アバンギャルドとは何か簡単に!由来、英語、使い方もわかりやすく解説

アバンギャルドとは「前衛」のこと

アバンギャルドという言葉を聞いたことがあっても、明確なイメージが持てないでいる方は多いでしょう。

アバンギャルドとは、簡単にいうと「前衛」という意味。しかし、この「前衛」の意味がピンとこない方もいるはずです。

この記事では、アバンギャルドの意味や使い方をわかりやすくお伝えしていきます。意外と幅広い分野で登場することがあるので、覚えておきましょう。

アバンギャルドの意味

アバンギャルドの日本語の意味は、次のようになります。

前衛:これまでの概念にとらわれず、新しい表現を試みること。

先駆け:他のものよりも先になること。

革新的:制度や習慣を新しくすること。

いずれの意味にも共通しているのが、「新しいこと」や「先であること」です。時代の先をいくような新しく革新的な試みのことやそうした試みをする人をアバンギャルドといいます。

アバンギャルドという言葉は、音楽や絵画などの芸術、メイクや髪型、ファッションなどの分野でよく用いられます。

しかし、ビジネスシーンにおいても革新的な事柄について「アバンギャルドな提案」「アバンギャルドな企画」などと使用することも可能です。

「アバンギャルドな人」は、アイデアやファッションが独創的であるときなどに使います。

アバンギャルドの英語・由来

アバンギャルドはフランス語に由来する言葉です。フランス語でも英語でも表記は同じであり、「avant-garde」となります。

もともとは軍事用語であり、「前衛部隊」という意味を持つ言葉でした。前衛部隊とは、本隊よりも先行して隊を導く精鋭部隊のことです。

そうした意味から広がり、芸術の分野でも先駆け的な存在に対してアバンギャルドを用いるようになったのです。

アバンギャルドの使い方・例文

アバンギャルドという言葉は、「アバンギャルドな」という形で名詞を形容して使うことができます。それ以外にも単独で名詞として使用することも可能です。

例文
・彼の生み出すアバンギャルドな作品にはいつも感心させられる。
・この楽曲もアバンギャルドの一つに含めていいだろう。

各分野におけるアバンギャルド

アバンギャルドというネーミングは各分野において登場します。具体例をいくつかみていきましょう。

スピーカーのアバンギャルド

ドイツにアバンギャルドというスピーカーのメーカーがあります。高価で本格的なスピーカーです。数百万円するものも。

メルセデス・ベンツのアバンギャルド

メルセデス・ベンツのグレードにも「アバンギャルド」があります。スポーティで都会的なデザインであり、アバンギャルドというネーミングもマッチします。

秋葉原のアバンギャルド

秋葉原に「暴走熟成肉庫 肉アバンギャルド」という店名の飲食店があります。熟成肉の肉バルのような雰囲気のお店です。「暴走熟成肉庫」というネーミングがすでにアバンギャルドな雰囲気を出しています。

アバンギャルドの対義語は「コンサバ」

コンサバとは、「コンサバティブ」を略した言葉です。コンサバは「保守的主義」という意味を持ち、アバンギャルドとは真逆になります。

例えば、ファッションでアバンギャルドというと奇抜で独創的な新しい雰囲気を示します。それに対して、コンサバは正統派でエレガントなイメージになります。

人の特性や、誰かの仕事への取り組み方などについても、アバンギャルドかコンサバかで大きく分類することができるでしょう。

アバンギャルドの類語は「ニューウェーブ」

アバンギャルドと全く同じ意味にはなりませんが、ニューウェーブが近い意味を持つカタカナ語です。「new wave」というスペルになり、「新しい波」を示します。

ニューウェーブは、芸術や政治などにおける新しい流行や傾向について用いる言葉です。言葉の使い方としては「ニューウェーブを感じる」など、「新しい波」という日本語に置き換えて不自然でなければ意味が通ります。

アバンギャルドは革新的なものに使う

アバンギャルドは「前衛」「先駆的」といった意味を持ちます。「前衛」という言葉自体、日本語で頻繁に登場するものではないため、アバンギャルドの意味もなかなかしっくりこないかもしれません。

もともと軍事用語で前衛部隊だった→芸術でも先駆け的なものに使うようになった→広く革新的なものに使うようになった

この流れのイメージとともに、新しい、革新的なものに使う言葉がアバンギャルドと覚えておきましょう。