メールや手紙の締めでよく使う「ご自愛ください」の意味とは?返事の仕方、例文、英語も紹介

「ご自愛ください」とは「お体を大切になさってください」ということ

「ご自愛ください」は、「お体を大切になさってください」の意味をもち、手紙やメールの締めに相手を気遣う言葉として使われます。しかし、体調が優れない人ではなく、健康な人に対しての言葉なので、どのような状況なのかを把握したうえで使わなければなりません

本記事では、正しい意味や使い方のほか、言い換え表現や英語についてもわかりやすく解説します。

「ご自愛ください」の読み方・意味

「ご自愛ください」は「ごじあいください」と読みます。「自愛」には、「病気などをしないよう、自分自身を大切にする」という意味があります。そして、「ご~ください」をつけることで、相手の体や健康を気遣う言葉になります。

ご自愛ください

・お体を大切になさってください。
・健康に気を付けてください。
・あなた自身を大切にしてください。

「慈愛」との違い

「慈愛」は、「自愛」と同じく「じあい」と読み、「親が我が子をいつくしむような深い愛情」の意味をもっています。

「自愛」は自分自身に向けられている気持ちなのに対し、「慈愛」は自分以外に向けられている気持ちとなるので、文章として書く場合は漢字を間違えないよう注意しましょう。

「ご自愛ください」の使い方・例文

「ご自愛ください」は、相手に直接言うこともありますが、メールや手紙の中で締めの言葉としてよく使われます。間違った使い方をしないよう、例文でチェックしておきましょう。

例文

・連日寒い日が続いておりますが、風邪など召されませぬようご自愛ください
・今年の夏はかなり暑くなっておりますが、なにとぞご自愛ください
・こちらではインフルエンザで休む人が増えております。〇〇様も体調崩されませぬようどうぞご自愛ください

「お体をご自愛ください」は間違い!

「ご自愛ください」は、「お体を大切になさってください」という意味なので、前に「お体を」をつけると「お体をお体を~」と言っていることになります。そのため、「ご自愛ください」を使う場合は「お体を」はつけないようにしましょう。

「ご自愛ください」を丁寧に表現するには?

目上の人に対して使う場合、前に「どうぞ」「なにとぞ」「くれぐれも」などをつけ、末尾を「~ませ」にすると、丁寧な表現にすることができます

・今年は気温の高い日が連日続いておりますが、くれぐれもご自愛くださいませ。

「ご自愛ください」は健康な人に使う言葉

「ご自愛ください」は、健康な人に対し、「お体を大切にしてください」と病気などをしないよう気遣う言葉です。そのため、体調不良に対して使うのは間違いです

体調が優れない人にかける言葉としては、「お大事にしてください」や「お大事になさってください」を使うようにしましょう。

「ご自愛ください」の類語・言い換え表現

「ご自愛ください」をほかの言葉で表現する場合、「お労りください」「おいといください」が使えます。

お労りください

「おいたわりください」と読みます。「労わる」には、「気を配り大切にする」「養生する」などの意味があります。

例文
本日は長い時間お疲れ様でした。どうぞお体。お労りください

おいといください

「厭う(いとう)」には、「かばう」「大事にする」といった意味があります。古い言葉なので、年配の人に対して使うことが多く、漢字ではなくひらがな表記にするのが一般的です。

例文
今年は冬の寒さが一段と厳しくなりそうですので、なにとぞお体おいといくださいませ。

御身お大切になさってください

「身を大切に」と直接的な表現にすると、「ご自愛ください」よりもやわらかいニュアンスになります。

例文
急に寒くなってきましたので、御身お大切になさってください

「ご自愛ください」に対しての返事は?

「ご自愛ください」という言葉を受け取った場合は、まず、気遣ってくれたことについての御礼を述べ、相手を気遣う言葉をかけるようにします。

例文

・お気遣いありがとうございます。〇〇様もどうぞお体おいといください。
・お気遣い心から深謝いたします。〇〇様も御身お大切になさってください。

「ご自愛ください」の英語表現

「ご自愛ください」を英語で表現する場合は、「take good care of yourself(体に気をつけてください。」や、「take care of yourself(自分を大事にしてください」を使います。

【どうぞご自愛ください】
・Please take good care of yourself.
・please take care of yourself.

「ご自愛ください」の意味を理解し正しく使おう!

「ご自愛ください」はメールや手紙の締めとして使えるだけでなく、受け取った相手にも良い印象を与えることができる気遣いの言葉です。意味や使い方を正しく理解し、状況に応じて丁寧な表現との使い分けにも挑戦してみてください。