「お祈り申し上げます」とは「健康や幸福などを願っています」という意味
手紙やメールなどの締めのフレーズとしてよく使われる「お祈り申し上げます」は、「健康や幸福などを願っている」ということを相手に伝える言葉です。
結婚、葬儀、就活など、どんなシーンでも使うので、ある程度決まったフレーズはすぐに頭に浮かぶようにしておきたいものです。
本記事では、言葉の正しい意味や使い方・例文のほか、言い換え表現や英語表現についてもあわせて紹介します。
「お祈り申し上げます」の読み方・意味
「祈り」には、「神様に祈願すること」ほかに、「心から願うこと」「心から望むこと」の意味があり、「お祈り申し上げます」の場合は「心から願う・望むこと」を指しています。そして、相手に敬意を払う接頭語の「お」がついています。
また、「申し上げます」は「申し上げる」の丁寧語で、「申し上げる」は「言う」の謙譲語です。
つまり、「お祈り申し上げます」とは、「あなたに健康・幸福などが訪れることを心から願っています」ということを丁寧に表現した言葉といえます。
慶弔問わず使える言葉
ビジネスシーンにおいては、先方企業の発展・活躍・繁盛のほか、社屋が災害にあったなどの不幸があった場合には、「再建」を祈るという気持ちを伝えられます。
また、個人の場合は、相手の健康・幸福・成功のほか、病気療養中の人に対しては「回復」を、亡くなった人に対しては「冥福」を祈ることができます。
「お祈り申し上げます」の使い方・例文
「お祈り申し上げます」はシーンに応じていくつかの定型フレーズがあります。特によく使うシーンのものを数種類覚えておくと、ワンパターンにならずに済むので便利です。
ビジネス文書・メール
ビジネスシーンの中で扱う文書やメールでは、「お祈り申し上げます」は締めの言葉として使うことが多いです。
・貴社のますますのご活躍とご発展をお祈り申し上げます。
・新規事業の成功を心よりお祈り申し上げます。
・御社社屋の再建を心よりお祈り申し上げます。
個人の慶弔など
個人に対して「お祈り申し上げます」を使う場面は、結婚式、転勤、昇進、退職、葬儀など幅広いので、いくつかをピックアップして例文を紹介します。
・この度はご昇進おめでとうございます。新天地でのご活躍を心よりお祈り申し上げます。
・長い間お疲れ様でした。今後の人生を存分に楽しまれるよう心よりお祈り申し上げます。
・一日も早いご全快を心よりお祈り申し上げます。
・ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
就活で使われる場合
就活時によく見られるのは不採用時のメールや文書で、今後の就活の成功を願って使われます。
「お祈り申し上げます」の類語・言い換え表現
「お祈り申し上げます」をほかの言葉に置き換える場合は「祈念(きねん)」を使います。
「祈念」には、「願い事を祈り、その達成を念じること」という意味があります。
「祈念申し上げます」「祈念いたします」とう使い方をしますが、「お祈り申し上げます」のほうが少しカジュアルな表現になります。
・一層のご活躍を祈念いたします。
「お祈り申し上げます」の英語表現
「お祈り申し上げます」を英語で表現したい場合は、「wish=望む、祈る、願う」を使います。
・I wish you all the best.
(ご健勝をお祈り申し上げます。)
・I wish your company many more successful years.
(貴社のさらなるご発展をお祈り申し上げます。)
・Season’s greetings and best wishes for the New Year.
(新年にあたり皆様のご多幸をお祈り申し上げます。)
・I wish you every success for the future.
(今後のご成功をお祈り申し上げます。)
「お祈り申し上げます」の意味を理解し正しく使おう!
「お祈り申し上げます」はビジネスシーンだけではなく、プライベートでも使うことが多い言葉です。いくつかのフレーズを覚え、さまざまな状況下で使いこなせるようにしておきましょう。