ビハインドとはどんな言葉?
ビハインドの意味は、「後ろにあること」「試合などで負けていること」です。
類語は、「バック」「先を越される」「後手を踏む」「劣勢にある」「不利である」。対義語は、「フロント」「リード」「オンスケ」「アドバンテージ」です。
英語で表すときは、「behind」を使います。
ビハインドとはどんな意味?
ビハインドは、次の意味をもつカタカナ語です。
・試合などで負けていること
ビハインドは何かの後ろにある状態や、何かに対して後れている状態を表す言葉です。
ビハインドは英語だと?
ビハインドを英語で表すときは、「behind」を使います。
・~の後に、~に遅れて
・~の背後に、~の陰で(動いて)、~は(主語)のしわざで
・~の手助けをして、~を奨励して
・後に、後ろへ、後ろ側に、背後に
・過去に、過ぎ去って
・遅れて
・(支払いが)滞って
・(ほかの人より)出来が悪い、劣って、下位に
・~に負けて
「behind」は、「~の背後に」という意味を核となる単語で、対象が何かの背後に隠れているときに用いられることが多いです。
ビハインドのビジネスでの意味
ビハインドは、ビジネスでは次の意味で使われます。
・不利な状況
ビジネスでのビハインドは、例えば次のような言い回しで使用されます。どのような意味合いになるのかも、あわせておさえておきましょう。
・「ビハインドを取り戻す」で「遅れを取り戻す」
・「ビハインドになる」で「予定より進捗が遅れる」や「不利な状況になる」
・「ビハインドしている」で「予定より進捗が遅れている」「交渉などで不利な状況にいる」 など
「予定より進捗が遅れること」と「不利な状況」の、どちらの意味でも取れる言い回しもよくあるので、全体の文脈からどのニュアンスになるかを読み取ってください。
ビハインドのスポーツでの意味①:負けている
スポーツでのビハインドは、「ゲームに負けている」という意味になることが多いです。
この意味のビハインドは野球、サッカー、バスケなど点数を競うスポーツで使われています。日本では、一般的にはビハインドはこの意味で使用されるケースがほとんどで、次のような言い回しで用いられます。
・「ビハインドを負う」で「負けている状態にある」
・「ビハインドを巻き返す」で「負けている状態から勢いを取り戻して反撃する」
・「ビハインドゲーム」で「負けている試合」
ビハインドのスポーツでの意味②:後ろ
スポーツのビハインドには、「後ろ」の意味もあります。
eスポーツのFPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)では、ビハインドは「behind ○○(○○の後ろ)」などの言い回しで、ものの位置を表すときに用いられます。
バスケやサッカーでは、ビハインドは自分の体の後ろのことを意味します。バスケでは体の後ろの空間でボールを突きドリブルすることを「ビハインドドリブル」、背中側から出すパスを「ビハインドパス」と呼びます。
サッカーには、「プルプッシュビハインド」という技があります。「プルプッシュ」は前方にあるボールを足の裏で自分ほうへ引き(プル)、同じ足で自分の前方に出す(プッシュ)技のことです。「プルプッシュビハインド」は引いたボールを、ボールを引くためには使っていない軸足の後ろを通して前方に出します。
韓国でのビハインドの意味
韓国では、ビハインドは撮影の裏側、番外編、未公開などの意味で使われています。
撮影現場や舞台裏の様子、アイドルがステージにあがっていないときの姿など、作品本編では公開されない隠れた画像や動画、裏話などがビハインドです。
アイドルや俳優に関する話題で使われることが多く、韓国語では「비하인드」と表記されます。
ビハインドの使い方を例文で学ぼう
ビハインドの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。ビジネス、スポーツそれぞれでの例文を紹介します。
・3番手の候補が最有力候補と2番手候補に勝つためには、自分がいかにビハインドかを正しく認識して対策を練る必要がある。
・若者をターゲットにした新サービスで、市場におけるビハインドを挽回した。
・思わぬ予定変更によりビハインドが発生したが、計画を修正した後は問題なく進行できている。
・不幸な出来事が重なり、環境のビハインドがある状況からの挽回を目指さなければならなかった。
・5点ビハインドを背負う苦しい試合展開になった。
・ビハインドを跳ね返し、逆転勝利を収めた。
ビハインドの類語・言い換え表現
ビハインドの類語は「バック」です。
②背景。背後。背後に隠れているもの
③後援すること。後ろ盾
④後進すること。うしろへ戻ること。戻すこと
「バック」は「後ろ」のニュアンスをもつため、ビハインドの類語といえます。
しかし、「遅れている」「負けている」の意味合いはないので、いつでも言い換えできるわけではありません。
日本語では、「先を越される」「後手を踏む」「劣勢にある」「不利である」なども、ビハインドの類語になります。
・一旦は後手を踏むことになったが、その後の巻き返しがすごかった。
・コンペで当社が劣勢にあることは明らかだが、あきらめるわけにはいかない。
・この条件は我が社にとって不利である。
ビハインドの対義語
ビハインドの対義語は、「フロント」「リード」「オンスケ」「アドバンテージ」です。それぞれの意味や使い方をおさえておきましょう。
正面。前面
【例文】
ドリブル上達を目指して、今日はフロントチェンジの練習をする。
競技などで先頭を切ること。競争相手をひきはなすこと。相手より多く得点すること
【例文】
1点のリードを守りきり勝利した。
「オンスケジュール」の略。予定どおりにスケジュールが進んでいること
【例文】
予定に遅れが発生していたが、オンスケとなるようにリカバリーできた。
他人より有利な立場にいること。有利な立場、条件。優位。利益
【例文】
人材の豊富さは、当社のアドバンテージだ。
【おまけ】身の回りのビハインド
私たちの身の回りには、ビハインドとつくものがたくさんあります。どのようなビハインドがあるのかみてみましょう。
ビハインドの意味を読み取れるようになろう
ビハインドの意味は、「後ろにあること」「試合などで負けていること」です。ビジネスで使われるときは、「予定より進捗が遅れること」「不利な状況」の意味になります。
これらのうちどのニュアンスになるのかは、文脈から読み取らなければなりません。ビハインドの意味を頭に入れておき、適切な意味合いを選べるようになりましょう。