グローバリゼーションとは「世界規模の文化や経済などの拡大」
グローバリゼーションとは、政治、文化、経済などが行き来して地球規模で拡大する状態を意味します。グローバリゼーションは「グローバル化」と同じ意味で使われています。しかし、「国際化」とは違った概念です。
この記事ではグローバリゼーションの基本的な意味から身近な例、メリットやデメリットまでお伝えしていきます。
グローバリゼーションの意味
グローバリゼーションは、人・モノ・お金・企業などが盛んに移動して地球規模で拡大し、一体化が進むことを意味します。
グローバリゼーションの起源は大航海時代。ヨーロッパの国々が世界各地に植民地を作り、政治や経済の基盤を持ち込み、そこでグローバリゼーションが始まりました。その後も社会的な背景、技術や交通網の発展などによってさまざまなものが地球規模に拡大しています。
ちなみに、グローバリゼーションの語源は英語ですが、アメリカ英語では「globalization」、イギリス英語では「globalisation」と表記します。
グローバリゼーションの身近な例
グローバリゼーションとは何かをより具体的にイメージするため、身近な例を挙げます。一般企業やビジネスの世界におけるグローバリゼーションもあれば、日常生活に浸透しているグローバリゼーションもあります。
トヨタ自動車の生産拠点拡大
世界的な企業であるトヨタ自動車では、グローバル基準での品質確保を目指しています。拠点を多くの国と地域に拡大し、どこで製造しても同じ品質となることを目指して生産しています。各地に拠点を置くことで、現地の経済発展にも結びついています。
インターネットの普及による情報交流の拡大
グローバリゼーションは、文化などが地球規模に拡大することも含みます。1990年代後半からインターネットが広く普及するようになり、それから情報の交流が急激に増大しました。今となってはインターネットを通して様々な情報や文化が地球規模で広がり、一体化することも多く、これもグローバリゼーションの例といえます。
グローバリゼーションと国際化の違い
グローバリゼーションと似た言葉に「国際化」があります。国際化は英語で「internationalization」であり、グローバリゼーションとはニュアンスが異なります。
国際化といえば、国と国の結びつきによって相互に経済や文化の影響を与え合うことを意味します。つまり、国際化は国家間の関係に焦点を当てています。国際化社会といえば、国際化が進んだ社会を指します。
一方、グローバリゼーションは国と国のつながりというよりは、社会的、経済的な事柄が国の垣根を超えて地球規模に広がることを意味します。
グローバリゼーションのメリット・デメリット
グローバリゼーションにはメリットとデメリットの両側面があります。何事にも光と影はあるものですが、グローバリゼーションも然りです。
メリット
他国の文化や産業などを自国に取り入れて発展に役立てることができる点はメリットです。新興国や発展途上国にとっては他国の産業や技術、情報から大きな恩恵があることは想像に難くありません。
そして、先進国にとってもハイレベルな技術者に加わってもらったり、世界をターゲットに商売ができたり、新しいビジネスモデルを参考にできたり、メリットが多くあります。
デメリット
産業などが地球規模で一体化すると、資本の面で強い力を持つ多国籍企業の登場により、自国の産業がダメージを受ける可能性があります。
また、人材のグローバリゼーションが生じると、国民の雇用機会の減少なども懸念されます。そして、世界や地球といった規模で仕事を展開するためには語学力のある人材が必要となりますが、世界的に見ても日本人は英語が苦手であるため、この点も課題といえます。
グローバリゼーションの使い方・例文
・現代においてはあらゆる国の経済がグローバリゼーションの中にあります。
・グローバリゼーションがもたらした恩恵は大きい。
グローバリゼーションは今の時代に知っておきたい言葉
グローバリゼーションという言葉は、人やモノ、お金が世界的に行き来するこの時代において知っておきたい言葉の一つです。単なる国際化とは意味合いが異なることも理解しておきましょう。時事、ニュースなどでもグローバリゼーションという単語が登場するため、覚えておいて損はありません。