マイノリティとは何か簡単に!意味、対義語、使い方を解説

マイノリティとは「少数派」のこと

マイノリティとは簡単にいうと「少数派」の意味を持ちます。ただ、もう一歩踏み込んだ理解をしておきたい言葉でもあります。

今回は、マイノリティとは何かをわかりやすくお伝えします。意味のほか、対義語や使い方についても確認しておきましょう。

マイノリティの意味

マイノリティは英語で「minority」と表記します。英語では「少数派」「少数の者」といった意味になります。「少ない」の意味を持つマイナー(minor)が派生した単語です。

マイノリティは、社会的な集団や人などに対して使われることが多いです。そうした意味も含み、マイノリティは次のようなものを指すと解釈しておきましょう。

少数派

少数

社会的少数派

社会的弱者

少数派の集団を示すときは「マイノリティグループ」という表現を用いることも可能です。少数派の意見はどうしても通りにくい側面があるため、「弱者」という言葉が用いられることもあります。

マイノリティの具体例

マイノリティ=少数派ですが、例えばどのような事柄があるのか、わかりやすい例をいくつか挙げます。「マイノリティとは何か」についてイメージを持ちましょう。

【右利きと左利き】

右利きの人が多数派の社会において、左利きはマイノリティ。近年はすべての人にやさしいユニバーサルデザインも取り入れられてきていますが、ハサミやドアノブなども右利き用の製品がまだまだ多いです。

【父子家庭】

ひとり親世帯といえば、シングルマザーや母子家庭といった言葉を連想する方が多いです。実際に父子家庭の割合は少なく、マイノリティです。社会の関心が父子家庭に十分に集まっておらず、それによって不利な状況になっていることもあるかもしれません。

このように、身近なところにもマイノリティの事例はたくさんあります。職場でA、Bという2つの意見があり、一方が多数派であれば、他方はマイノリティといえます。

身近なところで多数派、少数派に分かれる何かがあったとき、マイノリティという言葉を活用してみましょう。

マイノリティの対義語はマジョリティ

マイノリティの反対語は「マジョリティ(majority)」です。対義語として「多数派」「多数者」といった意味を持ちます。これは「重要な」「主要な」という意味のあるメジャー(major)から派生した言葉です。

マイノリティには社会的な「弱者」というニュアンスを含むことがありますが、マジョリティに関しては「強者」という意味合いは強調されません。多数派であるため、自然に優位な立場になりやすいという事実はあっても、言葉のニュアンスとしては単に「多数派」を示すと認識しておいていいでしょう。

マイノリティの関連語

マイノリティという言葉には、他の言葉を組み合わせてできた関連語がいくつも存在します。その中でも比較的身近な言葉をピックアップしてご紹介します。

社会的マイノリティ

いろいろな観点で、社会におけるマイノリティと判断される場合にこの言葉を使います。

例えば、ある国における外国人居住者が少数派であれば、マイノリティといえます。国や地域における少数民族なども、その社会の中での少数派ということになるので、社会的マイノリティに含めることができます。

性的マイノリティ

セクシャルマイノリティ、性的少数者ともいいます。同性に恋愛感情を抱く人、自身の性に違和感がある人などを指します。レズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーといったLGBTも含まれます。

しかし、LGBTだけが性的マイノリティなわけではありません。性的感情を抱かない人(アセクシャル)など、さまざまなケースが該当します。

性の多様性も受け入れられる世の中になってきており、こうした言葉や考え方も浸透してきました。

マジョリティ・オブ・マイノリティ

少数派の中の過半数のことを指します。Majority of Minorityというスペルから「MoM」と略すことがあります。

大株主にとってはメリットがあっても、少数株主の利害が損なわれるような取引も存在します。その際、少数株主が取引に関して不公平だと感じた場合、拒否する機会を与える仕組みです。

マイノリティ・インフルエンス

インフルエンス(influence)には「影響」という意味があります。マイノリティ・インフルエンスとは、少数派が多数派に影響を与えることです。

基本的には多数派の意見が通りやすい側面があります。しかし、少数派の中にその集団での貢献度が大きい人物がいたり、一貫した意見が述べられていたりする場合には、多数派に影響を及ぼすことがあるのです。

マイノリティの使い方・例文

例文
・この国において外国人はマイノリティな存在だ。
マイノリティの意見も尊重し、よりよい選択をしていく必要がある。
・多数派として生きてきた人は、マイノリティ経験を持つことで多様性について学べるだろう。

このように「マイノリティな」と形容詞のように使うことが可能です。また、「少数派」という名詞として単独で使うこともできます。

他、マイノリティ経験のようにときどき登場する表現もあるため、ニュースや記事などから表現を学び、活用してみましょう。

マイノリティという言葉は必ず知っておきたい

近年は、マイノリティに対して配慮をする時代になってきています。多数派にだけ有利な社会ではなく、少数派も尊重されるように変わってきているのです。

この時代の流れの中で、マイノリティという言葉は知っておきたいところです。