アニュアルとはどんな言葉?
アニュアルの意味は、「例年の」「毎年の」「年1回の」です。
類語は「アニバーサリー」。
英語で表すときは、「annual」を使います。
アニュアルとはどんな意味?
アニュアルは、次の意味をもつカタカナ語です。
・毎年の
・年1回の
アニュアルは物事の性質や状態を表す形容動詞として、あるものが通常、年に1回あることを表しています。
名詞とくっつけて、アニュアル〇〇の形で使われることが多いです。
ビジネスでのアニュアルの関連語
アニュアル〇〇の形で表される関連語はたくさんあります。まずは、ビジネスに関係するものを頭に入れましょう。
アニュアルレポートとは
アニュアルレポートとは、1年間に実施した経営内容や財務に関する情報をまとめた年次報告書のこと。
アメリカでは、アニュアルレポートの発行が上場企業の義務になっていますが、日本でのアニュアルレポートの発行は任意です。
アニュアルレポートは財務データなど数字で表される情報のほかに、社長のメッセージや経営戦略、企業が社会的責任を果たすために取り組んでいる活動などいろいろな要素を自由に載せることができます。企業の魅力を外部に伝えるツールとして、役立てることも可能です。
そのため、資生堂や東レ、ソフトバンクなど、多くの企業がアニュアルレポートを作成しホームページなどで公開しています。
アニュアルレポートと統合報告書の違い
統合報告書は、企業の財務データやコーポレートガバナンス(経営を監視する仕組み)、企業の社会的責任、独自の強みになる知的財産などの情報をもとに、経営戦略やビジョンをまとめたレポートです。
アニュアルレポートと統合報告書は、同じ意味合いの言葉として使われる場合もあります。しかし厳密には別のもので、それぞれの報告書のなかで見ているものの時間軸が異なっています。
アニュアルレポートは、その1年間に企業が実施した事柄を報告書としてまとめています。見ているものは直近の過去です。
対して統合報告書は、中長期的な視点で将来的に企業価値をどう向上させるかの計画を報告書としてまとめています。見ているのは、未来のことです。
アニュアルレビューとは
アニュアルレビューの意味は、「年次評価」「年1回の見直し」。
1年間の経営内容や財務データ、社会貢献活動などに関する情報をまとめた報告書のことです。アニュアルレポートと同じ意味で使われています。
アニュアル・リカーリング・レベニューとは
アニュアル・リカーリング・レベニューは、「毎年決まって得ることができる1年間分の収益、売上のこと」。「リカーリング」は「繰り返される」、「レベニュー」は「売上・収入」という意味です。
アニュアル・リカーリング・レベニューには、初期導入費用や追加購入費用、コンサルティング費用など、毎年決まって発生するわけではない一時的な収益、売上は含まれません。
アニュアル・リカーリング・レベニューは、年間契約を結ぶ場合が多いBtoBビジネス(企業がほかの企業に商品やサービスを販売するビジネスモデル)や、サブスクリプション型のビジネスモデルで重視されている指標です。
アニュアル・リカーリング・レベニューは、「固定収益」として考えることができます。「固定収益」を予想し、「固定費」を吸収可能か事前に判断できるようになれば、ビジネスが破綻するリスクを小さくできますね。
アニュアル・カンファレンスとは
アニュアル・カンファレンスの意味は、「年次会議」「年次大会」です。
年1回開催され、数百人以上が参加する大規模な会議をアニュアル・カンファレンスといいます。専門性が高い事柄をテーマに据え、その分野に精通している人々が集まって情報共有をしたり、問題解決のための議論をしたりします。
外部の専門家を招き、主催する団体に関係している人以外の参加者を集めて開催することも、アニュアル・カンファレンスの特徴です。
アニュアル・ミーティングとは
アニュアル・ミーティングの意味は、「年次会合」「年次会議」「学術集会」です。
社長や取締役などの上層部も含め、社内の人間や取引先の人を集めて、年に1回開催される会議のことをいいます。一般的には多くても数十人程度の参加人数のものをミーティングといいますが、アニュアル・ミーティングはもっと大規模な会議になる場合もあります。
その他の分野のアニュアル
