パースペクティブとは?パースペクティブな視点の意味って?例文もたっぷりご紹介

パースペクティブとは「視点」のこと

パースペクティブは、簡単にいうと「視点」という意味を持ちます。

英語の教科書の名前に使われていますし、筆者はこの言葉を国語の授業で覚えた記憶があります。学生時代に聞いたことのあった方も多いかもしれませんが、わかりそうでわからない言葉ではないでしょうか?

今回は、パースペクティブという言葉の意味や、分野別の使い方について例文とともに解説します。

パースペクティブの意味と使い方

パースペクティブという言葉の意味を分野別に確認していきましょう。意外と広い分野で使われていることがわかります。

基本の意味は「視点」や「見方」

心理学・哲学・社会学などの学問においては、「視点」「見方」「考え方」「視野」といった意味で使用します。日常会話でパースペクティブという言葉が登場した場合も、まずはこの意味と理解しておけばOKです。

パースペクティブという言葉の使い方は、ふだん使っている「視点」や「視野」などの単語に置き換えるだけで成立すると考えれば簡単です。

使い方・例文
・視点を持つ=パースペクティブを持つ
・新たな視点で考える=新たなパースペクティブで考える
・ダイナミックな視点=ダイナミックなパースペクティブ
・視野が広がる=パースペクティブが広がる
・幅広い展望=幅広いパースペクティブ

「パースペクティブな視点」の意味は?

ビジネスシーンを中心に、このような使い方が浸透しています。この場合のパースペクティブは、「多角的」「広い視野で」「見通しを持って」というニュアンスになります。

「パースペクティブな視点」といわれたら、様々な角度から考える視点のことだと思いましょう。

使い方・例文
・君にはパースペクティブな視点が欠けている。
パースペクティブな視点を持って新しい企画案を立ててください。

パースペクティブには「遠近法」の意味も

写真、建築、芸術などの分野では「遠近法」や「透視画法」という意味で使われます。遠近法とは、視覚的に遠近感を表す方法であり、透視画法はそのうちの一つとなります。

使い方・例文
デッサンの授業でパースペクティブを学んだ。

パースペクティブの英語は「perspective」

パースペクティブは「perspective」という英語に由来する言葉です。英語の意味には次のようなものがあります。英語も日本語も同じような意味になります。

・考え方

・見方

・見通し

・眺望

・遠近法

・透視画法 など

例えば、「私の視点では」と言いたいとき「from my perspective」。「彼の視点を理解する」なら「understand his perspective」となります。「視点」の意味で使うときは、このように「one’s perspective」の形をとることも多いです。

それ以外にも、「安全面の観点では」と言いたい場合は「from a safety perspective」などの表現も使えます。「〇〇な視点」は形容詞を当てはめることで修飾可能です。

哲学者・ニーチェが考えるパースペクティブとは

美術用語では「遠近法」という意味を持つパースペクティブ。絵画も画家の視点やイメージによって描かれますが、ニーチェは現実世界も見ている人の視点を通じて成り立っているとする考え方を持っています。

例えば、AさんとBさんでは視点が異なりますし、人間と動物では視点に違いがあります。ここから、唯一の真の世界が存在するわけではないと考えます。

つまり、世界は幻想であり、普遍的な道徳や真理さえ幻想にすぎず、あくまでも個別の価値観や世界が存在する。それがニーチェの考えるパースペクティブです。

パースペクティブの使い方は意外と簡単

一見、難しそうなワードではありますが、日本語の「視点」に置き換えると意味が通ります。そして、ビジネスでは「パースペクティブな視点」という使い方さえマスターしておけば恐れるものはありません。意外と使うのが簡単なのです。パースペクティブという言葉を上手に使いこなしてみてください。