バーターとはどんな意味?ビジネスでの使い方や類語、英語も解説

バーターとはどんな言葉?

バーターの意味は、「物々交換」と「セットにして売り出す制度」です。

類語は、「トレード」「交換条件」「抱き合わせ」。

英語で表すときは、「barter」を使います。

ビジネスでのバーターとはどんな意味?

バーターは、ビジネスでは次の意味で使われることが多いです。

バーター
物々交換

お金を介したやり取りではなく、自分が持っているものと相手が持っているものを、直接的に交換することで交渉を進めることを意味するカタカナ語です。

バーターは、企業間でのやり取りのほかに、企業対個人、個人対個人、国家対国家の交渉でも行われます。取引先との交渉だけでなく、部課内で仕事を交換する場合にも使用されます。

また、ビジネスで以前に作った貸しや借りを後から帳尻合わせする、「貸し借りの清算」を意味する言葉としても使われています。

バーターの例

「A社の商品の〇〇とB社の商品の△△を交換する」のように、「もの」と「もの」を交換する場合がイメージしやすいですが、バーターで交換の対象になるのは、「もの」だけではありません。

サービスや人材、仕事内容などを交換するケースもあります。

例えば、次のような取引がバーターと呼ばれます。

例1
IT企業が、法律事務所に管理システムを無償で提供するかわりに、法律事務所の弁護士が無料でIT企業の顧問弁護士になる
例2
テレビなどのメディアが、A社に無償で広告枠を提供する代わりに、A社から広告費用と同等の価値がある商品やサービスの提供を無料で受ける
例3
A部署が、繁忙期で忙しいB部署に助っ人の人員を出す代わりに、A部署が忙しい時期にはB部署が手伝いの人を出す
例4
A社とB社の取引で、前回はA社に有利な契約を結んでいたため、今回はB社に有利な契約を結び、貸し借りを相殺する

バーターのメリット

バーターを行うと、手元に現金がなくても取引ができるため、ビジネスチャンスをつかみやすいといわれています。

双方とも商品やサービスが売れたことになるので、互いに売上をアップできます。ウィンウィンの関係になるから、契約を結びやすいです。

また、現金での支払いでないため、貸し倒れのリスクを減らせます。

バーターは、バーターを持ち掛ける側にとって有利になりやすいと考えられています。自分が不利にならない条件を考慮したうえで、取引を申し出られるのがその理由です。

バーターのデメリット

バーターは、いいことばかりではなくデメリットもあります。

まず、自分の提供するものと相手から提供されるものの市場での価値を、正しく認識できていないと、知らないうちに損をしてしまう恐れがあります。市場にくわしい相手にだまされて、自分が提供するものよりも価値の低いものと交換してしまいかねないためです。

力関係が明白な場合は、立場の弱い側が立場の強い側の要求をはねのけられないことがよくあります。価値の低いものと交換させられたり、不要なものと交換させられたりするなど、不利な契約を結ばされやすくなります。

バーター取引とは?

バーター取引とは、バーター(物々交換)を行う取引のことです。

また、相手に自分が販売している商品を買ってもらう代わりに、自分は相手が販売しているもの買うなど、条件をつけて取引することもバーター取引と呼ばれます。

化粧品メーカーに自社のコピー機を導入する契約をしてもらう代わりに、営業マンが個人的に化粧品を定期購入する契約を結ぶ

バーターは英語だと?

バーターを英語で表すときは、「barter」という単語を使います。

barter
(動詞)
・物々交換する
・交易する
(名詞)
・物々交換

「barter ~ for(~を…と交換する)」や、「by barter(物々交換で)」のようにして使用します。

芸能業界でのバーター

芸人や歌手、俳優など芸能人の話題でバーターといった場合の意味は、「芸能人をセットにして売り出す制度」です。

すでに売れている有名な芸能人と、まだ知名度は低いけれど事務所が売りたい芸能人を束のようにまとめてテレビなどに出演させることで、バーター出演ともいわれます。

芸能業界でのバーターの語源は、英語の「barter」からきた説と、「束」に由来する説の2つがあります。束(たば)を逆さにした「ばた」を、業界用語っぽく伸ばして発音するようになったという、「束」説が有力と考えられています。

バーターの使い方を例文で学ぼう

バーターには2つの意味がありましたね。それぞれの意味合いでの使い方を例文でイメージしてみましょう。

「物々交換」の例文
・飲食のバーターに労働力を提供する、「お手伝いで無料お食事プラン」が話題になっている。
・二国間で資源を融通し合うバーターの協定が結ばれた。
・保険会社に営業に行ったら、バーターで保険に加入する話を持ちかけられた。
「セットにして売り出す制度」の例文
・彼は有力選手のバーターで高校に入学したが、名監督のもとでめきめきと実力を伸ばし、今ではプロ野球選手になっている。
・このドラマは、人気女優の〇〇さんが新人のころにバーター出演した作品だ。
・このゲーム番組には、人気タレントのバーターとしてジャニーズの若手がよく出演している。

バーターの類語・言い換え表現

バーターを言い換えできる類語は、「トレード」「交換条件」「抱き合わせ」です。それぞれの意味や使い方もおさえておきましょう。

トレード
【意味】
・売買の取引をすること。貿易
・ものともの、人と人とを交換すること
・プロ野球などで、選手の交換や移籍を行うこと

【例文】
ゲームグッズと農作物の異種トレードが成立した。

交換条件
【意味】
物事を引き受けたり承知したりする代わりとして相手に出す条件

【例文】
土地を明け渡す交換条件として、店を移転するための条件のいい土地を用意してもらった。

抱き合わせ
【意味】
抱き合わせること

【例文】
先輩タレントとの抱き合わせの仕事が入った。

バーターの意味を正しく理解しよう

バーターは、「物々交換」と「セットにして売り出す制度」の、2つの意味をもつカタカナ語です。

ビジネスでは「物々交換」の意味で使われることが多いです。貨幣が発明される前の大昔から世界中で行われてきた、ビジネスの元祖ともいえる基本的な取引のやり方ですね。

「セットにして売り出す制度」の意味は、芸能人関係の話題でよく使われるため、テレビを観ていると耳にする機会が多いです。

どちらにしろ接する機会がたくさんある身近な言葉なので、どの意味で使われているのか、文脈から正しく読み取れるようになりましょう。