スキルとはどんな言葉?
スキルの意味は、「手腕」「技量」「訓練や学習によって得られた特殊な技能や技術」です。
スキルの類語は「アビリティー」。完全に同じ意味の言葉というわけではないですが、同じようなニュアンスで使用されています。日本語の場合は、「技能」も言い換えに使えます。
スキルを英語にするときは「skill」を用いてください。
スキルとはどんな意味?
スキルは次の意味で使われているカタカナ語です。
・技量
・訓練や学習によって得られた特殊な技能や技術
訓練や学習によって獲得できる技能のことをスキルといいます。生まれつきの能力や才能はスキルと見なされませんが、その力を訓練で磨き上げた技能はスキルに含まれます。
例えば、「生まれつき耳がいい。それをもとに訓練してピアノを調律する技術を身につけた」という場合、耳がいいのはスキルではありません。しかし、努力して身につけた調律技術はスキルになります。
スキルはどんな力かを示す言葉と組み合わせて、「〇〇スキル」の形で使われることも多いです。
仕事で必要なスキルとは?例を紹介
仕事で必要なスキルは、「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3種類に分けて考えられるのが一般的です。
それぞれのスキルがどのようなものかみていきましょう。
テクニカルスキル
テクニカルスキルは、与えられた業務を適切に遂行するために必要な能力です。もっと狭い意味で、特定の業務をこなすために必要になる専門的な知識や技術を、テクニカルスキルという場合もあります。
・わかりやすく説明する技術
・タスク管理や体調管理など自分を管理する能力
・語学力
・ITスキル、PCスキル
・マネジメントスキル
・時代の変化に順応する力
・時代に合わせて変化していく必要なスキルを学び続ける学習意欲
・物事の動向に素早く反応し、効果的、効率的に問題を解決する能力
・戦略を立てたりアイディアを出したりする創造性
・集中力、注意力
ヒューマンスキル
ヒューマンスキルは、良好な人間関係を作りそれを維持する力。信頼関係を構築したり、人との繋がりを作ったりして、それをビジネスに最大限に活用できるようにする能力のことをいいます。
・自分が伝えたいことを的確に、論理的に伝えるプレゼンテーション力
・自分自身や他人の感情を読みとってその感情の理由を理解し、適切に対処するエモーショナルインテリジェンス(感情的知能)力
・人間関係構築力
・謙虚さと協調性
・リーダーシップ
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキルは、知識や情報を体系的に組み合わせて難しい事柄も自分で考えられるようになる力や、物事の本質を理解する力です。
・問題解決力
・応用力
・企画力
まだまだあるスキルの関連語
「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」のほかにも、ビジネスで使われているスキルの関連語はたくさんあります。それぞれの言葉の意味をおさえておきましょう。
スキルアップとは
スキルアップは訓練や研修、独学での学習などを通して自分のスキルを高めること。すでに持っているスキルを高めるだけでなく、新しいスキルの獲得を目指すのもスキルアップです。
従業員にとってスキルアップは、新しい仕事に挑戦しやすくなったり、キャリアアップしやすくなったりするメリットがあります。
企業にとっても従業員がスキルアップすると、従業員に任せられる業務が増え、優秀な人材を確保することにもつながります。そのため、従業員のスキルアップに力を入れている企業はたくさんあります。
スキルマップとは
スキルマップは、従業員が持っている業務を遂行するために必要なスキルを、目でみてわかるようにまとめた一覧表です。
スキルマップを作るときは、企業が業務に必要であると考えるスキルを書き出し、それらのスキルについて従業員一人ひとりがどの程度の力を持っているかを表に記していきます。
スキルマップがあると不足しているスキルの把握がしやすくなり、スキルアップの計画を立てるときに役立ちます。リーダー候補や幹部候補生を選ぶときに使っている企業もあります。
ポータブルスキルとは
ポータブルスキルは、業種や職種、時代が変わっても通用する汎用性の高いスキルのこと。次の職場にも「持ち運べるスキル」という意味で、ポータブルスキルと呼ばれています。
・プレゼンスキル
・コミュニケーション能力
・課題を明らかにする力
・計画を立案する力
・交渉力
・実行力
・部下マネジメント力
・社外対応力
・社内対応力
スキルは英語だと?
スキルを英語にするときは、「skill」という英単語を使います。
・高度な技能が要求される熟練仕事
例えば、「スキルを磨く」なら「skill」を使って、「brush up a skill」や「refine one’s skill」などのように表現します。
「スキルアップ」は、カタカナをそのまま英単語に書き換えると「skill up」となりますが、これは和製英語のため英語圏の人には通じません。英語では「improving skills」と表します。
スキルの使い方を例文で学ぼう
スキルの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・スキルを高めるため、難しい仕事にも積極的に挑戦している。
・前職で培ったスキルを発揮できる転職先を探す。
・外国人観光客に対応するため、英語スキルを持った人を採用したい。
・効果的な人材配置を行うために、従業員のスキル把握が急務となっている。
スキルの類語・言い換え表現
スキルの類語はアビリティーです。完全に同じ意味ではないですが、言い換え語としても使われています。
・技量
・才能
生まれ持った能力や才能、勉強や訓練をして身につけた技能、精神的な強さややる気など、その人が持っているプラス評価できる力をすべてひっくるめたものがアビリティーです。
「アビリティーを重視してプロジェクトのメンバーを決めた」のように使います。
【雑学】「スキル」が入った言葉
ビジネスとは関係ありませんが、「スキル」が入った言葉はまだあります。雑学として頭に入れておきましょう。
スキルを仕事に活かそう
スキルは生まれ持った才能ではなく、努力することで後天的に身につけられる力です。
スキルを持っているとやりがいのある仕事に挑戦できたり、昇進や給料アップにつながったり、転職に有利だったりします。そのため、スキルアップを目指して努力している人は少なくありません。
仕事に役立つスキルを身に着けて、ビジネスに役立てていきましょう。