「ご尊顔」とはどんな言葉?
「ご尊顔」の意味は「顔」です。
類語は、「お顔」「ご尊容」「竜顔」「天顔」。
英語で表すときは、「countenance」「face」を使います。
「ご尊顔」とはどんな意味?読み方は?
「ご尊顔」の読み方は「ごそんがん」。他人を敬ってその人の顔をいうときに用いる言葉で、次の意味を表します。
「ご尊顔」は、王様や天皇など非常に身分の名高い人に対して使う言葉です。そのため、自分にとって目上の相手であったとしても、会社の社長やお客様など一般の人には使用できません。
ネット用語・オタク用語の「ご尊顔」の意味
SNSやオタクの会話で「ご尊顔」といった場合は、その人が熱烈に推しているアイドルやアニメ、漫画などのキャラクターの「顔」という意味になります。
発言している人にとって、そのアイドルやキャラクターが非常に尊い存在であるのだということが、聞く人にしっかり伝わる表現です。
ただし、本来の「ご尊顔」の意味からは外れているため、ビジネスでは使わないことをおすすめします。
「ご尊顔」は神様や仏様、故人に使うこともある
「ご尊顔」は、神様や仏様、故人の「顔」に対して使われることもあります。
「ご尊顔」は、一般の人には用いない言葉ですが、亡くなった人は仏様の弟子や神様など尊い存在になると考えられています。そのため、故人の「顔」を指して「ご尊顔」が使われる場合があるのです。
ただし、「ご尊顔」は神様や仏様には使用しない言葉であると考える人もいます。言葉の使い分けに厳しい人と話すときには、「ご尊顔」ではなく「お顔」など別のいい方を用いることをおすすめします。
神様や仏様には「ご尊容」もおすすめ
神様や仏様の「顔」をいいたいときは、「ご尊容(ごそんよう)」を使うこともできます。
・他人を敬って、その顔や姿をいう語
「ご尊容」はあまり頻繁に使われる言葉ではないため、この言葉を知らないという人もいるかもしれません。
しかし、「仏像や身分の高い人の尊い顔や姿」という意味があるので、神様や仏様にも問題なく使用できます。正しい言葉遣いが必要な場で困らないように覚えておきましょう。
「ご尊顔を拝む」の意味
「ご尊顔を拝む」は、「ご尊顔」のよく使われる言い回しのひとつです。次の意味を表します。
同じ意味で、「ご尊顔を拝する」や「ご尊顔を拝謁する」などもよく用いられています。
「ご尊顔」の使い方を例文で学ぼう
「ご尊顔」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・一度でいいから生でイケメン王子のご尊顔を拝みたい。
・陛下のご尊顔を拝し、お声を拝聴する幸運に恵まれた。
「ご尊顔」の類語・言い換え表現
「ご尊顔」の類語は、先に紹介した「お顔」「ご尊容」のほかに、「竜顔」「天顔」もあります。
「竜顔」と「天顔」は、国の君主(日本ならば天皇陛下)にしか使わない、「ご尊顔」よりもさらに相手が限定される言葉です。
「お顔」「ご尊容」「竜顔」「天顔」は、次のように用います。
・阿弥陀如来のご尊容を後世に残すため、修復作業を行う。
・皇帝陛下の竜顔を目にすることがかなった。
・天皇陛下の天顔を間近に拝する栄に浴する。
「ご尊顔」は英語だと?
「ご尊顔」を英語で表すときは、「countenance」「face」を使います。
face:顔、顔面、顔色、顔つき
機会があったら使ってみてください。
「ご尊顔」の意味や使い方を頭に入れておこう
「ご尊顔」は、王様や天皇など非常に身分の名高い人の顔を意味する言葉です。
SNSなどでは推しのアイドルやキャラクターの顔を指して「ご尊顔」が使われることもありますが、本来の意味からは外れているため、ビジネスなど改まった場には向きません。
本来の意味で「ご尊顔」を用いる機会はめったにないですが、いざというときに備えて正しい使い方を頭に入れておきましょう。