ユビキタスとは「いつでもどこでもネットワークを利用できること」
ユビキタスとは「遍在する」という意味の言葉。基本的には「いつでもどこにでもある」という意味になります。
一般的にユビキタスはIT関連の用語として使われており、「いつでもどこでもネットワークを利用できること」の意味で使われています。「ユビキタスネットワーク」や「ユビキタス社会」などの言葉も存在します。
この記事では、ユビキタスの意味と使い方についてわかりやすく解説します。
ユビキタスの意味
ユビキタスとは英語で「ubiquitous」と表記します。英語では「同時にどこにでも存在する」という意味を持ちます。
日本語の場合は「ユビキタスコンピューティング」の略として「ユビキタス」と表現することが一般的です。「いつでも、どこでも、意識せずにコンピュータやネットワークを利用できること」を指します。
ユビキタスという言葉は、IT関連の話題でよく使われます。
ユビキタスの関連語
ユビキタスというワードの含まれる関連用語がいくつかあります。IT関連のニュースなどでも登場することがあるので、この機会に覚えておきましょう。
ユビキタス社会
ユビキタス社会とは、コンピュータやネットワークが生活環境のさまざまなところに組み込まれた社会のことです。
パソコンやスマートフォンはもちろん、IT内蔵の家電が普及すること、カフェや図書館などでネットワークを共有することなども含みます。
ユビキタスネットワーク
あらゆるところで利用可能なコンピュータネットワークのこと。どこにいてもコンピュータがあり、ネットワークで繋がっている環境や技術のことをユビキタスネットワークと呼びます。
ユビキタスコンピューティング
ユビキタスコンピューティングも、ユビキタスネットワークと似た意味を持ちます。生活環境のあらゆるところにコンピュータが存在していて、ユーザーがいつでもどこでも情報にアクセスできることを指します。
ユビキタスの類語は「IoT」
ユビキタスと似た意味を持つ言葉には「IoT」があります。「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」と訳します。モノがインターネットとつながることを意味します。IoTの対象となるモノには、無線通信、センサーなどが搭載されています。
例えば、スマートスピーカーなどは代表例ですが、それ以外にもさまざまな場面でIoTが活用されています。電気ポットの使用状況を遠隔で家族に知らせる、遠隔で給餌機からペットに餌を与える、スマホから自宅のドアの開閉や照明のオンオフをする、などが挙げられます。
なお、ユビキタスは「あらゆる場所で意識せずにネットワークを使う」というニュアンスを持つのに対し、IoTは「モノがネットワークに繋がっている」という意味であるため違いはあります。
ユビキタスは死語?
ユビキタスという言葉は、2000年代前半にIT業界を中心に使われ始めたといわれています。スマホやタブレット端末がなかった時期に、インターネットの普及に伴い、いつでもどこでも使えるネットワークという意味でユビキタスが浸透していきました。
しかし、現在はすでにインターネットに繋がるスマホやタブレット、家電などが普及したためか、ユビキタスという言葉はあまり使用されなくなっています。したがって、ユビキタスが死語というのも否定はできません。
ユビキタスの使い方・例文
・この仕組みを浸透させることで、ユビキタス化の実現を図る。
・ハードウェアのユビキタス化によって、参加者のアクセスがいつでも無限に可能となった。
ユビキタスは今は使われないが知っておきたい言葉
ユビキタスという言葉は、現在ではほぼ使われる機会がなくなってきています。2000年代前半と比較して、現在ではパソコン、スマホ、タブレット、スマートスピーカー、スマートウォッチなどが広く普及しています。
IoT家電も続々と登場していますが、すでに「意識せずにネットワークを利用できる環境、社会」は実現されているといっても過言ではありません。
今は触れる機会がなくなったとはいえ、説明できるようでできない、ユビキタスという言葉の意味を覚えておきましょう。