エンゲージメントとはどんな意味?ビジネスとSNSでの使い方をわかりやすく解説

エンゲージメントとは「深い関係性」

エンゲージメントの意味は使用シーンによって異なります。ビジネスやインターネットなど、さまざまな分野でエンゲージメントという言葉が登場します。

基本的には「深い関係性」「深いつながり」という意味があるとおさえておけば、どの分野の意味にも直結していきます。とはいえ、実際にどんな使い方をするのかイメージがわかない部分もあるでしょう。

この記事でエンゲージメントという言葉の使い方をマスターしましょう。

エンゲージメントの英語は「engagement」

エンゲージメントというカタカナ語は英語に由来します。動詞の「engage」には「従事する」「没頭する」という意味があります。その名詞形がエンゲージメントとなります。

英語の「engagement」には、「従事していること」や「没頭していること」という意味があります。また、「義務に対する誓約」という意味でも用いられます。

つまり、エンゲージメントという言葉には「従事する」「誓約する」=「深いつながりがある」といったニュアンスがあるのです。

エンゲージメントの意味:ビジネス編

まずはビジネスの世界で用いるエンゲージメントの意味について確認していきましょう。

従業員のエンゲージメントは「愛社精神」

エンゲージメントとは、簡単にいうと「愛社精神」を指します。

労働人口が減少し、人材確保に悩む会社も増えてきました。従業員と企業との結びつきを強めることは、組織としての安定につながります。離職防止、採用費削減のためにも重要となります。

顧客のエンゲージメントは「企業のつながり」

企業やブランドと顧客の間に築かれる絆のこともエンゲージメントといいます。商品やサービスを購入するときには、自分が気に入ったブランドがあれば購入に向けて積極的な姿勢を示します。このような結びつきをエンゲージメントと呼ぶのです。

これを「顧客エンゲージメント」といいます。

企業のエンゲージメントを測定する「エンゲージメントサーベイ」というものがあります。

エンゲージメントの意味:インターネット・SNS編

エンゲージメントという言葉はインターネットの世界でもたびたび登場します。SNSマーケティングでも触れる言葉であるため、覚えておきましょう。

Twitter、Facebook、Instagramのエンゲージメント

これらのSNSにおけるエンゲージメントは、それぞれ次のアクションを含みます。ユーザーが下記を通してつながりを持った=エンゲージメントということになります。

Twitter

いいね、リツイート、リプライ、ツイートの詳細表示、プロフィール・リンク・画像のクリックなど

Facebook

いいね、シェア、コメント、動画再生、アイコン・写真のクリックなど

Instagram

いいね、コメント、投稿の保存など

[実例]エンゲージメント率の計算

エンゲージメント率とは、実際にその投稿を見た人の何パーセントが反応したのかを示す指標です。エンゲージメント率が高いほど、より高確率でその投稿に興味を持ってもらえたということになります。

エンゲージメント率=エンゲージメント数÷インプレッション数

インプレッション数とは、投稿が見られた回数のことです。

下記は、実際に筆者が保有するTwitterアカウントの投稿のアクティビティです。ここからエンゲージメント率を計算します。

エンゲージメント率=1565÷14477=10.8(%)

一般的にエンゲージメント率はフォロワーが多いほど分母が大きくなるので、低くなるといわれています。Twitterのエンゲージメント率の高い、低いの判断は一概にはできませんが、平均的には5%程度という見方もあります。

エンゲージメントの意味:婚約・結婚編

エンゲージメントには「婚約」という意味もあります。婚約指輪のことは「エンゲージメントリング」または「エンゲージリング」と呼びます。プロポーズのとき、女性に婚約の証として男性が贈るものです。ダイヤモンドが用いられたリングが一般的です。

また、「エンゲージメントフォト」とは、プロポーズ後、結婚を決めたカップルが撮る写真のこと。ウェディングフォトのような正装ではなく、普段着で撮ることが多いです。デート中の写真、初めて会った場所の思い出の写真などを撮影します。

エンゲージメントの類語・言い換え

エンゲージメントと似た意味を持つ言葉を確認しておきましょう。

ロイヤルティ

ロイヤルティは、忠誠心という意味を持ちます。顧客エンゲージメントに近いニュアンスとなります。混同されることも多く、大まかな意味から類語と考えて問題ありません。

強いていえばロイヤルティは既存顧客に対して使用するのに対し、エンゲージメントは見込み客を含めて広い対象に用いることができる点に違いがあります。また、「忠誠心」の意味からもわかるようにロイヤルティの方が上下関係を伴う点も特徴的です。

従業員満足度

従業員満足度は、文字通り、従業員がどれくらい満足しているかを示す指標です。エンゲージメントの「愛社精神」とは異なり、そこに愛着があるかどうかという視点はありません。

エンゲージメントの使い方・例文

例文
・離職防止のため、従業員のエンゲージメントを高める必要がある。
・SNSマーケティングでエンゲージメント率を上げるために、インフルエンサーの協力を得た。

エンゲージメントは幅広く使われる言葉

エンゲージメントという言葉は、婚約のときだけではなく、一般的にビジネスやSNSで幅広く浸透している言葉です。すでに身近な言葉となっているので、意味を覚えておきましょう。基本的には「深いつながり」を意味すると理解しておけば、分野が変わっても応用できます。