ファシリテーションとはどんな意味?目的や役割、必要なスキルをご紹介

ファシリテーションとは「会議を円滑に進行をサポートすること」

ファシリテーションとは、会議やミーティングなどにおける話し合いが生産的かつ円滑に進むようサポートすることを指します。ファシリテーションを担う人には、求められる役割がいろいろとあります。

この記事では、ファシリテーションという言葉の使い方から、具体的な目的や内容まで、幅広くお伝えしていきます。

ファシリテーションの意味

ファシリテーションの意味や目的、役割を整理します。ファシリテーションでは何が求められるのか、イメージをふくらませていきましょう。

ファシリテーションの語源は「facilitation」

ファシリテーションの英語である「facilitation」には「促進」「容易にすること」といった意味があります。動詞の「facilitate」には「促進する」という意味があり、ファシリテーションはそれが派生した名詞となっています。

ファシリテーションの目的と役割

ファシリテーションには、会議の進行をスムーズにすること、時間管理をすることなど、外面的な要素が求められます。また、ファシリテーションを行う際には、議論の出発点とゴールをあらかじめはっきりさせておき、参加者に伝える必要があります。

それ以外にも、例えば次のような役割が求められます。

・論点がずれてきたら軌道修正する。

・話題が難解になったときは、その内容をわかりやすくかみ砕く。

・発言しやすい雰囲気を作る。

・結論を明確にして、次のアクションを決定する。

上記のように、単純に進行をスムーズにするだけでなく、話し合いの内容が建設的となるようにさまざまな働きかけをすることが求められます。

ファシリテーションにはこれといった言い換え表現はありませんが、アイスブレイク、仲介、取りまとめなど、さまざまな要素を含みます。

ちなみに、ファシリテーションを担う人のことは「ファシリテーター」と呼びます。

ファシリテーションスキルとは?

ファシリテーションの実践に必要な働きかけの例は先述した通りですが、次の4つの観点に整理することができます。具体的にどんなスキルが求められるのか確認しましょう。

空間・場のデザイン

会議室や会場の手配に始まり、会議資料の事前配布も含みます。参加者に対して会の目標を共有することもスキルの一つです。

対人関係スキル

会議におけるコミュニケーションのスキルのこと。意見を引き出すために傾聴や質問をします。仮に議論が白熱したときも、話が脱線しないように誘導します。

構造化のスキル

意見を整理しながら、議論のポイントを構造的に絞り込むスキルのこと。結論だけをまとめるのではなく、そこに至った背景や経緯もふまえて構造的に整理する力が求められます。

合意形成スキル

その場に参加している人が納得する結論を導き出す。会議の目的に対応した結論を掲げ、合意形成を図る。次のアクションに移すための具体的な確認を行うこともあります。

ファシリテーションの関連用語

ファシリテーションには、あわせて覚えておきたい関連用語がいくつかあります。何かの機会に触れることがあるかもしれないため、覚えておきましょう。

ファシリテーションペイメント

税関などで現地の係員(公務員)から、手続きをスムーズにするために少額の金銭を要求されること。収賄にあたり、多くの場合は違法となるため、要求された場合は断る必要があります。

ファシリテーショングラフィック

会議などで話し合った内容をホワイトボードや模造紙などに見える化したもの。文字や図を使って整理し、論点を明確にしたり、話の重複を避けたりすることができる利点があります。「ファシグラ」と略されることもあります。なお、英語では「graphic facilitation」と表現し、単語が逆になっています。

ファシリテーションの使い方・例文

例文
・新年度から管理職となって会議の進行を担う機会が増えたため、ファシリテーション能力を向上させる必要がある。
・この業界で成功するためには、ファシリテーション力が不可欠だ。
ファシリテーションを学んで、実践できるようになりたい

ファシリテーションは学ぶことができる

ファシリテーションは、規模を問わず会議やミーティングなどに参加する機会がある人は知っておきたい言葉。ファシリテーションの実践については、本や研修からも学ぶことができます。

興味のある方は、ファシリテーションスキルを高めるための行動を起こしてみてはいかがでしょうか。