アソシエーションとはどんな意味？コミュニティーとの違いや英語もわかりやすく解説

アソシエーションとは「関連」のこと

アソシエーションという言葉には根底に「関連」という意味があります。ただ、この説明だけではわかりそうでわからないですね。

今回は、アソシエーションの意味や使い方についてわかりやすく解説します。

アソシエーションの意味をわかりやすくお伝えするため、まずは語源となっている英語について触れます。

もともとどういう意味がある言葉だったのかを知り、アソシエーションという言葉に対してイメージを持っていきましょう。

英語には「associate」という動詞があり、関連づける、仲間に加わるなどの意味を持ちます。何かと何かを関連づけるという意味が根底にあります。

その名詞形が「アソシエーション（association）」であり、意味としては「関連」「つながり」「協会・連合」などとなります。

日本語のアソシエーションも英語の意味と同じです。関連や結びつきを示し、人と人が同じ目的を持ってつながった組織、協会などにも用いられます。根底にある意味が「関連」だと知っておくと理解しやすいです。

アソシエーションという言葉が登場する分野は、主にIT業界。それ以外にも心理学や社会学で使用する場合もありますし、団体名としてチョイスされる場合もあります。

「アソシエーション要求」は無線LANの設定であり、アクセスポイントに接続する許可を求めること。それに対して、接続を許可することを「アソシエーション応答」といいます。

また、データがどう関連しているか分析することを「アソシエーション分析」といいます。この分析で得たデータの規則性や関連性のことを「アソシエーションルール」と呼びます。

このように、IT分野ではさまざまな用語が使用されます。いずれもアソシエーションの「結びつき」や「関連」の意味を理解しておけばイメージを持ちやすくなります。

心理学の世界でアソシエーションといえば、「連想」のことです。何かを見たり聞いたりしたとき、関連したものを思い浮かべることがあります。こうした心の働きのことをアソシエーションといいます。

社会学でアソシエーションは「同じ目的で集まった集団」を意味します。何か共通した目的があり、人が集まり、集団となることがあります。これをアソシエーションと呼ぶのです。

アソシエーションは、共通の目的を持って結びついた集団を指す言葉でもあるため、団体名としても選択されやすいです。「◯◯アソシエーション」という名称を目にしたら、それは何らかの組織のことです。

例文

・アソシエーションの活動に感銘を受けた。
・bouteXアソシエーションの会長がスピーチしていた。
・アソシエーション分析で、売れ行き商品と売れる時間帯がわかってきた。

アソシエーションと似た意味を持つカタカナ語がいくつかあります。いずれも集団を意味しますが、どのような集団であるかは少しずつ違いがあります。

オーガニゼーションは「組織」の意味を持つ言葉です。英語の「organize（組織する）」の名詞形となります。

アソシエーションとは使い分けない場合もありますが、強いていえば、オーガニゼーションは組織や機構など、構成自体を指してます。一方、アソシエーションはその組織における結びつき、あるいは、結びついた組織、というニュアンスになる点で違いがあります。

コミュニティは、ある地域で営まれている自主的な共同生活を指します。アソシエーションと比べ、場所や地域という要素が濃くなるのがコミュニティーです。

また、コミュニティーの場合は、何か共通の目的を持った集団という条件は必須でなくなります。一方、アソシエーションというには、結びつきや関連性が必要となります。そのコミュニティーを土台に、そこで目的を持った人によってアソシエーションが誕生する可能性はあります。

フットボールのルールが統一されていなかった時代があり、協会が発足し、ルールを整備するようになりました。ルールがあるフットボールを「アソシエーションフットボール」と呼ぶ時代があったのです。

日本ではサッカー（soccer）という呼び方が浸透していますが、これは「association」の「soc」を取り、ここに「er」をプラスしてできた言葉といわれています。

サッカーの由来がアソシエーションのスペルにあったと考えると面白いですね。

アソシエーションは、団体名をはじめ、意外と目にする機会がある言葉です。基本の意味を知っておけば、アソシエーションという言葉に遭遇したときも内容をイメージしやすいでしょう。

アソシエーションには「関連」や「結びつき」という意味があるのだと理解しておき、いろいろな場面でニュアンスを上手にとらえてみてくださいね！