アポイントメントとは?意味、使い方、英語、取り方のポイントもわかりやすく解説

「アポイントメント」とは「会合の約束」のこと

「アポイントメント」は、簡単な日本語で表すと「会合の約束」ですが、詳しい意味は、「日時と場所を約束して行われる会合や面会」となります。社会人であれば、今や当たり前のように使っている「アポイントメント」は、「アポイント」や「アポ」といった略語を使うことも多いですが、正しい意味はきちんと理解しておかなくてはなりません。

本記事では、使い方、類語、英語表現のほか、ビジネスでのアポイントメントの取り方のポイントについてもわかりやすく解説します。

なお、対義語は、カタカナ用語の中には存在しませんが、日本語での表現として、「約束などの無かったことにする」という意味の「反故(ほご)」が使えるので、併せて覚えておくと便利です。

「アポイントメント」の英語は「appointment」

「appointment」は動詞の「appoint」に、「~の動作」「~の結果」を意味する接尾語の「-ment」がついた単語で、「appointment」「appoint」のそれぞれの意味は次のとおりです。

appointmentの意味

・(決まった時間・場所で何かをする)約束、予約
・(職位への)任命
・(任命する)職位

appointの意味

・~を任命する
・~を選任する
・(日時・場所などを)決める
・必要な備品を備え付ける

「appointment」は、日本での意味と同じように使われることもあるので、そちらの例文も参考までに紹介しておきます。

・Make an appointment to meet with a business partner.
(取引先と面談のアポイントメントをとる。
・Do you have an appointment scheduled for next week?
(来週アポイントメントの予定はありますか?)

「appointment」と「reservation」の違い

「予約」を意味する英単語には、「appointment」のほかに「reservation(リザベーション)」があります。「リザーブする」という表現はよく耳にしますよね?このリザーブも「予約する」を意味する「reserve」が元になっています

どちらの単語も「予約」の意味をもっているので、混同する人もいると思いますが、それぞれの違いは次のようになっています。

appointment
・「予約」の意味をもつ単語ですが、日時や場所を決めて人に会う「面会」「会合」の約束の場合に使う言葉です。
reservation

・「予約」の意味をもつ単語ですが、場所やものなどを、他の人が利用しないように「確保」「残しておく」というニュアンスの言葉です。なお、「eservation」は、名詞で「予約」という意味で、動詞の「予約する」を指す単語は「reserve」になります。
【例文】
Have you completed your hotel reservation?
(ホテルの予約は済んでいますか?)

日本語においての「アポイントメント」とは

「アポイントメント」を日本語で簡単に表すと、人との「面会の約束/予約」「会合の約束/予約」ですが、詳しくは、「日時や場所を決めて、約束や予約をして行う面会や会合」を意味するカタカナ用語です。ビジネスシーンにおいては、主にビジネスを行っている相手との面会の約束をとることを指して使われますが、「アポイント」や「アポ」という略語で表現することも多いです。

「アポイントメント」の使い方・例文

「アポイントメント」を会話の中で使う場合は、「~を取る」「~を取得する」「~の予定」「~がある」といった言葉を後ろに付けて使うことが多いです。

例文

・明日は、A社の田中さんとのアポイントメントの予定があります。
・Aさんは忙しい人だから、早くアポイントを取っておかないと、なかなか会えないよ。
・今日の14時はアポがあるので、ミーティングは16時以降にしてもらえますか?

「アポイントメント」の取り方

会社に務めていると、アポイントメントを取る機会は多いと思いますが、ポイントを抑えて相手に連絡をしないと、何度も確認を取る事態に陥ったり、内容が相手に伝わらなかったりしてしまいます。そこで、この項目では、アポイントの取り方のポイントを、「電話編」「メール編」にわけ、簡潔に解説しておきます。

アポイントメントの取り方①メール編

ネット社会になっている現代において、ほとんどの連絡をメールで行うという企業も増えていることでしょう。電話と違い、目で確認できるため、要件や内容などが明確に伝わるメリットがありますが、必要な情報が書いていなければ何度も連絡を取り合わなくてはならず、アポイントメントが取れるまでに無駄な時間を要することになります。

メールの場合のポイント

①件名を見ただけで、アポイントメントについてのメールだとわかるようにする。
例1:【アポイントメントのお願い】新商品の紹介について
例2:【アポイントメントのお願い(A社〇〇)】所要打ち合わせの件
②ダラダラと長い文章を書かず、箇条書きを使って簡潔にまとめる。
③希望日時を伝える場合は複数用意する。
④日程に余裕をもって連絡をする。

なお、メールの場合は、以下のようなフォームで送信すれば、相手の人もそれをコピーして追加の案件や日時の希望を入れやすいので、良い印象を与えやすいです。

【例】
案件:新商品紹介について
弊社出席者:A、B、C
希望日①:〇月×日
希望日②:●月▲日
希望日③:◆月▽日
※時間については10:00以降であればいつでも構いません。

アポイントメントの取り方②電話編

電話の場合、相手の状況が見えないため、取り次いでもらったら、「アポイントメントのお願いなのですが、今お時間よろしいでしょうか?」とまずは、相手に話を聞いてもらえる時間があるかどうかの確認をとりましょう。声のトーンは少し高めにし、ゆっくりと話すと相手も聞き取りやすいです。

電話の場合のポイント

①「用件」「日時の候補」「同席者」など、電話をかける前に要点をまとめておく。
②用件は簡潔に伝える。
③日時は極力相手に合わせる。日程に限りがある場合は、希望日を複数用意し、相手に決めてもらうようにする。

「アポイントメント」の類語・言い換え

「アポイントメント」を日本語で言い換える場合は、「面会/会合の予約を取る」「面会/会合の約束をする」ですが、カタカナ用語の類語としては「ブッキング」があります。

「アポイントメント」と「ブッキング」の違い

「ブッキング」もアポイントメントと同じく日本では「予約」の意味で使われることが多いですが、本来は次の意味をもつ英単語「booking」がもとになっています。

◆帳簿に記入すること
◆飛行機・電車などの座席やホテルの部屋を予約すること。
◆タレントや俳優などの出演契約や、映画の配給契約をすること。

「アポイントメント」は人と会う約束という意味合いの「予約」ですが、「ブッキング」はサービスを受けるための順番を取り付けるといったニュアンスです。

注意が必要なアポイントメントセールスとは?

「アポイントメントセールス」とは、「あなたが当選しました」「無料サービスの権利が当たりました」「今だけのお得なサービスがあります」といった内容で電話したり、メールや手紙を送ったりし、店舗や喫茶店などに呼び出して別の商品やサービスを売りつける商法のことをいいます。「アポイントメント商法」と呼ばれる場合もあり、地域によっては消費者センターなどのホームページで相談事例が掲載されています
(参照元:和歌山県 消費生活センター アポイントメントセールスとは

「アポイントメント」の意味や類語との違いを理解し正しく使おう

これまで「予約」をするときに、「アポイントメント」「ブッキング」をなんとなく使っていた人がいるかもしれませんが、厳密には人と会う場合は「アポイントメント」、チケットや場所を予約する場合は「ブッキング」で、意味合いが異なります。これを機に、正しく意味を理解し、状況に応じた使い分けができるようにしておきましょう。