「早々」の意味は?ビジネスでの使い方、類語、言い換え、英語表現も紹介

「早々」とは「その状態になってすぐ」という意味

「早々」は、会話の中だけでなく、文章でも使われる言葉で、「その状態になってすぐ」や「急いで行うさま」という意味をもっています。なんとなく「早い」ということに関して使うのは想像ができると思いますが、適切ではない使い方もあります。

本記事では、「早々」の意味、使い方のほか、類語や英語表現などについてもわかりやすく紹介します。

「早々」の読み方・意味

「早々」は、「そうそう」と「はやばや」の両方の読み方があり、どちらも間違いではありませんが、一般的には格助詞*(かくじょし)が異なります。(格助詞*:主に名詞の後ろにつける助詞のこと。)

・早々(そうそう)
・早々(はやばや)

どちらの意味も「早い」「その状態になってすぐ」ですが、ニュアンスに少し違いがあります。

「そうそう」と読む場合

「早く」「急いで」「直ちに」など、「手回しがいい」といったニュアンスになります。

「はやばや」と読む場合

「急いでいる様子」「早い様子」など、「とても早いタイミング」といったニュアンスになります。

「早々」の使い方・例文

「早々(そうそう)」は、基本的には自分自身の行動に対して使う言葉なので、目上の人に対しては失礼にあたります。ただし、過去の事に関しては、敬語として目上の人にも使うことが可能です。

「そうそう」と読む場合の例文

①〇〇様の早々のご対応に心より感謝申し上げます。
早々にご対応いただきありがとうございます。
③この度はご迷惑をおかけいたしました。早々に新しい商品を送付いたします。

①②は、過去の出来事に対してのお礼、③はこれから実行するお詫びの行動についての文章です。

「はやばや」と読む場合の例文

・台風の予報なので、早々と仕事を切り上げた。
・今日の会議は議論することが少なかったため早々と解散となった。

「早々」の類語・言い換え表現

「早々(そうそう)」で使う場合の言い換え表現としては、次の言葉があげられます。

「早々(そうそう)」の類語・言い換え表現

・早速(さっそく)
・迅速(じんそく)
・早急(さっきゅう/そうきゅう)
・いち早く
・大急ぎ

また、「早速」「迅速」「早急」は、「早々」の意味とまったく同じではないので、状況に応じて使い分けをする必要があります。

早速(さっそく)

「すぐに。ただちに。」の副詞と、「すみやかなこと。すぐ行うこと。」の名詞の意味があり、目上の人に対しても使えます。
【例文】

早速のご対応ありがとうございます。

迅速(じんそく)

「行動そのものが速いさま」を表し、目上の人にも使えます。
【例文】
迅速なご対応ありがとうございます。
迅速な対応を心がけます。

早急(さっきゅう/そうきゅう)

「非常に急ぐさま」「非常に急ぐこと」を表しており、敬語の中で使うことも可能です。

【例文】
早急にお調べいたします。
・ご多忙中大変申し訳ございませんが、早急なご対応をお願いいたします。

「早々」の英語表現

「早々(そうそう)」を英語で表現する場合、「as soon as」や「quick」などがあります

・We will take care of that matter as soon as possible.
(私たちは、その件に関して早々に対応させていただきます。)
・I had to be hospitalized as soon as I joined the company.
(入社早々入院することになってしまった。
・I’m very sorry. We will send you a new product as soon as possible.
(申し訳ございません。早々に新しい商品をお送りします。)
・Thank you for your quick reply.
(早々のご返信ありがとうございます。)

また、「早々(はやばや)」の場合は、「early」を使うことが多いです。

・She left her seat early.
(彼女は早々と席を立った。)
・I came home early today.
(今日は早々と家に帰ってきた。)

「早々」の意味を理解し正しく使おう!

「早々」は、「そうそう」「はやばや」のどちらもビジネスシーンでは使われます。内容によっては類語のほうが適している場合もあるので、言い換えに使える言葉の意味もきちんと覚え、正しく使い分けができるようにしておきましょう。