ニートとは「一切働いていない人」のこと
ニートという言葉はすっかり社会に浸透しています。一切働いていない人のことを指します。
そもそもニートという言葉にはどんな語源があるのでしょうか?また、ニートと引きこもり、フリーターとの違いはどこにあるのでしょうか。
今回は、ニートという言葉にまつわるあれこれについて解説していきます。
ニートの語源と意味
ニートは英語に由来する言葉です。そこからもともとどのような意味があるのか探ることができます。ニートという言葉の定義を確認していきましょう。
ニートの定義
ニートとは、次の英語の頭文字をとった言葉です。
NEET=Not in Education, Employment or Training
Education(教育)もEmployment(雇用)もTraining(訓練)も、全てがない状態のことを指します。
若年無業者、引きこもりとの違い
厚生労働省では「ニート」という言葉を使用しておらず、「若年無業者」を用いています。これがニートに近い意味の言葉となります。また、引きこもりに関しても定義があります。
上記の定義から考えると、家事や仕事や通学をしていなくても、家族以外の友達などと遊んでいて、6ヶ月以上自宅にこもっていなければ、引きこもりとはなりません。しかし、ニートとはみなされるでしょう。
ニートとフリーターの違い
フリーターは仕事をしている点でニートとは大きな違いがあります。働いているかどうかがこの2つを分けるポイントになります。
フリーターは学校を卒業した15〜34歳までの人で、パートやアルバイトをしている人が該当します。あるいは、現在それらの仕事を探している人です。
月に数回でも仕事をしていればニートではなくなります。ただし、フリーターも経済的には不安定となりやすく、どの程度収入があるのかはパートやアルバイト入る時間によっても異なります。社会的信用も得られにくいという側面があります。
ニートの末路とは
末路という表現は少し言葉が強いようにも感じますが、ニートでいることに危機感を持つ必要はあります。実際、次のような末路が考えられるからです。
・長引くと就職先が見つかりにくい
・親が高齢化すると困窮する
・人間関係が限定的になり、孤独死リスクが高まる
・生きる意味を感じられなくなる
全員に該当するとも限らず、極端にいえば親が大富豪で金銭的には一生困らないような環境であれば話は別かもしれません。また、孤独死することに何の抵抗もない方もいるでしょう。
ただ、価値観や状況によっては上記のような結果を迎え、自分自身が生活や人生に満足できなくなる可能性は十分にあります。
そうならないためにも、ボランティアや単発のバイトから挑戦するのでもいいですし、ステップを踏んでいくことが望ましいです。今なら在宅ワークでもできるものがあるかもしれません。
「ニートな午後3時」の歌詞はどんな意味?
1981年に発表された松原みきさんの歌に「ニートな午後3時」があります。ここでいうニートとは「NEAT」であり、「NEET」のことではありません。
「NEAT」には「こぎれいな」「整った」「素晴らしい」という意味があります。そんな意味を持つ午後3時、ということです。決して仕事に行かない午後3時という意味ではありません。
ニートの人も社会復帰の第一歩を!
今回はニートという言葉の定義についてご紹介しました、引きこもりともフリーターとも意味は少し違います。ニートからいきなり外の世界で働くというのは負担が大きいかもしれません。また、自力ではなかなか進められないこともあるはずです。
就職のアドバイスをしてくれるプロの力を借りたり、単発バイトから始めたり、スモールステップで社会復帰を目指していくことが現実的でしょう。