キャピタルゲインの意味とは?アメリカの税、インカムゲインとの違いも解説

キャピタルゲインとは「資産の売買差益」のこと

キャピタルゲインとは、株式や債券などの資産を売却することで得られる利益を指します。日本と海外では税率に違いがあり、国によって位置づけは異なります。

投資に興味がある人、投資に関する話題で困らないようにしたい人は、この記事で意味や使い方をマスターしておきましょう。

キャピタルゲインの意味

キャピタルゲインとは売買差益のことですが、具体的にイメージを持つために、不動産と株式の例を確認しましょう。

不動産の例:

2,000万円で購入した不動産を2,500万円で売却したら、500万円の差額が発生します。この場合のキャピタルゲインは500万円です。

株式の例:

株価が3,000円のときに100株購入して、株価が5,000円になったときに100株売却。この場合、売却額から購入額を引けば売却の差益を出せます。「5,000円×100株−3,000円×100株=200,000円」となるため、20万円がキャピタルゲインです。

このように、資産を売却した際に得られる差益がキャピタルゲインとなります。投資の世界では身近な言葉です。

キャピタルゲインの対義語

株式や債券の売却によって、逆に損失が発生することを「キャピタルロス」といいます。ロス(loss)には失うという意味があり、損失が生じたことを示します。

キャピタルロスが発生するのは、株式や債券などの資産価値が下落したとき。損失が発生したときは、譲渡損失という扱いで控除が受けられます。

キャピタルゲインとインカムゲインの違い

キャピタルゲインと似た言葉にインカムゲインがあります。どちらも「gain(=得る、増す)」という言葉がついており、利益が出ることを指す点は共通しています。インカム(income)とは収入を意味します。

キャピタルゲイン:

資産の売買で得られる利益

→ハイリスク・ハイリターン

 

インカムゲイン:

資産を保有していると得られる利益

→ローリスク・ローリターン

上記のような違いがあります。

キャピタルゲインは、インカムゲインに比べて大きな利益が発生する可能性があります。インカムゲインの例としては利息や配当などが挙げられ、安定的に利益を出せるうえに、マイナスになることは少ないです。しかし、実際に資産を売却する際には損失が生じる可能性もあります。

日本やアメリカのキャピタルゲイン税

株式、債券といった有価証券、不動産などが値上がりすると、譲渡によって所得が発生すると税金が課されます。

日本のキャピタルゲイン税

日本では「申告分離課税」が採用されており、他の所得がいくらあるかは関係なく、一律で20.315%のキャピタルゲイン税が発生します。

証券会社で源泉徴収のある特定口座を利用していれば、利益確定のたびに、自動的に税金が徴収されます。源泉徴収がない場合や一般口座では確定申告が必要となります。

アメリカのキャピタルゲイン税

アメリカでは日本とは異なり、他に給与所得など何かしら所得があれば合算して税金を計算します。キャピタルゲイン税は家族構成によって異なります。

単身者の場合は、合算した所得が39,375ドル以下は0%ですが、それを超えると434,550ドル以下は15%となります。そして、434,550%を超える部分については20%が税率になります。

それらの税金は国税(連邦税)であり、さらに地域に応じて州・地方政府税が課されます。

マレーシアやシンガポールなど、キャピタルゲインがない国もあります。

キャピタルゲインの使い方・例文

例文
キャピタルゲインを主な収入源として生活している。
キャピタルゲインを狙って銘柄の選定をした。
・前年同期からキャピタルゲインが増加した。

キャピタルゲインは重要な投資用語

人生100年時代がやってくるだろうといわれる今、投資に興味を持つ人も増えているでしょう。価値が上がったときに資産を売却するのは投資のあり方としてわかりやすいですが、キャピタルゲインはその差益です。重要な投資用語として覚えておきましょう。