「一喜一憂」とはどんな言葉?
「一喜一憂」の意味は、「状況のちょっとした変化で、喜んだり不安になったりすること」「まわりの状況にふりまわされること」です。
類語は、「悲喜交交」「右往左往」。対義語は「泰然自若」です。
「一喜一憂」を英語で表すときは、「be glad and sad by turns」「an emotional roller coaster」など、いろいろな表現が使えます。
「一喜一憂」とはどんな意味?読み方は?
「一喜一憂」の読み方は、「いっきいちゆう」です。次の意味をもっています。
・まわりの状況にふりまわされること
状況が変わるたびに喜びと心配が交互に訪れて、落ち着かない状態を表しています。
「一喜一憂」の語源
「一喜一憂」の語源は、言葉を作っている漢字の意味を考えるとイメージできます。
「一喜一憂」の「喜」と「憂」は、それぞれ次の意味をもっています。
・うれしがる
・いわう
・さいわい
・思いなやむ
・心配する
・うい
・つらい
「一喜一憂」の「一」は、「ひとつの出来事」を意味しています。さらに、「一」は千や万と比べると非常に小さな数ですよね。
つまり、「一喜」で「非常に小さな嬉しい出来事」。「一憂」は「非常に小さな心配な出来事」を表しており、そのようなささやかな状況の変化に振り回されることを表しています。
「一喜一憂」の使い方を例文で学ぼう
「一喜一憂」の意味がわかったら、次は言葉の使い方を短文の例文でイメージしてみましょう。
・一喜一憂しないで、大きな視点から物事をみることが重要だ。
・一喜一憂しないためには、長期的な視点を養う必要がある。
・交渉ははじまったばかりだ。一喜一憂するのはまだ早い。
・好きな相手のちょっとした発言に一喜一憂するのは、恋愛あるあるだ。
「一喜一憂」の類語・類義語・言い換え表現
「一喜一憂」に似た意味をもつ類語は、「悲喜交交(ひきこもごも)」「右往左往(うおうさおう)」です。
完全に同じニュアンスではないので、言い換え語としては使えませんが、状況によってはこちらの語がマッチする場合もあります。それぞれの言葉の意味合いを理解し、使い分けできるようになりましょう。
悲しみと喜びが入り交じっているさま。悲しいことと嬉しいことを同時に、または代わる代わる味わうこと
【例文】
人事異動を巡る、サラリーマンたちの悲喜交交が各所でみられるのがこの時期の常だ。
・混乱してうろたえ、あたふたと右へ行ったり左へ行ったりすること
・混乱して秩序がないたとえ
【例文】
急な計画変更に、部署中が右往左往することになった。
「一喜一憂」の対義語
「一喜一憂」の対義語は、「泰然自若(たいぜんじじゃく)」です。
落ち着いて物事に動じない様子。
【例文】
泰然自若の構えで勝負に臨む。
「一喜一憂」は英語だと?
「一喜一憂」を英語で表すときは、次のような表現が使えます。
an emotional roller coaster:ジェットコースターのように、感情が目まぐるしく上がったり下がったりする
waver between hope and despair:希望と絶望の間で揺れている
once glad, now sad:一旦は喜んだが、今は悲しい
an emotional yo-yo:感情がヨーヨーの上下運動のように喜んだり不安になったりする
「一喜一憂」を使ってみよう
「一喜一憂」は、漢字をみれば意味を推測できるわかりやすい四字熟語です。堅苦しい言葉ではないので、ビジネスだけでなくプライベートでも用いることができます。
「一喜一憂」を使ってみて、ただの知識ではない役立つ言葉に変えていきましょう。