ビジネス以外の分野でもアニュアルはたくさん使われています。あわせておさえておきましょう。
アニュアルカレンダーとは
アニュアルカレンダーは、腕時計の話で使われる言葉です。年に1回だけ、日付調整をすればいいカレンダー機能のこと。
通常の腕時計のカレンダー機能は、何月であっても「31日」まで表示するように作られているため、「31日」までない月には日付の修正が必要です。
アニュアルカレンダーは、「31日」までの月と「30日」までの月を区別して、「30日」までの月のときは自動で「31日」を飛ばし「1日」の日付を表示してくれます。2月の末日の処理はできないため、年に1回3月1日に日付調整をしなければなりません。
アニュアルレターとは
アニュアルレターは、年に1回結婚記念日に夫婦がお互いに対するメッセージを記入する、夫婦の歴史本です。1年間の感謝の気持ちや、新しく迎える1年間に対する誓いの言葉を書きます。
夫は左開きの表紙から、妻は右開きの表紙から、毎年1ページずつ記入していきます。50年目の結婚記念日に、それぞれが記入するページが隣り合う中央のページにたどり着き、アニュアルレターは完成します。
牧草のアニュアル
牧草の話でのアニュアルは、一年草という意味です。
一年草とは、種をまいてから発芽し、花が咲き、種ができ、枯れるまでの期間が1年間である植物のこと。
対義語は、多年草を意味する「ペレニアル」です。
「Annual Rings365(アニュアルリングス365)」とは
「Annual Rings365(アニュアルリングス365)」は、イメージコンサルタントである日本人姉妹がプロデュースする、天然石を使ったジュエリーのブランドです。
「ANUAI RINGS(年輪)」がブランド名の由来。すべての人に365日ジュエリーを楽しんでもらえるように、フリーサイズで商品が作られているのが特徴です。
「ANNUAL(アニュアル)」とは
「ANNUAL(アニュアル)」は、希少で高品質なニュージーランド産メリノウールをメイン素材として使った、環境と人に優しいニットウェアを提案する日本のファッションブランドです。
流行に左右されない定番のデザインのなかに遊び心を効かせた、長く着続けられるセーターなどの商品を提案しています。
服を捨てないことを目指して着なくなった服を回収し、新しい服を作るための糸に紡ぎなおして再利用するシステムも導入している、エシカルなブランドです。
小さな「1年」を積み重ね、長く持続できる服を提案するというブランドの理念から、ブランド名がつけられました。
フェイラーの「アニュアル」とは
芸術的なデザインで目を引くシュニール織のアイテムを提案するドイツのブランド「フェイラー」では、毎年11月に「アニュアルバージョン」と呼ばれるイヤータオルを発表しています。
「アニュアルバージョン」のタオルは、毎年デザインが変わる数量限定の商品で、クリスマスプレゼントなどとしても人気です。
アニュアルの使い方を例文で学ぼう
アニュアルの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・日本語と英語でアニュアルレポートを公開する。
・今年は、オンラインでアニュアルシンポジウムを開催することになった。
・アニュアルカレンダー搭載の腕時計を紹介する。
アニュアルの類語・言い換え表現
アニュアルの類語は、「アニバーサリー」です。「アニバーサリー」は、アニュアルと似たようなニュアンスを持っていますが、完全に同じ意味というわけではありません。
「重大な出来事が起きた日」を特別な日付として意味をもたせるときに使うカタカナ語。毎年の「記念日」や「周年」「年忌」など
【例文】
オープン10周年アニバーサリーの限定商品を販売する。
アニュアルは英語だと?
アニュアルは英語だと「annual」を使って表します。
・(植物)一年生の
英語の「annual」とカタカナ語のアニュアルは同じ意味ですね。
アニュアルの意味をおさえておこう
アニュアルの意味は、「例年の」「毎年の」「年1回の」。
ほかの言葉とくっついて関連語として使われることが多いです。ビジネスでもプライベートでも接する機会がある言葉なので、目にしたときに困らないよう、意味をしっかり頭に入れておきましょう。