ネイティブとはどんな言葉?
ネイティブは複数の意味をもっており、「原住の人々」「(ほかの語とくっついて)天然の、自然の」などの意味合いで使われます。
類語は、「先住民」「在来種」「天然」「母語話者」。対義語は、「イミグラント」「インヴェイジブ」「アーティフィシャル」「ノンネイティブ」です。
英語で表すときは、「native」を用います。
ネイティブとはどんな意味?
ネイティブは、大きく分けて次の4つの意味で使われます。
ネイティブの意味①「その土地の」
ネイティブのひとつ目の意味は、「その土地の」です。次の意味合いで使われます。
・ある土地に、もともとあった動物や植物。その土地の固有種
ほかの語とくっついて、形容詞のように「その土地生えぬきの〇〇」や「原産の〇〇」「先住の〇〇」などの意味を表すこともあります。
例えば、「ネイティブアメリカン」は「アメリカ合衆国の先住民族」を表します。「ネイティブフラワー」といった場合は、「土着の花」の意味になります。
ネイティブの意味②「天然の」
ネイティブは、ほかの語とくっついて「天然の」や「自然の」という意味を表すこともあります。
この意味の場合は、「ネイティブ〇〇」の形で用いられるケースが多いです。
ネイティブトラウト:天然マス
ネイティブコッパー:自然銅
ネイティブプロテイン:天然タンパク
ネイティブの意味③「生まれつきの」
ネイティブは、「生まれつきの」「生来の」の意味でも使われます。
この意味のネイティブで耳にする機会が多いのが、「ネイティブスピーカー」です。ネイティブだけで、「ネイティブスピーカー」を意味する場合もあります。
「ネイティブスピーカー」の意味は、「ある言語を母国語として話す人」です。
母国語とは自分が生まれた国や所属している国の言葉のことです。生まれてから幼児期までの間に、周りの人の話す音やテレビの音などを聞いて自然に習得した最初の言語がその人の母国語となります。そして、この母国語を毎日用いて育った人が、その言語の「ネイティブスピーカー」と呼ばれます。
ネイティブの意味③「製品がもつ本来の機能もしくは仕様」
IT分野でネイティブが使われたときの意味は、「製品がもつ本来の機能もしくは仕様」です。
例えばコンピュータに入れられているCPUや、オペレーティングシステムが本来サポートする仕様のインターフェイスに対応しているソフトウェアは、コンピュータがもつ本来の機能を使って動作できるためネイティブと呼ばれます。
またソフトウェアなどで、次世代製品を開発するときに、過去の製品がもっている本来(もともと)の機能を完全に引き出せるように作られたものもネイティブです。
オペレーティングシステムは、パソコンを使う人をサポートしてコンピュータを動かしてくれる基本ソフトウェア。
インターフェイスは、コンピュータとプログラムなど、異なる2つのものの接続や情報のやり取りなどを仲介するもの。
IT分野でのもうひとつの意味
IT分野では、ネイティブが「自ら実行可能」という意味で使用されることもあります。
例えば、「ネイティブアプリ」がこの意味でネイティブを使っています。
「ネイティブアプリ」は、スマートフォンやパソコンなど自分が直接使用しているコンピュータのなかに、アプリケーションソフトを入れて使うもののこと。「ネイティブアプリ」は、自分が使っているコンピュータ上で動くので、一度インストールしてしまえばその後はネット通信の環境がなくても使用できます。
ネイティブは英語だと?
ネイティブは英語だと「native」という単語を使って表します。
・天然の、自然の、野生型の、土地の、土着の
・~の原産で、土産で
・自分の国の、故郷の
・生まれつきの、生来の、天賦の
・本来の
・母語の
「native」に「ネイティブスピーカー」の意味はないため、「ネイティブスピーカー」といいたいときに「native」といっても通じない場合があります。
「ネイティブスピーカー」の意味のネイティブを英訳するときは、「a native speaker」というとニュアンスが伝わります。
ネイティブの使い方を例文で学ぼう
ネイティブの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・高品質なネイティブホエイプロテインを取り扱っている。
・英会話の話でのネイティブとは、英語を母国語とする人のことだ。
・ネイティブの先生に英語を教えてもらっている。
・ネイティブな発音にあこがれる。
・ネイティブ対応しているアプリが多い。
例文に出てきたネイティブ対応は、「コンピュータの本来のアプリケーションを使って、そのまま動作させられるように作られている」という意味です。
ネイティブの類語・言い換え表現
ネイティブを言い換えできるカタカナ語の類語はありません。言い換えが必要なときは、日本語の「先住民」「在来種」「天然」「母語話者」を使ってください。
・在来種を保護する。
・天然水を使って作られた和菓子が人気だ。
・母語話者の発音をまねる。
ネイティブの対義語
ネイティブにはたくさんの意味があるため、対義語はひとつではありません。ネイティブの意味に合わせて、反対の意味をもつ言葉を選んで使ってください。
他国からの移住者。移民
【例文】
アメリカはイミグラントが多い国だ。
外来種
【例文】
危険なインヴェイジブについて注意を喚起する。
人工的。 人為的。 技巧的。 不自然な
【例文】
アーティフィシャルフラワーのブーケを販売する。
ネイティブではない
※「ネイティブスピーカー」の対義語として使われることが多い。ネイティブではないけれど、その言語を話せる人をいう。
【例文】
ネイティブとノンネイティブ、どちらの先生から英語を教わるか悩んでいる。
【おまけ】身の回りのネイティブが付くもの
身の回りにあるネイティブが付くものもみておきましょう。興味のあるネイティブがないか探してみてください。
比較的低料金ではじめられるプレミアムプラン・ファミリープランのほかに、ネイティブ受け放題オプションや予約オプションが用意されており、ニーズに合わせてプランを選べます。
退会手続きが簡単だから、合わなかった場合も安心です。
高速の運指が続く難曲だが、弾けるとかなりかっこいい。
ネイティブの意味を正しく読み取ろう
ネイティブは、「原住の人々」や「天然の、自然の」など複数の意味をもつ言葉です。それぞれの意味で使われている関連語もたくさんあります。
どの意味で使用されているか、文脈から正しく読み取れるようになりましょう。