デポジットの意味とは?語源の英語は?ホテルやICカードで払う理由を解説

デポジットとは「一時預かり金」のこと

何かを購入したり、予約したりする際に「デポジット」という言葉に触れる機会も増えてきています。以前は海外旅行でホテルを予約する際などによくこの言葉に遭遇しましたが、最近ではICカードの普及などによって身近な存在となっています。

デポジットとは、簡単にいうと「一時預かり金」のことであり、そのお金の扱いはケースバイケースです。しかし、基本の意味さえわかっておけば困惑することもないでしょう。

【パターン別】デポジットの意味

デポジットは意外と幅広い場面で使われている仕組みです。パターン別に少しニュアンスが異なるので、確認していきましょう。利用経験の有無に関わらず考え方として身につけておくといつか役立つかもしれません。

① ホテルのデポジット

海外のホテルを予約すると、多くの場合はバウチャー(予約確認書)が発行されます。ここには宿泊費など基本の費用が記載されています。しかし、それ以外にもホテル内でレストランやバーなどを利用したら、本来ならチェックアウト時に精算する必要があります。

必要な支払いをせずに帰ってしまうケースに備え、チェックイン時にはホテル側に一時的にお金を預けておくことが必須となる場合が多いです。この一時預かり金がデポジットであり、現金で払う場合もあれば、クレジットカードの情報を提示するだけOKの場合もあります。

いずれの場合も、特に問題がなければ後で返金されるので、デポジットを要求されても焦ることはありません。

② レンタカーのデポジット

海外では、レンタカーの場合もホテルと同じような仕組みでデポジットが要求されることが多いです。

日本国内でレンタカーを借りる際、オプションで補償をつけられるケースが一般的です。海外のレンタカーにもそのような補償制度はありますが、免責免除などの余剰額と同程度の金額でデポジットが求められることがあります。

補償でカバーできない部分を先に預けておくというイメージです。

③ 交通系ICカードのデポジット

Suica(スイカ)やICOCA(イコカ)などの交通系ICカードを新規で購入するときには、あらかじめデポジットが上乗せされた金額となっています。最初に2000円でカード購入したとしたら、実際に乗車できるのは1500円分で、残りの500円がデポジットとなります。

ICカードのデポジットは、カードの使い捨てを防止するために設けられています。そのため、新規購入時に2000円、5000円、10000円と金額を選べたとしても、デポジットはどれも共通して500円となります。

I Cカードなどのデポジットもあくまでも「一時預かり金」なので、窓口でSuicaやICOCAのカードを返却すれば500円を返金してもらえます

④ ETCパーソナルカードのデポジット

「ETCパソカ」と呼ばれるこのカードは、有料道路の支払いに利用できるETCカードのこと。クレジットカードを持ちたくない人、持てない人のために設けられているのがデポジットの仕組みです。

デポジットがあれば、クレジットカードなしでETCカードを持つことが可能となります。

デポジットの金額は、ETCカードの平均利用月額が5000円であれば20000円といったように決められています。これはあくまでも保証金として預けるものであり、通行料に充てることはできません

例文
・ホテルでチェックアウトするときにデポジットを返金してもらった。
デポジットが10万円かかるから、クレジットカードの限度額を確認しておかないと。

リサイクル促進!デポジット制度とは?

環境に配慮する取り組みは国内外で進められていますが、その一つがデポジット制度です。ペットボトル飲料の価格にあらかじめ容器代をプラスしておき、使用後に返却したら容器代を戻してもらえる制度のことです。

日本では「ビールびん保証金制度」があり、瓶代として5円が上乗せされています。空き瓶を持っていけば5円もらえる地域や販売店があります。

ペットボトルのデポジット制度は日本での導入は進んでいませんが、海外ではドイツやスイスなどで設けられています。

デポジットの英語は「deposit」

デポジットは英語の「deposit」に由来します。この単語には、「貯金する」「預ける」という意味があります。銀行など金銭に関する場面ではよく使用します。

例えば、ビットコインなどの仮想通貨の取引を海外口座でしているときにも、deposit(入金)、withdraw(出金)の機能をよく利用します。

また、銀行にて小切手で入金するときなどに「deposit ticket(入金票)」の記入が必要となることがあります。

デポジットは浸透してきている仕組み

デポジットはもともと海外でよく用いられていたものですが、近年は日本でもICカード、ETCカードなどで採用されています。身近な存在となったデポジットですが、他の表現としては「一時預かり金」などの日本語しかありません。

すっかり浸透してきている仕組みなので、デポジットという言葉は確実に覚えておきましょう。