リーダーとはどんな言葉?
リーダーは、「先頭に立ってみんなを引っぱっていく人」の意味で使われることが多いですが、そのほかにもたくさんの意味をもっています。
類語は「リーダ」。
英語で表すときは、「leader」と「reader」を使います。
リーダーとはどんな意味?
リーダーは、次の意味をもつカタカナ語です。
②論説。社説。
③印刷で点線、破線。リーダー罫(けい)
④フィルム、録音テープなどの頭の引き出し部分
⑤釣りの鉤素(はりす:釣り針を直接結ぶ糸)
⑥外国語を学習するときに読解に使用する読本。とくに、英語の教科書
⑦読者。読書家
リーダーは英語からカタカナ語になった言葉ですが、①~⑤の意味と⑥⑦の意味ではもとになった単語が異なります。
①~⑤の意味のときは「leader」、⑥⑦の意味の場合は「reader」を使います。それぞれの単語については、後ほど紹介します。
リーダーシップとは
リーダーシップとはチームをまとめ、その目的に向かってけん引する能力のこと。日本語では、「指導力」や「統率力」ともいいます。
目標達成のために個人やチームに行動するように促す力がリーダーシップです。
リーダーシップの種類
リーダーシップにはいくつも種類があります。ここでは、心理学者のクルト・レヴィン氏が考えた分類法を紹介します。
失敗が少なく短期的に結果が出やすいメリットがあるが、メンバーの自主性や能力は育たず、チームワークも高まらない。
リーダーはメンバーの意思決定のサポートを行う。メンバーの自主性やチームワークが育ちやすい。話し合いが間違った方向に進んでしまったとしてもリーダーが介入できるので、ミスを避けやすい。
しかし、意思決定までに時間がかかってしまう。短期的に成果が出にくいデメリットもある。
「リーダーシップを発揮する」は英語だと?
リーダーシップは、英語だと「leadership」と表記します。
「リーダーシップを発揮する」は、この「leadership」を使って次のように表現できます。
display one’s leadership:自分のリーダーシップを発揮する
exercise leadership:リーダーシップを発揮する
radiate leadership:リーダーシップを発揮する
use leadership skills:リーダーシップスキルを使用する
リーダーは英語だと?
リーダーを英語で表すときは、表したい意味によって「leader」と「reader」を使い分けます。それぞれの意味を確認しましょう。
・(競技などのある時点で)先頭に立っている競技者
・主任弁護人、首席弁護士
・オーケストラのコンサートマスター
・新聞の社説
・印刷のリーダー
・フィルムやテープのリーダー
・釣りのはりす、先糸(道糸と仕掛けの間の短い釣り糸)
・赤字で売る目玉商品
・植物の幹
・(聴衆の前で文学作品を読む)朗読者
・(教育用の)読本
・(出版社などの)校正係
・(コンピュータの)読み取り機
先ほど紹介した「leadership」は、「leader」と同じ語源をもつ単語です。
ビジネスでの一般的なリーダーの意味と役割
ビジネスでは、「先頭に立ってみんなを引っぱっていく人」の意味でリーダーを使うことが多いです。
リーダーはチームが進むべき方向やビジョン、戦略を示し、その目的を達成するために人々の先頭に立ち、チームを引っ張る役割の人。チームが団結して困難を乗り越えられるように尽力し、何かあったときにはチームの指導者として責任を負います。
リーダーは、次のように定義されることが多いです。
・仕事ぶりで周囲から評価され、信頼してついてくる部下がいること
・責任を負うこと
良いリーダーの条件3つ
良いリーダーとは、次のような条件を満たせるリーダーのことをいいます。
・部下から慕われる人間的魅力がある
・他人に対して寛容である
リーダーに必要な3つの要素をくわしくみてみましょう。
素早く決断しすぐに行動で示す即断即行力
リーダーはチームの進む道を決め、部下を引っ張っていくのが役目です。
ビジネスでは、悩む時間なく大きな決断をしなければならないこともあります。そんなときにリーダーが優柔不断では、部下は困惑してしまいます。
また、部下では手に負えない非常事態が起きたときに、一番に動かなければならないのはリーダーです。リーダーの行動力のあるなしで、チームが危機を乗り越えられるかが変わってきます。
部下から慕われる人間的魅力
リーダーが部下から慕われていると、部下はリーダーのためにと率先して行動するようになります。人間的魅力がないと、部下はいわれたことしかしなくなります。自分勝手な行いが増えたり、報告・連絡・相談が疎かになったりします。
人間的魅力のあるリーダーは、部下の立場になって物事を考えるようにしたり、部下が満足感を持って働ける環境を整えたり、部下に利益と喜びを率先して与えています。
また、人間的魅力のあるリーダーは、部下がどんな失敗をしたとしても責任を部下に押しつけることはありません。責任から逃げない潔さを持っています。
他人に対して寛容であること
リーダーには、部下の意見に耳を傾け、その意見を受け止める寛容さも必要です。
リーダーが自分の意見ばかりをいつも押し通していると、部下の自発的な行動がなくなったり、リーダーに対する不満がたまりやすくなったりします。
また、リーダーは部下を指導する立場です。部下が失敗したときには、部下の失敗をむやみに叱るのではなく、自分の指示に不備がなかったか顧みる謙虚さも必要です。失敗に寛容になることで、部下が失敗に萎縮せずミスから学べるようになります。
リーダーの使い方を例文で学ぼう
リーダーの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・強いリーダーとはどんなリーダーかを考える。
・リーダーの養成に力を入れる。
・次世代のリーダーとなる若者に向けた講演をする。
リーダーの類語・言い換え表現
リーダーは、リーダと表記される場合もあります。意味は同じなので頭に入れておきましょう。
リーダーを目指す人におすすめの本
リーダーを目指す人におすすめの本を紹介します。気になる本があったら、読んでみてください。
マネジャーとリーダーを比べることで、「リーダーとは何か」を解説。さらに、90人のタイプの異なるリーダーのインタビューから、現在と未来のリーダー像の解明を試みている。
部下の個性とその部下に合ったモチベーションの上げ方を知る方法や、リーダーシップのあるリーダーに変わるための行動訓練を紹介している。
【おまけ】身の回りのリーダー
身の回りには、リーダーという言葉が使われているものがいくつかあります。雑学としておさえておきましょう。
ソニーが提供している電子書籍専用端末「Reader」のほかに、Android端末、PlayStation Vita、iOS端末に対応している。
もともとはゴルフの大会で使われるものだったが、スコア機能やランキング機能をもつゲームで、ゲーム内のランキングを載せる一覧表を意味する言葉としても用いられるようになった。
リーダーの役割を理解しよう
リーダーはビジネスでは、「先頭に立ってみんなを引っぱっていく人」の意味で使われることが多いです。
部下の立場にいたとしても、いずれ部下を持ちチームを任されることがあるかもしれません。リーダーの役割や、良いリーダーの条件を意識しながら仕事をしてみましょう。