「終日」とはどんな言葉?
「終日」の意味は、「一日中。まる一日。外が明るい朝から晩まで」または「営業時間内」です。
類語は、「日中」「一日中」「朝から晩まで」。
英語で表すときは、「all day」「at all times」「at any time」「daytime」を使います。
「終日」とはどんな意味?
「終日」は、一般的には「しゅうじつ」と読まれることが多い言葉で、次の意味を表します。
日本では、日によって日の出と日の入りの時間が変わってくるため、「終日」が何時から何時までなのかははっきりと決められていません。
ビジネスでの「終日」の意味
ビジネスで「終日」といった場合、次の意味になります。
②その人が出勤してから退勤するまでの時間帯
ビジネスでの「終日」は、①と②どちらの意味で使われているか、しっかりとニュアンスを確認しておかないと、話している人の間で何時から何時までなのか勘違いが起こってしまいます。
また、①の意味の場合も企業やお店によって営業時間は異なるため、時間の確認が必要です。
バイトでの終日とは?
アルバイトの求人をみると、募集情報に「土日祝の終日勤務」のような条件が提示されていることがありますよね。
この場合の「終日」は、「営業時間内」という意味です。「土日祝の終日勤務」は「土日祝は営業時間内フルで勤務」の意味になります。
ただし、1日の労働時間は法律で8時間以内と決められているので、「営業時間」が8時間を超える場合は、面接でくわしい条件を確認することをおすすめします。
「終日」にはたくさんの読み方がある
「終日」は、「ひねもす」や「ひもすがら」と読まれることがあります。
古文などでは「ひねもす」「ひもすがら」を変形させた読み方がたくさん登場しますが、現代語では「しゅうじつ」「ひねもす」「ひもすがら」の3つの読み方を覚えておけば十分です。
なぜこのように読まれるかというと、古い時代の日本には「ひねもすがら(太陽のずっと照り輝いている間、一日中の意味)」という言葉があったからです。「ひねもすがら」が変化した「ひねもす」や「ひもすがら」が、古い日本語として使われていました。
そこに、平安時代になってから、中国から「終日(しゅうじつ)」という言葉と読み方が伝わってきたため、「終日」と書いて、「ひねもす」や「ひもすがら」とも読むようになったといわれています。
「終日」の使い方を例文で学ぼう
「終日」の基本的な意味がわかったら、次はよく使われる表現の意味や使い方をみてみましょう。
・営業時間内であればいつでも可能
・勤務時間内であればいつでも可能
【例文】
・夏休み企画として、2,000円で園内の乗り物がすべて終日利用可能となるワンデーパスポートを販売する。
・電話受付は、平日ならば終日可能です。
・営業時間内であれば、自分のスケジュールは空いています
・勤務時間内であれば、自分のスケジュールは空いています
【例文】
A:打ち合わせの日時を決めたいので、スケジュールが空いてる日を教えてください。
B:〇月は△日か□日ならば終日空いております。
・何かをするのに営業時間内であれば問題ない
・何かをするのに勤務時間内であれば問題ない
【例文】
A:打ち合わせしたいんだけどスケジュールいつ空いてる?
B:今日明日なら終日大丈夫です。
〇日当日を含むその日より後は、営業時間中~だ。
【例文】
2022年8月1日以降、終日禁煙といたします。
「終日」と「全日」
「終日」と似た言葉に「全日」があります。「全日」は、「終日」と同じ意味とまったく異なる意味の2つのニュアンスをもつ言葉です。
②まる一日。一日中。終日
①の意味の場合は、「お盆休み中は全日満室です」のように用います。
②の意味のときは、「〇月△日ならば、全日空いております」のように使用します。
数日間に渡る話をしているのか、1日の話をしているのかで「全日」の意味が変わってくるので、使うときには注意してください。
「終日」の類語・言い換え表現
「終日」の類語は、「日中」「一日中」「朝から晩まで」です。それぞれの意味や使い方をおさえておきましょう。
日のある間。日の出から日没までの間
【例文】
平日は日中オフィスにつめています。
朝から晩まで。まる一日
【例文】
明日は一日中会社にいるので、何かあったら連絡ください。
今日は朝から晩まで仕事に追われていた。
「終日」は英語だと?
「終日」を英語で表すときは、次のような表現を使います。
at all times:いつも、常に
at any time:いつでも、どんなときでも
daytime:昼間
このうちの「at all times」や「at any time」は、「終日禁煙です」のような注意の文脈でよく使われます。
「終日」の意味を正しく理解しよう
「終日」は、「朝から晩まで」や「営業時間内」などの意味をもつ言葉です。「まる一日」という意味もありますが、24時間というわけではありません。
「終日」の意味を正しく理解し、ビジネスなどで適切に使っていきましょう。