インターンシップとは?目的、募集状況、内容、メリット、デメリットも紹介

インターンシップとは「就労体験」のこと

「インターンシップ」とは、主に、大学、短期大学、高等専門学校生を対象に実施される「就労体験」を指しますが、高校生を対象に実施する企業も存在します。しかし、同じ就労体験でも「教育実習」や「医療実習」はインターンシップには含まれないので勘違いしないようにしましょう。

テレビドラマなどで会社で働くシーンを頻繁に目にしていても、実際にはイメージと違うことも多々あるものです。

「インターンシップ」は、企業で働くということを経験していない学生にとっては、これから先の人生、どのような方向に向かっていくのかを選択するのにとても有効なシステムといえます。

本記事ではインターンシップの意味や仕組みだけでなく、導入することのメリット、デメリット、英語表現などについても紹介します。

「インターンシップ」の英語は「internship」

「インターンシップ」は英語で「internship」と表記し、意味は日本で解釈されているものとほぼ同じですが、「医師の研修」も含まれるという点のみ違いがあります。また、インターンシップに参加している学生を「intern(インターン)」と呼ぶケースが多いようです。

・Next month, I will be going to Tokyo for an internship.
(来月、インターシップで東京に行きます。)
・I am going to do an internship.
(私はインターンシップをします。)
・I am an intern.
(私はインターン生です。)

日本においての「インターンシップ」とは

「インターシップ」とは、将来仕事につく学生が、一定期間就業体験をすることで、どのような職業を選択するべきかの判断材料として活かすために、企業側が用意したシステムで、「インターン」と略して呼ばれることもあります。

日本では、四年生大学の3年生の秋から本格的に就職活動が始まります。その前の春、夏の長期休暇期間にインターシップに行くことが多いです。このインターンシップには、次のような目的があるとされています。

・実際に業務経験をする機会を与えるということで、社会貢献の一環となる。
・若い人材を社内に入れることで、企業内の活性化を図ることができる。
・若い社員が「指導」ということを体験することで、指導力やリーダーシップ能力を養うことができる。

企業によって、実施時期・期間、プログラムの内容はさまざまで、基本的には学業の一環であるあるため賃金は発生しません。しかし、企業側としては実労働に携わったことと、働いたことによる報酬までを体験してもらうということで、給料が支払われる場合もあります。

インターンシップ導入のメリット

インターンシップの実施は、学生側に大きなメリットがあるように思えますが、実は企業側にもメリットがあるんです。では、それぞれどんなメリットがあるのかチェックしてみましょう。

企業側のメリット

会社説明や一部の写真や動画だけでは会社の本当の姿を伝えることはできません。しかし、インターンシップを実施することで、伝えられなかった部分を学生に知ってもらえるという利点があります

また、インターンシップを体験して採用試験を受ける学生は、会社を知ったうえで受験しているため、入社してすぐに「イメージと違う」と辞めることが防げます。

学生側のメリット

就職活動をするうえで、「建築の仕事がしたい」「IT関連で働きたい」と、漠然な目標は点てられるでしょう。そこで、実際に仕事を体験してみると、本当にやりた仕事がその業界でできるのかを見極めることができます。

また、「建築の仕事がしたい」と思っていても、自分で思い描いているものが、実際に建物を建てたいと思っていたのか、内装をしてみたいのかで進む道は異なってきます。こういった考えのズレを確認するのも、インターンシップのメリットの一つといえます

そして、実際に就職活動の面接をするうえでも、実体験からの志望動機がもてるため、説得力もでてきます。

大学1、2年生向けのインターンシップもある

基本的には就職活動が始まる学年での実施ですが、四年制大学の場合、1~2年生対象のインターンシップを実施することがあります。この場合、学生としては、早い時期にやりたいことを見極めることが可能となるため、3~4年で選択する科目に活かせるといったメリットがあります

必ずしも内定につながるわけではない

インターンシップを実施した企業は、実際に仕事をした学生の能力を知ることができます。しかし、インターンシップに参加したからといって、評価が有利になることはありません。ただし、選考試験へのエントリーの際に、インターンシップ参加の履歴が活かされ、提出書類が少なくなったり、選考のやり方が一部異なるといった例はあるようです。

インターンシップ導入のデメリット

インターンシップを実施することについては、もちろんメリットだけではなく、企業側、学生側の両方にデメリットもあります

学生側のデメリット

・体験した業務内容ではない場合がある。
・知りたいことが知れないまま終わる場合がある。

企業側のデメリット

・短期間のため、コミュニケーションが十分にとれない。
・関係部署との調整に手間がかかる。
・選考のための時間と労力が必要になる。
・会社の情報が外にもれる危険性がある。

「インターンシップ」の使い方・例文

会話の中での使い方は難しくないと思いますが、わかりやすい例文を紹介するので、状況をイメージしながらぜひ読んでみてください

例文

インターンシップの指導者になってもらう予定の社員が入院してしまったため、業務の調整をしなければならなくなった。
・各部署と協議し、インターンシップの内容と期間が決定した。
・希望していた企業のインターンシップに参加し、絶対に入社したいという意思が固まった。
インターンシップに参加し、業務内容を詳しく知ることができた。

「インターンシップ」の類語・言い換え

「インターンシップ」を日本語で言い換える場合、次のような表現があります。

インターンシップの言い換え表現

・就業体験
・仕事体験
・勤労経験
・職場研修
・就業実習
・実務研修 など

メリット・デメリットの両方を理解して「インターンシップ」を活用しよう

「インターンシップ」の制度は、実施をする企業、参加する学生ともに、メリット、デメリットがあります。それぞれをしっかりと考慮したうえで、実施や参加を決めるようにしましょう