「感服」の意味とは?目上に使える?使い方・例文、言い換え表現も解説

「感服」とはどんな言葉?

「感服」の意味は、「深く感心して、尊敬や尊重の気持ちを抱くこと」です。

類語は「敬服」「心服」。

英語で表すときは、「admiration」「admire」「impressed with」を使います。

「感服」の意味・読み方とは?

「感服」の読み方は「かんぷく」。次の意味をもつ言葉です。

感服
深く感心して、尊敬や尊重の気持ちを抱くこと

相手の行動や考え、技量、才能、仕事の結果などに感心したときに使う、最上級レベルの誉め言葉です。ビジネスでは、相手をおだてるときにもよく使用します。

「感服」の語源

「感服」の意味合いは、言葉を作っている「感」と「服」の漢字の意味を考えると、理解しやすくなります。

①かんじる
(ア)心が動く。心にひびく。心に受ける
(イ)知覚する
②染まる。かかる。また、「感冒」の略
①きもの。着るもの
②き(着)る。身につける。また、自分のものにする
③したがう
(ア)つきしたがう。受け入れる。くだる
(イ)つとめに従事する
④喪にこもる
⑤のむ。薬や茶を飲む。また、その回数を数える語

「感服」は、「感」の「心が動く」の意味と「服」の「つきしたがう」の意味を組み合わせた言葉で、「心が動いたから従う気持ちになった」というニュアンスをもっています。

「感服」は目上の相手には向かない

「感服」は目上の相手に使ってもいい言葉なのですが、目上の相手には向かない言葉であると考える人も少なくありません。

「感服」は相手をおだてるときによく用いる言葉でしたね。おべっかのつもりでなかったとしても、相手がそう捉えてしまったら困ります。それが目上の相手ならなおさらです。

もうひとつ、「感服」は「心が動いたから従う気持ちになった」というニュアンスをもっていますよね。これは、最初は従うつもりがなかったということでもあるため、目上の相手に対して使うのはイメージがよくありません。

これらの理由から目上の相手には、後半で紹介する「感服」の類語を使用することをおすすめします。

「感服」の使い方・例文

「感服」の意味や使うときの注意点がわかったら、次は言葉の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・チームとしての練度の高さに大変感服いたしました。
・彼の経験の豊富さと先見の明にはいつも感服させられる。
・研修参加者のプロ意識の高さに感服した。
・彼の才能に感服するがゆえ、驕らぬようあえて厳しい態度で接してきた。

「感服」の類語・言い換え表現

「感服」の類語は、「敬服」「心服」です。これらの言葉は、「感服」のニュアンスとは若干違いがあるので、相手を選んで使い分ける必要があります。

「敬服」

「敬服」の意味は、「心から尊敬して服従すること。感心して、尊敬の念を抱くこと」

「敬服」の「敬」は、「うやまう。うやまいつつしむ」という意味の漢字です。相手がうやまうべき存在であるという場合に使う言葉のため、目下の相手には使用できません。

例文
先輩の仕事に対する誠実な姿勢に敬服する。

「心服」

「心服」は存在、人格、言動、技術、生き方、立ち居振る舞いなど、「相手のすべてに心酔し、心から従う」という意味です。

心底相手を慕っている場合に使う言葉のため、そのような気持ちを向けている特定の相手にしか使用しません。

例文
親方に心服し、弟子入りを決意した。

「感服」の英語表現

「感服」は英語だと、「admiration」「admire」「impressed with」を使って表します。

「感服」の英語
admiration:感嘆、感心、称賛、敬愛、憧れ、称賛の的
admire:称賛する、敬服する
impressed with:~に感動して、感銘を受けて

伝えたい意味合いに近い表現を選んで使用してください。

「感服」は相手を選んで使おう

「感服」は「深く感心して、尊敬や尊重の気持ちを抱くこと」という意味の言葉。かなり上位の誉め言葉ですが、目上の相手に使うにはあまり向きません。

紹介した類語とあわせて覚えておき、相手に合わせて使い分けられるようになりましょう。