フィジカルの意味とは?ビジネスでの使い方は?例文や反対語もご紹介

フィジカルとは「身体的」ということ

フィジカルとは「身体的」という意味を持つ言葉です。スポーツの分野では身体に関する話題が多くなるため、スポーツ選手やアスリート、トレーナーなどの間ではよく登場します。

しかし、スポーツ以外にも、ビジネスシーンでフィジカルという言葉が使用されることがあります。

今回は、フィジカルという言葉の意味や使い方、例文、反対語についてわかりやすく解説します。

フィジカルの意味

フィジカルの英語は「physical」です。英語でも「身体的」「肉体的」「物理的」といった意味を持ちますが、日本語も同様です。ただ、使用シーンによって意味合いが少し異なるため、順番に解説します。

スポーツ業界における意味は「身体的」

スポーツの世界でフィジカルといえば「身体」のことを意味します。具体的には「体の強さ」「体のコンディション」「身体能力」などについて言及するときに使用します。

スポーツで成績を出すためには、やはり身体面を強化したり、状態を整えたりすることが不可欠となります。身体的なトレーニングのことは「フィジカルトレーニング」といいます。単なる筋トレにとどまらず、柔軟性を高めたり、心肺機能を高めたりするようなトレーニングも含まれます。

例文
・4年後のオリンピックに向けてフィジカル面を鍛え直すことにした。
・あの新人選手はフィジカルが強い。
・ラグビーで結果を残すためにはフィジカルが重要だ。

ビジネスにおける意味は「物理的」

近年、音楽や書籍などが電子化され、商品のあり方も変わってきました。音楽のダウンロード、ストリーミングサービスは「デジタル」であるのに対し、CDなどの物的な商品は「フィジカル」と表現します。書籍に関しても同様です。音楽業界ではCDやレコードで発売することを「フィジカルリリース」といいます。

例文
・このアーティストはこだわりを持っており、楽曲はいつもフィジカルでの販売しかしない。
・かつてフィジカルリリースされた楽曲をデジタル配信したところヒットしている。

看護における意味は「身体的」

看護の世界では「フィジカルアセスメント」という言葉があります。アセスメントとは「評価」という意味。フィジカルアセスメントとは、身体状態の評価をすることを指します。具体的には、問診、視診、触診、聴診、打診によって全身の状態をチェックします。

例文
・先輩ナースからフィジカルアセスメントのコツを教えてもらった。

人間関係における意味は「肉体関係」

人間関係において「フィジカルな関係」などと使う場合は、肉体関係があることを匂わせる表現となります。身体的な関係、肉体関係というよりは、少し表現がマイルドになりますが、使用には注意が必要です。

例文
・AさんとBさんはフィジカルな関係にあると噂で聞いた。

フィジカルの類語・対義語

フィジカルの類語と対義語として位置づけることができるカタカナ語があります。

フィジカルの類語は「ボディ」

フィジカルと似たニュアンスを持つ言葉に「ボディ」があります。ボディは「身体」を意味しますが、車や飛行機などの車体・機体を示すこともあります。

ヒトの身体について言及するときにボディというと、全身の筋肉や骨格、姿勢などを示すイメージになります。一方、フィジカルというと、心肺機能なども含めて広く身体に関わる話題で使用しやすいです。

フィジカルの対義語は「メンタル」

フィジカルは「身体的」という意味を持つため、対義語は「精神的」の意味を持つ「メンタル」になります。メンタルは日本語でも広く浸透しているカタカナ語です。

もしくは、フィジカルを「物理的」の意味であると考えると、「仮想的」の意味を持つ「バーチャル」も対義語に含めることができます。

フィジカルの関連語

フィジカルというワードに関連して、覚えておきたい言葉があります。この機会に覚えておきましょう。

フィジカルセラピスト

リハビリの資格の一つである理学療法士は、英語でフィジカルセラピストといいます。直訳すると「身体的な治療をする人」という意味になります。

フィジカルインターネット

フィジカルインターネットとは、新しい物流システムの名称です。複数の会社で保有している倉庫やトラックをシェアして、モノを効率的に輸送するという考え方に基づいています。IoTやAI技術を活用して、構築されたネットワークを通じてモノが輸送される仕組みのことです。

フィジカルは意外と使用シーンの多い言葉

フィジカルという言葉は、スポーツに関わる人が使うのはもちろん、ビジネスやプライベートでも意外と使用する可能性があります。「身体的」「物理的」という意味をおさえておけば大丈夫です。この機会にぜひ覚えて使いこなしましょう!