マージンとは?3つの意味がある?英語や例文、マージンコールについても解説

マージンとは「利幅」「手数料」「余白」のこと

ビジネスシーンでよく耳にすることがある「マージン」という言葉。商売を行うことで発生する利幅や手数料などの意味がありますが、余白のことを示す場合も。

この記事では、具体的にどのようなものをマージンと呼ぶのか、例とともに解説します

マージンの意味とは

マージンの持つ3つの意味について順番に解説します。どのパターンもよく用いられるので要チェックです。

①:利幅

売上高から原価を引いたものがマージンとなります。例えば、製造業であれば、売上高から製造のための原価を差し引いたものが該当します。計算式としては次のようになり、原価を差し引くところがポイントです。

マージン=売上高−売上原価

実際には原価だけでなく、人件費や税金などさまざまな費用も発生します。それらをすべて差し引いて残る利益が「売上純利益」となります。

②:手数料

派遣会社や人材紹介会社では、人材の紹介先から仲介手数料を受け取ります。不動産会社でも、土地や家を売買する際には、仲介手数料を受け取っています。このような手数料のことをマージンと呼んでいます。

なお、派遣会社の場合のマージンについては「マージン率」の計算式が次のように決められています。

マージン率=(派遣料金の平均額−派遣労働者の賃金の平均額)÷派遣料金の平均額×100

また、銀行の振込手数料などについてマージンと表現するのはあまり一般的でない傾向があります。ビジネスにおいて何かを仲介して差額や報酬が発生するときに使うのが主流です。

③:余白

印刷や編集の世界では、印刷データや書類の余白のことをマージンといいます。例えば、Wordなどで余白を設定することができますが、これもマージンの設定といえます。文書を読みやすくしたり、印刷して製本したときに文字が切れないようにしたりするため、マージンの調整が必要となります。

この意味の場合は「スペース」という言葉に言い換えることができます。ただ、マージンと言った方が余白であることが一発で伝わります。

マージンの使い方・例文

マージンには複数の意味がありますが、実際の使い方を例文でイメージしてみましょう。

例文
・原油価格が高騰し、さらに小売業者がマージンを引き上げたため、ガソリン代が高くなっている。
・不動産会社は、賃貸業で収益を確保する場合もあるが、売買時のマージンによって経営が成り立っている部分が大きい。
・この資料のマージンが少ないため、顧客が読みにくいと感じるだろう。

それぞれ利幅、手数料、余白の意味になります。文脈に応じて意味を解釈する必要があります。

マージンの英語は「margin」

マージンは英語の「margin」に由来しますが、カタカナ語として浸透しているマージンと基本的な意味は同じになります。

・利幅

・余白

・余裕、余地

・差

「マージンを取る」と言いたいときは、「take a margin」で伝わります。また、「利幅」の意味もあるため、手数料について言及したいときは「handling charge」や「comission」を使う方がわかりやすいでしょう。

日本語ではあまり一般的ではない使い方として、「余裕」や「余地」の意味もあります。日本語でも工業などでは規定値に対する余裕のある範囲を示すものとして「マージン」ということがありますが、英語の意味には合致しています。

マージンの関連語

主に金融、投資などの世界で使われる2つの関連語があります。参考までに覚えておきましょう。

マージンコール

金融の世界で「マージンコール」という用語があります。Fxでは証拠金を担保にして為替の取引を行いますが、証拠金を割り込む状況になった場合、追加で証拠金を要求することになります。不足分の証拠金を要求することをマージンコールと呼びます。

マージントレード

マージントレードとは、信用取引ともいわれ、第三者から資金提供を受けて資産の取引を行うことを指します。

取引のための自己資金が100万円ある場合、通常はその金額で現物取引を行います。それに対して、マージントレードが可能な場合、第三者から資金提供を受けて3倍、5倍などの額で取引を行うことができます。利益も損失も大きくなるため、リスクを伴うトレード方法です。

マージンは意外と使用シーンが多い言葉

マージンという言葉はビジネスシーンで「利幅」という意味でよく登場します。それ以外にも「手数料」や「余白」など馴染みの深い使い方もあるため、意外と使用シーンは多いのです。

ニュース記事などでもよく使われる言葉なので、ぜひこの機会に意味をおさえておきましょう!