プレゼンスとはどんな言葉?ビジネスでの意味や使い方、プレゼンス情報についても解説

プレゼンスとはどんな言葉?

プレゼンスの意味は「存在」「存在感」です。

プレゼンスを言い換えできるカタカナ語はありません。日本語では「存在感」「影響力」「在席状況」が言い換えに使えます。

プレゼンスを英語で表すときは、「presence」を使用してください。

プレゼンスとはどんな意味?

プレゼンスは次の意味をもつカタカナ語です。

プレゼンス
・存在
特定の環境のなかで示される存在感

プレゼンスは、軍隊や国家などが特定の地域に駐留・進出して軍事的、政治的、経済的な影響力をもつことを意味する言葉として使われるのが一般的。そのものの存在感を無視できないときに使用するケースが多いです。

ビジネスでの「プレゼンス」

ビジネスでの「プレゼンス」は、「存在・存在感・影響力」という意味。

会社やブランドなどの存在感を指して用いるのが一般的で、個人の存在感を意味する言葉としてはあまり使われません。

とくにマーケティング分野で使用することが多いです。

IT分野での「プレゼンス」

IT分野での「プレゼンス」の意味は、「現在のユーザーの状態」「人やものの所在」「人やものの位置情報」。「プレゼンス機能」や「プレゼンス管理機能」の略語としても使われます。

人やものの所在を把握するために用いられる技術をまとめて、プレゼンス技術と呼びます。

このプレゼンス技術を利用し、メッセンジャーツールやチャットツール、Web会議ツールなどで、そのユーザーが「存在しているかどうか」や「今どのような状態にあるか」を表せるようにした機能がプレゼンス機能。プレゼンス機能を使うと、ユーザーのプレゼンス情報を確認できます。

プレゼンス情報

プレゼンス情報は、ユーザーの在席情報を示し、ほかのユーザーにその人がコミュニケーションできる状態にあるかどうかを伝えるものです。

例えば、コミュニケーションツール Microsoft Teamsでは、Teamsや個人情報管理ソフトウェア Microsoft Office Outlookの使用状況から、次のようなプレゼンス情報を表示できます。一部のプレゼンス情報は手動選択も可能です。

Teamsのプレゼンス情報
連絡可能:予定表に予定が入力されていなくて、通話もしておらず、パソコンを操作している状態。手動選択可能
連絡可能、不在:予定表に「外出」の予定が入力されている時間帯だが、パソコンが操作されている状態
取り込み中:予定表に予定が入力されている状態。手動選択可能
通話中:Teamsアプリで通話中の状態
会議中:予定表に複数名が参加する予定が入力されている状態
通話中、外出中:予定表に「外出」の予定が入力されている時間帯に、Teamsで通話している状態
応答不可:手動で応答不可を選んでいる状態
発表中:TeamsのWeb会議中に画面共有している状態
フォーカス:TeamsのMy Analyticsを使って、ユーザーがOutlookのカレンダーにフォーカス時間(作業に集中するための時間)を設定している状態
退席中:パソコンがロックかスリープにされている状態。または一定時間パソコンが操作されていない状態。手動選択可能
一時退席中:手動で一時退席中を選んでいる状態
オフライン:Teamsにログインしていない状態
状態不明:アカウントが確認できないなど、ユーザーのTeamsでの状態が不明である状態
外出中:予定表に「外出」の予定が入力されている時間帯に、ユーザーがサインアウトしている状態

自分のプレゼンス情報を示しておくことで、連絡してくるかもしれないほかのユーザーに自分の状態を知らせることができます。

また、自分が誰かに連絡をしたいときに相手のプレゼンス情報を確認してから連絡するようにすれば、相手の迷惑になりにくいタイミングや方法で連絡を取ることができるのです。

プレゼンスの使い方を例文で学ぼう

プレゼンスの意味がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・A社と業務提携し、欧州でのプレゼンスを強化する。
・フランスに拠点を設けEUでのプレゼンスを増大させる。
・アジアでのプレゼンスの拡大に伴い、新たに1,000人を雇用する計画だ。
・B社は大胆な戦略でプレゼンスを高めた。
・自社ブランドのプレゼンスの向上に向けて必要な対策を検討する。

プレゼンスの類語・言い換え表現

プレゼンスを言い換えできるカタカナ語はありません。言い換えが必要なときは、「存在感」「影響力」「在席状況」を使用してください。

例文
・投資家のなかでフードテック業界の存在感が高まっている。
・影響力が落ちていたラジオが近年再評価されている。
・テレワークを実施するにあたり、スタッフの在席状況を一覧で可視化できるシステムを導入した。

プレゼンスは英語だと?

プレゼンスを英訳するときは「presence」を使います。

presence
・存在すること、存在感、いること、存在、あること、現存
・出席、参列、同席
・面前、人前
・駐留(軍)
・(警察官の)配備、配置
・貫禄、物腰

「presence」は、「何かの前に存在していること」という意味を核にもつ言葉。同じ語源をもつ単語に「presentation(発表、提案説明、プレゼンテーション)」があります。

この「presentation」を使って、ビジネスでよく耳にする「プレゼンする」を英訳できます。

プレゼンする
・make a presentation
・give a presentation

使用機会の多い表現なので、あわせて覚えておきましょう。

プレゼンスのおまけ情報

知っていると役に立つかもしれないプレゼンスのおまけ情報を紹介します。息抜きのつもりで気軽に目を通してください。

語学スクールの「プレゼンス」
日本で初めての英語・中国語コーチングスクール。効率的に勉強するための正しい学習方法に重点を置いて教えているのが特徴。短期間でTOEICのスコアを上げたい人におすすめ
バンドの「プレゼンス」
1980年代に活動した日本の人気ヘヴィメタルバンド。2020年に再結成した
STUTS&松たか子 with 3exes「Presence I」
フジテレビ系で放送されたドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」の主題歌。
「exes」の意味は「元夫」。メイン・ボーカルは主人公 大豆田とわ子役の松たか子さんが務め、とわ子の3人の元夫たちもコーラスとして参加している

プレゼンスの意味を正しく理解しよう

プレゼンスは外交や経済、ビジネス、IT分野で使われることが多い言葉です。分野によっては意味するものが変わってくる場合もあるため、それぞれの分野での意味を正しく理解しておく必要があります。

文脈に合わせて、プレゼンスの正しいニュアンスを読み取れるようになりましょう。