ストラテジーとは?ビジネス、ゲーム、医療においての意味、使い方、英語、類語も紹介

「ストラテジー」とは「戦略」のこと

「ストラテジー」は、ビジネスやPCゲームにおいては「戦略」の意味で使われることが多いですが、分野によって詳しい意味が異なるため、それぞれの意味を理解しておく必要があります。

本記事では、分野ごとの正しい意味や使い方のほか、英語、類語、言い換え表現などについてもわかりやすく解説します。

「ストラテジー」の英語は「strategy」

「ストラテジー」を英語で表すと「strategy」で、多くの場合は「戦略」「策略」「方略」といった意味をもつ単語として使われていますが、軍事用語として「大規模な作戦計画をする」の意味でも使われています。それでは、「strategy」を使った英熟語も少しチェックしておきましょう。

・IT strategy(IT戦略)
・Develop strategy(作戦を立てる)
・economic strategy(経済戦略)
・business strategy(ビジネス戦略)
・Please tell me the solution strategy.
(解決策を教えてください。)

日本語においての「ストラテジー」とは

もともとは軍事用語で「戦いに勝つための全体の局面を考慮した策略や方法」を指す言葉でしたが、現在ではビジネス、スポーツ、ゲームなど、幅広い分野で使われるようになりました。ここでは、分野ごとの詳しい意味と、会話での使い方をわかりやすく紹介していきます。

ビジネス分野でのストラテジーとは?

ビジネスシーンにおいては、多くの場合、経営戦略、販売戦略、マーケティング戦略など、業界で実績をあげていくための戦略のことを指して使われます。効率よく、都合よく、道理や論理にかなった意思決定をしていくことは、事業を成功させるためには重要な要素となります。

例文

・名古屋支店の売上実績がここ3ヵ月本社の売上高より上をいってるんだけど、ぜひ営業ストラテジーを聞いてみたいものだ。
・この部署は来年度分社化されることになったので、改めてビジネスのストラテジーを考える必要がある。

ゲーム分野においてのストラテジーとは?

ゲーム分野においてのストラテジーは、勝つために考え、計画を練ることを焦点においたゲームである「ストラテジーゲーム」を指すことが多いです。その中でも、システムに応じて「ターン制ストラテジー(TBS)」「リアルタイムストラテジー(RTS)」に分類されます。

ターン制ストラテジー(TBS)

プレイヤーと対戦相手が、決まった順序で行動するタイプのストラテジーゲームのことをいいます。将棋、リバーシ、チェスなどのボードゲームの進め方を想像するとわかりやすいです。

リアルタイムストラテジー(RTS)

プレイヤーが指揮官となり、兵士などのキャラクターに指示を与えて敵を倒していくタイプのストラテジーゲームのことをいいます。リアルタイムで進行していくため、プレイヤーのその場での判断力や操作力が勝ち負けに大きく影響するのが特徴です。

簡潔に解説しましたが、ストラテジーゲームがイメージしにくいという人もまだいると思うので、一例として任天堂のSwitchのおすすめソフトを紹介しておきます。

【トライアングルストラテジー】
3つの大国が戦乱を繰り広げた大地「ノゼリア」を舞台に、「グリンブルグ王国」の名家である「ウォルホート家」のセレノアが主人公となり、3つの大国の戦いに巻き込まれていくというストーリーです。
【マリオ+ラビッツ キングダムバトル】
任天堂のマリオシリーズと、Ubisoftのキャラクター「ラビッツ」のコラボ作品です。
舞台はマリオの世界。そこに突然現れたラビッツたち。その出現をきっかけに空に謎の巨大な渦が現れ、キノコ王国に異変が起こります。この異変に襲われた王国を元に戻すために、マリオたちとラビッツさちが冒険を繰り広げる、といったストーリーです。

例文

・気のせいかもしれないが、ストラテジーゲームをやり始めてから頭の回転が早くなったような感じする。
・将棋やオセロなどのボードゲームが好きと言えば地味に聞こえるが、ターン制ストラテジーゲームと言い換えれば複雑なゲームのように感じる。

医療分野においてのストラテジーとは?

医療分野においてのストラテジーも「戦略」の意味をもちますが、どちらかといえば、治療に向けての「対策」のニュアンスが強いです。また、「ハイリスクストラテジー」「ポピュレーションストラテジー」「ヒアリングストラテジー」という医療用語も存在します。

ハイリスクストラテジー

将来的に疾病や障害を負う危険因子をもつ集団の中で、特に危険性が高い人に対し、その危険性を下げるために対策すること。

ポピュレーションストラテジー

疾病や障害の危険因子をもつ集団に対して、危険性が低くなるよう対策すること。

ヒアリングストラテジー

難聴者など、音を判別する能力が低下している人にたいし、可能な限り効果的に聞き取れるよう、聞き取り能力を高めるための戦略。

例文

・幼少期の病気で聴覚障害が残ったが、ヒアリングストラテジーのおかげで問題なくコミュニケーションがとれている。

「ストラテジー」の類語・言い換え

「ストラテジー」を日本語で表したい場合は次の言葉が使えます。

ストラテジーの言い換え表現

・作戦計画
・方略
・目論見
・戦略
・策略
・企て
・構想 など

また、カタカナ用語の類語としては「タクティクス」「スキーム」があります。

「タクティクス」と「ストラテジー」の違い

タクティクスは、ストラテジーと同じく「戦略」「策略」の意味をもつカタカナ用語ですが、長期的な戦略を指すストラテジーと違い、短期的な戦略を指します。そのため、現場での臨機応変にかけひきのような戦術を行う能力が必要となります。

「スキーム」と「ストラテジー」の違い

スキームとは、「事業などを行う際の基本的な計画や枠組み」を指す言葉です。広い意味ではストラテジーと似た意味をもっていますが、ストラテジーが全体的な長期計画であるのに対し、スキームは、具体的にどのように実行していくかの計画という意味合いがあります。

「ストラテジー」の関連語

ストラテジーには「ストラテジー〇〇」といった関連語が存在します。ここでは、それらの中でも比較的よく遭遇する言葉について解説します。

ストラテジー取引

金融用語の一つで、先物取引やオプション取引において、複数の限月、複数のポジションを組み合わせ、同時に約定させる、損失回避方法のことをいいます。

ストラテジスト

金融分野において、ストラテジーを計画する専門家のことをいいます。

ストラテジック・アライアンス

市場内で一つの企業が、単独での生き残りが困難になった場合に、競合他社であった企業と戦略的に提携することをいいます。

ビジネスで成功するためにも「ストラテジー」は重要な手法

競争社会で勝ち残っていくには、行き当たりばったりでは成功しません。そのためにも長期の計画である「ストラテジー」は重要な手法です。事業計画を立てる業務に携わることになった場合は、言葉の意味を理解するだけでなく、効率よく仕事が進められるよう意識しましょう。