「青天の霹靂」とはどんな意味？由来や使い方、類語、英語も解説

「青天の霹靂」とはどんな言葉？

「青天の霹靂」は、「思いがけずおこる突発的な変動や大事件、突然うけた衝撃」をたとえた｢故事成語」です。

類語は「足下から鳥が立つ」「虚を衝かれる」。対義語は「予定調和」です。

英語では、「a bolt out of the blue 」「 a bolt from the blue 」「totally unexpected」を使って表します。

「青天の霹靂」とはどんな意味？読み方は？

「青天の霹靂」の読み方は、「せいてんのへきれき」。青く晴れた空に突然におこる雷を表す言葉ですが、次の意味で使われる場合が多いです。

「晴天の霹靂」と書かれる場合もありますが、この表記を誤用と判断する人が多いため「青天の霹靂」を使うほうが無難です。

「青天の霹靂」の由来

「青天の霹靂」は、古代中国の詩に由来する言葉のため、ことわざではなく故事成語です。

最初は、詩や文章の力強さをたとえる表現として、北宋の時代から用いられていました。

北宋時代の詩人 王令が作った詩には「万古の青天、霹靂飛ぶ（昔から変わらない青空に、雷鳴が響く）」の句が登場します。これは、友人の詩のできばえを「青天の雷」の力強さにたとえて評したものです。

南宋の詩人 陸游の詩「九月四日雞未鳴起作」には、「正如久蟄龍　青天飛霹靂（正に長い間、穴ごもりをしていた竜の如く　晴天に霹靂を飛ばす）」という句が出てきます。こちらは、長いこと病床についていた陸游が、あるとき突然起き出してふらつきながらもものすごい勢いで筆を走らせ詩を書いたことを描いた句です。

このように、もともとは現代のものとは別のニュアンスで使われていた「青天の霹靂」の意味が後に変化し、「思いがけずおこる突発的な変動や大事件、突然うけた衝撃」という意味になったといわれています。

「青天の霹靂」が使えるのはどんなとき？

「青天の霹靂」は、自分の身に突然起こったことだけでなく、ほかの人や世の中に対して突如起こったことにも使えます。

また、突然起こる事柄が「いい意味」をもっている場合、「悪い意味」をもっている場合、どちらのケースにも使用できます。

「青天の霹靂」の使い方を例文で学ぼう

「青天の霹靂」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

「青天の霹靂」の類語・類義語・言い換え表現

「青天の霹靂」の類語は、「足下から鳥が立つ」「虚を衝かれる」です。

「青天の霹靂」の対義語

「青天の霹靂」の対義語は、「予定調和」です。

「青天の霹靂」は英語だと？

「青天の霹靂」を英訳するときは、「a bolt out of the blue 」や「 a bolt from the blue 」が使われる場合が多いです。

「the blue」は、一般常識的に世界にひとつしかない「青」というニュアンスで、「青い空」か「青い海」を表す言葉として用いられています。

「a bolt」の意味は「雷」。雷が光るのはたいてい空のため、この場合の「the blue」は「青い空」であることがわかりますね。

「out of」と「from」は「から」というニュアンスなので、「a bolt out of the blue 」と「 a bolt from the blue 」は、「青い空からの雷」という意味になります。

また、「青天の霹靂」の意味合いは、「totally unexpected」で表現することもできます。「totally unexpected」は「不慮の外」「奇想天外な」という意味です。

【おまけ】食べられる「青天の霹靂」

「青天の霹靂」は、お米の名前にもなっています。

「青天の霹靂米」は、青森県産業技術センターで品種改良されたお米です。「青」は青森の「青」で、「全国の人々にこのお米の旨さと青森の実力に驚いてもらいたい」という願いを込めて名前がつけられています。

2015年に発売された比較的新しい品種で、味が良いことで人気があります。

「青天の霹靂」を使ってみよう

「青天の霹靂」は、突然起こった出来事ならば個人レベルの小さな出来事から、世の中が大騒ぎになる大事なことまで、さまざまな事柄に対して用いることができます。

プライベートでもビジネスでも使用できるため、使えるシーンはかなりたくさんありそうですね。チャンスがあったら「青天の霹靂」を用いてみて、使える言葉に変えていきましょう。