フォローアップとは「時間をあけて確認する」
フォローアップという言葉は、ビジネスや医療など幅広い分野で使われています。使用シーンによって意味合いは異なりますが、根底にある意味は「時間をあけて確認する」で共通しています。
語源である英語の意味がわかれば、フォローアップというカタカナ語に対する理解も深まるはずです。
この記事では、フォローアップという言葉の意味、英語、使い方までわかりやすく解説します。
日本語のフォローアップの意味
研修で学んだことや、新たに開始したことなどは、定着しなかったり、忘れられてしまったりすることがあります。「やりっぱなし」だけではせっかくの取り組みが浸透せず、課題も見えてきません。
そのため、ある程度時間をあけてから再度確認するプロセスが必要であり、これをフォローアップといいます。
ビジネスでよく用いる「PDCAサイクル」では、PLAN(計画)→DO(実行)→CHECK(評価)→ACTION(改善)の流れとなります。フォローアップは、ここでいう「CHECK」に該当します。計画して実行してみて、どうだったのかあとから確認をする工程です。
フォローアップが「追跡調査」や「事後点検」を意味することもあるため、言い換える場合はこれらのワードも視野に入れましょう。
【分野別】フォローアップの使い方
フォローアップという言葉は、意外と幅広いシーンで見聞きすることがあります。代表的な使い方を分野ごとに確認していきましょう。
ビジネス
ビジネスでは幅広い場面でフォローアップを使います。研修後に同じ参加者と講師が再度集まって行う研修は「フォローアップ研修」といいます。
また、営業の仕事では、顧客に送る「フォローアップメール」があります。アポを獲得したときの確認、商談後のお礼、休眠顧客へのメールなどが含まれます。
医療
「経過観察」や「追跡調査」の意味で用います。例えば、乳幼児検診で症状が発見された人、NICUを退院した新生児など、経過を追って観察する必要があるケースがあります。こうした診療は医療機関の「フォローアップ外来」と呼ばれるところで行われることがあります。
学問・研究
学問や研究でフォローアップといえば、「追跡調査」の意味になります。例えば、薬物治療、リハビリ、教育など何かを提供して効果を見る研究があったとします。時間をあけて変化を追うようなときにフォローアップといいます。他にもフォローアップ調査の対象は様々あります。
育児
離乳食だけでは十分に摂取できない栄養素を含む、離乳食期のミルクのことを「フォローアップミルク」といいます。母乳や育児用ミルクとは違います。生後9ヶ月〜3歳までの子供用に販売されています。
フォローアップの英語
英語の「フォロー(follow)」には「追いかける」の意味があります。「フォローアップ(follow up)」といえば、何かを確認する、チェックする、不足を補う、遅れていることに追いつくといったニュアンスになります。
ある出来事があり、時間が経過して、今わかっていないこと、追いつけていないことを確認・復習・補習するようなイメージになります。
彼は資料でミーティングをフォローアップした。
・He followed up the meeting with documents.
「フォローアップする」と言いたいときは、そのまま「follow up」で通じます。状況によって過去形にするなどして使い分けることができます。
フォローアップの例文
・再就職を目的とした訓練を終えた人を対象に、フォローアップ期間を設け、質問や悩み相談を受け付けることとした。
・新規オープンした事業所のフォローアップのため、来週から出張がある。
・フォローアップ調査によって実態が見えてきた。
フォローアップは使用シーンが多い
フォローアップという言葉は、ビジネスでも一般的に浸透しています。そして、日常生活においても医療や育児などの場面で耳にする機会があります。意外と使用シーンの多い言葉なので、この機会に覚えておきましょう。