ディテールとはどんな意味?使い方の例文や英語、類語、対義語も解説

ディテールとはどんな言葉?

ディテールの意味は、「全体のなかの細かい部分」「細部」です。

類語は「ポイント」「委細」。対義語は「アウトライン」「サマリー」です。

英語で表すときは、「detail」を使います。

ディテールとはどんな意味?

ディテールは次の意味をもつカタカナ語です。

ディテール
全体のなかの細かい部分。細部

ディテールは、「大きな全体のなかの細かいけれど重要な部分」を指して使われることが多いです。

ビジネスでのディテール

ビジネスでの一般的なディテールの意味は、「くわしい情報」です。

ビジネスでは人に何かを説明するとき、相手が話を理解しやすいように「結論」を先に伝え、その後で「詳細」を説明しますよね。ディテールは、この「詳細」部分を意味します。

企画や提案、スケジュール、会議、業務内容など、あらゆる事柄に関する「詳細」を「ディテール」で表すことができます。しかし、この意味で「ディテール」を用いる人はあまりいません。相手に意味が通じないケースも考えられるので、この意味でのディテールは自ら積極的には使わないほうが無難です。

誰かから「ディテールを報告してくれ」や、「ディテールを説明します」などといわれたときに困らないように、「ディテール」=「その事柄に関するくわしい情報」であるという意味はおさえておきましょう。

建築業界でのディテール

建築業界でのディテールは、「建築物の詳細図」を意味します。詳細図とは、設計図だけではわかりにくい、細かい部分の施工法を表した図面のこと。

ディテールといった場合、次の2通りのニュアンスになります。

ディテール
①建築様式や装飾、内装、インテリアといったデザイン面での詳細
②防水性、断熱性、防音性、耐久性など、性能面の出来を左右する技術面での詳細

どちらの意味合いでディテールが使われているかは、文脈から読み取らなければなりません。

ファッション業界でのディテール

ファッション業界でのディテールの意味は、「細部のデザイン」です。

服や靴、バッグ、帽子など、様々なファッションアイテムに対してディテールという言葉が使われています。

ディテールは、シルエットや配色のような全体の印象を決める大きなデザインではなく、パッと目には目立たない細かい部分のデザインを指しています。

ディテールにはデザイナーのこだわりが込められており、そのアイテムのアピールポイントにもなります。

例えば、襟元や袖口の形状がディテール。ポケットやボタンの有無、有る場合はその形や色などもディテールです。

医薬業界でのディテール

医薬業界でのディテールは、「医薬品に関する詳細情報」を意味します。

医薬品の営業マンが、医師や薬剤師に薬品の説明や宣伝をすることもディテールと呼ばれています。

美術業界でのディテール

美術業界でのディテールは、美術品で主要な部分ではないけれど、全体をよりよくするためのこだわるべき重要な細部のことを意味します。

ディテールは英語だと?

ディテールは、英語だと「detail」という単語を使って表します。

detail
・細部。細目。細かい面
・(全体を構成する個々の要素の)一つひとつ。あらゆる点
・(全体を構成するすべての要素の集合としての)詳細。全体
・(建築や芸術作品の)細部。細部の描写
・(重要でない)ささいなこと。枝葉末節。つまらないこと
・分遣隊。特派隊

「detail」は、「つまらないこと」というニュアンスで使われることがあります。対して、カタカナ語のディテールは、「つまらないこと」にはあまり用いられず、細かくても重要なことに対して使用されます。

ディテールとディティール

ディテールとディティールは、どちらも「detail」をカタカナに直した言葉で意味は同じです。

どちらを用いても間違いではありません。しかし、「ディテール」を使う人のほうが多いので、ディティールを使用すると違和感を覚える人がいるかもしれません。

ちなみに、「detail」の発音をなるべく忠実にカタカナで表すと、「ディィテェィル」や「ディィーテェィル」となります。

ディテールの使い方を例文で学ぼう

ディテールの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
ディテールにこだわった平屋住宅を提案する。
・この建築事務所は、ディテールをとことん追求した住宅で人気を集めている。
・新作のスニーカーも、ディテールにこのブランドらしさがしっかり現れている。
・ブランド独自のディテールを踏襲しつつ、女性が身につけやすいように要所要所に改良が加えられている。
ディテール活動のためのITツールに投資する製薬会社が増えている。

ディテールの類語・言い換え表現

ディテールの類語は、「ポイント」と「委細」です。それぞれの意味や使い方もおさえておきましょう。

ポイント
【ディテールの類語としての意味】
要点。全体のなかの重要な箇所や場所

【例文】
注目すべきポイントを紹介する。

委細
【意味】
・細かくくわしいこと。くわしい事情。詳細
・(副詞的に用いて)細かいことまですべて。万事

【例文】
委細は面談にて説明します。

ディテールの対義語

ディテールの対義語は、「アウトライン」「サマリー」です。

アウトライン
【ディテールの対義語としての意味】
・輪郭。外郭
・あらまし。大要

【例文】
アウトラインを把握する。

サマリー
【意味】
特定のことに関する情報の要約。概略。集約

【例文】
会議資料のサマリーを作成する。

ディテールの関連語

ビジネスでは、ディテールの関連語も使われています。また、私たちの身の回りには、ディテールがつくものもあります。どのような言葉があるのかみてみましょう。

ディテールドインタビュー
調査対象者と1対1で向き合って行うインタビュー方法。
対象者には質問に自由に回答してもらう。その回答に合わせたいろいろな質問を臨機応変に繰り返しながら話を深掘りし、詳細な情報を聞き出していく
話題が枝分かれしていくことを事前に想定し、様々な質問項目を用意しておかなければならない。インタビュアーは、その質問リストに沿ってインタビューを進めていく。
ディテールブラシ
細かい作業が出来るブラシのこと。化粧用ブラシや洗車ブラシなど、いろいろな用途のブラシでディテールブラシと呼ばれるものがある。
HGディテールパンチ
ホビーメーカー WAVEが販売する、模型用の特殊パンチ。模型の表面に細かいディテールを付け加える、ディテールアップパーツを作るときにあると便利。

ディテールの意味を正しく読み取ろう

ディテールの意味は、「全体のなかの細かい部分」。いろいろな業界で使われているカタカナ語で、分野ごとに何を表しているかが変わってきます。

業界ごとの意味合いを頭に入れておき、何を指してディテールといわれているのかを読み取れるようになりましょう。