「自重する」とはどんな言葉?
「自重する」の意味は、「間違いを起こさないように軽はずみな言動を控える」です。
類語は、「自粛する」「自制する」「慎む」。
英語で表すときは、「watch oneself」などの表現を使います。
「自重する」とはどんな意味?読み方は?
「自重する」の読み方は「じちょうする」。次の意味をもつ表現です。
「自重する」は、問題を起こしたくない人が個人的に自分の発言と行動を控えめにし、軽々しくふるまわないようにすることをいいます。
「自重」の意味は?
「自重する」のとき「自重」は「じちょう」と読みますが、「自重」は「じじゅう」と読む場合もあります。
「自重(じちょう)」と「自重(じじゅう)」はそれぞれ意味が異なるので、確認しておきましょう。
自重(じちょう)
「自重」を「じちょう」と読むときは、次の意味になります。
②言動を慎んで、軽はずみなことをしないこと
③自分の健康に注意し、大切にすること
「自重」は、「自ら重んじる」ということ。「重んじる」は「価値のあるものとして重くみる。尊重する」という意味です。つまり「自重」は、「自分を価値のあるものとして大事にするという」というニュアンスになります。
「自重」の①と③の意味は、この「自分を価値のあるものとして大事にするという」のニュアンスそのものなのでわかりやすいですね。
②の「言動を慎んで、軽はずみなことをしないこと」の意味は、「自分で自分を大事にする」ところから、軽はずみなことをして自分の価値を損なわないようにする「自分を大事にした行動」という意味合いが生まれ、派生したものといわれています。
「自重する」は、この②から意味がきている表現です。
自重(じじゅう)
「自重」を「じじゅう」と読むときの意味は、下記のとおりです。
②船舶や車両、構造物などの、それ自体の重量
「自重」は、「自らの重さ」を表しています。
「自重する」と「控える」の違い
「自重する」は、自分の言動を控える(抑えめにする)ことを意味する言葉でしたね。
「控える」は、自分の言動以外にも、アルコールや間食など、いろいろなものを少なくするときに使えるので、「自重する」よりも意味の幅が広いです。「控える」は、「すぐ近くの場所で待機する」「近い将来に予定される」「書きとめておく」などの意味で使用されることもあります。
「自重する」の使い方を例文で学ぼう
「自重する」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・受験が終わるまでは、恋愛は自重する。
・彼女に自重する気はなさそうで、次から次と突飛な依頼が飛び込んでくる。
「自重する」の類語・言い換え表現
「自重する」の類語は、「自粛する」「自制する」「慎む」です。しかし、すべての言葉が「自重する」と同じ意味というわけではありません。それぞれの意味や使い方を頭に入れておきましょう。
自分から進んで、行いや態度を慎む
【例文】
大雪に備えて外出を自粛することにした。
「自粛する」は、世間の目など社会的な影響を受けて、自ら行動を控えることをいいます。
自分の感情や欲望を抑えること
【例文】
課金を自制するのは難しかったため、ゲームそのものをやめることにした。
「自制する」は、何かしたい欲望や欲求を抑え込み、行動に出さないようにすることをいいます。
・あやまちや軽はずみなことがないように気をつける
・度をすごさないようにする。控えめにする
【例文】
誤解を招くような言動は慎まなければならない。
「慎む」は「自重する」とほぼ同じニュアンスなので、言い換え語として使えます。
「自重する」は英語だと?
「自重する」を英語で表すときは、次の表現を使います。
be prudent:大事をとる。行き届く。後先をよく考える。慎む。軽々しいことをしない
avoid rush behavior:軽はずみな行動を慎む。性急な行動を避ける
keep one’s head down:身をひそめて静かにしている。(比喩として)トラブルを避けるために軽はずみな言動を慎む
伝えたいニュアンスに近い表現を選んで使用してください。
「自重する」を正しく使えるようになろう
「自重する」の意味は、「間違いを起こさないように軽はずみな言動を控える」です。
似たニュアンスで使われる、少し違った意味をもつ言葉に「自粛する」「自制する」があります。
言葉の意味を正しく理解し、うまく使い分けできるようになりましょう。