サプライチェーン・イノベーション」
サプライ(supply)には供給の意味があります。供給の革新とは、つまり材料の供給ルートを見直すこと。新たな供給ルートを開拓します。
新しい組織にする「オーガニゼーション・イノベーション」
オーガニゼーション(organization)は組織のこと。企業などで組織の構成や構造を変えることを指します。組織を新たなものに変革することです。
POINT
イノベーションは単に新しいものを生み出すだけではなく、社会に対して変革をもたらすという意味合いも含んでいます。
イノベーションの使い方・例文
イノベーションは、単独で使う場合と「〇〇イノベーション」といった言葉で使う場合があります。それぞれについてみていきましょう。
イノベーションの使い方①:単体で使う
イノベーションという言葉を単体で使うときは、「起こす」「生む」などの単語と使用することが多いです。「革新をもたらす」「革新が必要」など日本語で違和感なく使える表現なら、それをイノベーションに置き換えてもOKです。
・アルバイトのAさんのアイデアからイノベーションが生まれた
イノベーションの使い方②:他の語とセットになる
イノベーションという言葉は、他の言葉と組み合わせた用語となっていることも多いです。「◯◯イノベーション」という言葉はさまざまなパターンがあるので、目にしたときに少しずつ覚えていくのがいいでしょう。
「革新的イノベーション」は間違い?
イノベーション自体に「革新」の意味がありますが、「革新的イノベーション」や「革新的なイノベーション」という表現も散見されます。
一気に競争相手を突き放すような大きなイノベーションという意味で「革新的イノベーション」ということもあります。
時と場合によりますが、二重の意味になるので使用を避けた方がいいと考える人もいるため、迷ったときは使わないのが無難です。あまり言葉の正否にこだわらず意味を強調したいときにはOKです。
イノベーションの英語
イノベーションの英語は「innovation」と記します。「innovate(革新する)」という動詞があり、その名詞形が「innovation(革新)」となります。
イノベーションを起こす
make an innovation
この表現が一番シンプルで使いやすいでしょう。他にも「create innovation(革新を創造する)」や「generate innovation(革新を生み出す)」のような動詞を選択するのも相性がいいです。
イノベーションの関連語
イノベーションという言葉が含まれる関連語は種類が多いですが、そのうち2つをご紹介します。これ以外の言葉に遭遇したときも、意味はある程度想像できる部分もあります。
イノベーション戦略
戦略とは、競争相手よりも優位になるために立案・実行するものです。イノベーション戦略とは、ビジネスで競合相手よりも優位な立場を確立するため、新しい知識を利用する指針といえます。新しい知識を利用するところにイノベーションの要素があります。
ソーシャルイノベーション
ソーシャル=社会という意味です。ソーシャルイノベーションとは、「社会の革新」という意味になります。アイデアや知恵を結集して、新しい社会を作っていくような革新のことです。
イノベーションが求められる時代へ
これまでにもインターネットやスマートフォンの開発・普及などによって、社会のあり方は大きく変わってきました。あらゆる製品やサービスが高機能になり、洗練されたものになってきています。
これまでもイノベーションは求められてきましたが、その時代はこれからも続きます。消費者としても次なるイノベーションを楽しみにしたいところです。