エンパシーとはどんな意味?シンパシーとの違いは?英語・関連用語・例文も解説

エンパシーとは「他人の気持ちを思いやること」

自分の気持ちは自分がよくわかりますが、他人の気持ちは想像しなければ理解できません。エンパシーとは、他人の気持ちを思いやることを意味します。

この記事では、エンパシーの意味や使い方を確認しましょう。また、エンパシーと似た言葉であるシンパシーの意味にも触れます。

エンパシーの意味

エンパシーとは「相手の気持ちを想像すること」という意味がある言葉です。立場や境遇、状況の違う他人に対して、気持ちを推し量ります。

例えば、がんの診断がおりた人に声をかけた際、「大丈夫です」という返事があったとします。不安やショックを感じているだろうな、大丈夫と言っているけど表情にも元気がないしやはり精神的な影響は大きいだろうな、と想像することがエンパシーです。

それ以外にも、日常生活においてエンパシーを発揮して相手の気持ちを理解するシチュエーションは多数あります。

エンパシーとシンパシーの違い

エンパシーと似た言葉にシンパシーがあります。音も響きも似ており、混同されやすいですが、ニュアンスには違いがあります。

【エンパシーの意味】

・人の心情をくむこと。

・人の気持ちを想像すること。

・人の気持ちを思いやること。

【シンパシーの意味】

・人と感情を共有すること。

・同情や共感。

エンパシーは人と自分を同一視することなく、人の気持ちをくんで想像することを指します。一方、シンパシーでは感情の共有、共感がキーワードとなります。

例としては、相手のことをかわいそうだと思って沸き起こる感情や情けがシンパシー、相手のつらい状況を想像して汲み取ることがエンパシーです。

エンパシーの英語

エンパシーは英語で「empathy」と表記します。日本語と同じで、意味は「他人の気持ちを理解すること」となります。

empathy for patients 患者の気持ちを理解すること

in empathy その気持ちを察すると

public empathy 世の中の共感

上記のように使うことができます。「empathy」はいずれも名詞として使用する形となります。

エンパシーの関連用語

エンパシーに関連する用語を2つご紹介します。この機会にセットで覚えておきましょう。

エンパシー能力

他人の気持ちを理解する能力のこと。人とコミュニケーションをとり、良好な関係を築くにはある程度のエンパシー能力が必要となるでしょう。

エンパス

エンパシー能力が高い人のこと。共感力が高く、鋭い直感があり、人の気持ちから過剰に影響を受ける人のことを指します。

人の気持ちだけでなく、動物や鉱物などの思いを感じたり、その土地からエネルギーを感じたりする人もいます。

感受性が豊かで良い面もありますが、日常生活上の何気ない刺激が過剰に感じられてつらいと感じる人もいるようです。

エンパシーの使い方・例文

例文
・小説を多く読み漁ったことでエンパシー能力が身についたと思う。
・感情労働においてエンパシーは不可欠だ。
・人の苦悩に対してエンパシーを示すことは医療や看護でケアを行う上で必要である。

エンパシーを意識して過ごしてみよう

エンパシーとシンパシーの意味や違いを理解していると、日常生活において自分の感情に注意を向けるきっかけにもなります。人間は多様な感情の中で生きているため、自分のエンパシーを意識して過ごしてみましょう。