リカレントとは?リカレント教育はなぜ注目される?意味や使い方を解説

リカレントとは「学び直し」のこと

リカレントとは、主に教育に関する話題で使用される言葉です。学びをやり直すという意味合いで用いられます。

時代が変わり、学び直しが必要となることも増え、リカレントは注目を集める言葉の一つです。この記事では、リカレントの意味や使い方について確認していきましょう。

リカレントの意味

リカレントは英語で「recurrent」と表記します。「繰り返す」「再発する」「循環する」といった意味を持つ言葉です。

日本語では「リカレント教育」と表現されることが一般的です。後から「学び直す」という意味合いで使われています。教育を繰り返す、再開する、といったニュアンスになります。

なぜリカレント教育が注目されるの?

これまでの時代には、学校で学び、就職し、定年を迎えたら退職して生活することが一般的でした。中には早期退職する人、結婚や出産を機に退職する人もいました。しかし、現在では共働きが増え、定年後も再雇用を希望して働く人も増え、時代は変わっています。

一方で情報や技術が進展して、仕事を継続したり再開したりする際には、そこに追いつく必要も出てきました。

このような時代背景もあり、一度学校で学んだら終わりではなく、新たな学び直しを経てキャリアを継続していくことに関心を持つ人が増えているのです。学ぶのに遅すぎるということはありません。

企業におけるリカレント教育の事例

従業員が一度仕事を離れ、リカレント教育を受けられるように支援する企業も存在します。

サイボウズ株式会社

「育自分休暇制度」を設けており、これは35歳以下の社員を対象に、退職しても最長で6年間は復職できることを示した制度です。会社に復帰できることが保証された中で学び直しが可能となります。

ソニーグループ株式会社

「フレキシブルキャリア制度」では、専門的な業務スキルを目指す就学のための休職が最長2年、配偶者の海外赴任や留学に同行して知見を広げるための休職が最長5年まで認められています。一定期間、学びに集中できる環境が用意されています。

リカレント・リスキリング・生涯学習の違い

リカレントの類語にリスキリングがあります。どちらも社会人の学び直しに関するワードですが、意味合いには少し違いがあります。また、生涯学習とも意味は異なります。

リカレント

会社を休職、退職してから、ビジネススクールや大学、大学院などに通って学び直すこと。個人を主体として行う。

リスキリング

会社で働きながら業務に必要な技術を学ぶこと。企業が主導して実践的、実用的なスキルを従業員に学んでもらう機会を設ける。

生涯学習

生涯学習とは、人が生涯に渡って学ぶこと。子供から高齢者まであらゆる時期に行われる学びを指します。

上記のように、リカレントとリスキリングは、同じ学び直しでも誰が主導するのか、やり方はどうなるのか、といった点に違いがあります。

また、生涯学習はもっと広い意味の言葉となります。生涯学習という概念の中に、リカレントやリスキリングが含まれているといえます。

リカレントの使い方・例文

例文
・A社ではリカレント教育ツールの開発に注力することを決めた。
リカレント教育で企業に活力をもたらすことを目指す。
リカレント教育を推進する動きが広まっている。

現代におけるニーズのあるリカレント教育

リカレントとは、働き方が変化する昨今においてニーズのある学び直しの仕組み。小中高で学び、専門学校や大学で学び、それで終わりではなく、時代に合わせた学びを繰り返すことで自分の価値を高めていくことができます。