ジェロントロジーとはどんな意味？検定もある？言葉の使い方を解説

ジェロントロジーとは「加齢を科学する学問」

ジェロントロジーとは簡単にいうと「加齢を科学する学問」のこと。ジェロントロジーは古くからあった学問ですが、日本ではそこまで広く浸透していなかった経緯があります。

しかし、人生100年時代が到来するといわれている今、日本でもジェロントロジーが注目を集めるようになりました。

単に寿命を延伸することだけでなく、高齢者の生活の質（クオリティオブライフ）をどのように高めていくか、さまざまな観点から研究が行われています。

ジェロントロジーは「gerontology」と記します。老人という意味のあるギリシャ語の「geron」に「学問・研究」を意味する接頭辞の「-logy」が組み合わされた言葉です。

つまり、ジェロントロジーは加齢や高齢化といった「エイジング」を研究対象とした学問。日本では「老年学」や「加齢学」などと訳されています。

人間は加齢とともにさまざまな変化が生じ、その中で生きていくことになります。ジェロントロジーは、医学、心理学、社会学、経済学など多様な観点から研究する学問となります。

「金融老年学」といわれ、加齢による身体面や認知面の変化が金融行動や経済活動にどう影響するかを考える学問です。「老後資金」や「認知症と金融」など身近なテーマも多く含まれています。

金融ジェロントロジーの知識があれば、高齢の顧客に対して適切な商品や資産運用を提案することができたり、理解しやすい説明を意識できたりします。

「ジェロントロジー検定」とは、日本応用老年学会が主催している検定試験。医療や介護、社会保障といった高齢者に関する基本的な事項のほか、シニアビジネスの可能性、地域に必要な知恵と方策など、幅広い内容が網羅されています。

高齢者の支援に関する実践をしている人はもちろん、家庭内で介護をになっている人、自分の高齢期の過ごし方を見直したい人など、実用的な知識を身につけることができます。

例文

・シニアがジェロントロジーを学び、自身の生活に役立てる。
・ジェロントロジーの知見を活用してシニア向けの商品開発を行う。
・ジェロントロジーには高齢者の生活をよりよくするためのヒントがたくさん詰まっている。

日本では高齢者の割合が増加し、高齢化社会となりました。人口の3割近い人が高齢者となる時代において、ジェロントロジーは注目の学問といえます。ビジネスシーンで高齢者と関わる機会がある人も多いでしょう。

自身の仕事や人生に役立つ知見を吸収したい方は、ジェロントロジーについて学んでみてはいかがでしょうか。