「かしこまりました」とはどんな意味?使い方や言い換え語、英語も解説

「かしこまりました」とはどんな言葉?

「かしこまりました」の意味は、「(相手の依頼や命令について)引き受けました」「わかりました」です。

類語は、「承知しました」「承りました」「了承しました」「了解しました」。

英語で表すときは、「Certainly.」や「I understand.」を使います。

「かしこまりました」とはどんな意味?

「かしこまりました」は、次の意味をもつ言葉です。

かしこまりました
・(相手の依頼や命令について)引き受けました
・わかりました

「かしこまりました」は、「わかりました」を謙譲語に直した敬語です。相手から何かを依頼されたり命令されたりしたときの返事として返す言葉で、対面や電話での会話のほか、メール、手紙といった文章でのやり取りでも使えます。

「かしこまりました」は目上の人にしか使わない

「かしこまりました」は、上司やお客様など目上の人に対して使う言葉です。言葉の意味をくわしく知ると、その理由がわかるのでみてみましょう。

「かしこまりました」の「かしこまる」は、次の意味をもつ言葉です。

かしこまる
①身分の高い人、目上の人の前などで、おそれ敬う気持ちを表して謹んだ態度をとる
②謹みの気持ちを表し堅苦しく姿勢を正して座る。正座する
③命令・依頼などを謹んで承る意を表す。承りました
④堅苦しい感じがする。窮屈である

意味からもわかるように「かしこまる」は、自分よりも身分が高い人をおそれ敬う気持ちを表す言葉です。

「かしこまる」を使った「かしこまりました」にも強い敬意が含まれているため、目上の人に対して使うのにぴったりな言葉です。しかし、後輩や同僚には向きません。また、目上の人であったとしても非常に親しい間柄の相手に対して使用すると、よそよそしい感じがするなど、相手が違和感を覚えてしまいます。

「かしこまりました」は、相手との関係性を考えてうまく使ってください。

「かしこまりました」は漢字だと?

「かしこまりました」は、漢字だと「おそれる。かしこまる」という意味の「畏」を使い、「畏まりました」と表記します。

ただし、「畏」は日常生活ではあまり使わない漢字のため、「畏まりました」と書いても読めない人がいることが予想されます。

そのため、「かしこまりました」は読む人に配慮し、ひらがなで書かれるのが一般的です。

「かしこまりました」の使い方を例文で学ぼう

「かしこまりました」は、相手から依頼されたり命令されたりしたときの返事に使う言葉ですが、「かしこまりました」だけだとぶっきらぼうな印象の言い方になってしまいます。次の例文のように一言添えて使うことをおすすめします。

例文
・「チャーシューメン大盛、濃いめ硬めで」→「かしこまりました。チャーシューメン大盛、濃いめ硬めですね」
・「ハイオク満タンお願いします」→「ハイオク満タン、かしこまりました
・「明日の10時に予約お願いします」→「かしこまりました。明日の10時ですね。お気をつけてお越しください」
・「商品の注文をお願いします」→「かしこまりました。ではお客さまのお名前とお電話番号から頂いてよろしいでしょうか」

「かしこまりました」と「承知しました」

「かしこまりました」と同じような意味をもつ敬語に、「承知しました」があります。

承知しました
・(相手の事情などを)理解しました
・(相手の依頼や要求などを)引き受けました

「承知しました」には、相手の話を理解し、依頼などを引き受けるというニュアンスがあり、「かしこまりました」と同じような意味合いで使えます。「承知しました」は「わかりました」の謙譲語で、目上の相手に使用する敬語であるというところも「かしこまりました」と同じです。

「かしこまりました」と「承知しました」の違い

「かしこまりました」と「承知しました」では、「かしこまりました」のほうが言葉に含まれている敬意が強いため、「かしこまりました」を使うとより丁寧な印象になります。

また、「かしこまりました」と「承知しました」では、「かしこまりました」のほうがやわらかなイメージになり、「承知しました」は硬い印象を与えます。

そのため、「かしこまりました」は接客時によく使われており、「承知しました」はビジネスライクな会話をしたいときに用いられます。

例文
「商品を間違って購入してしまったので、キャンセルさせてください」→「承知しました。それでは、キャンセルの手続きをさせていただきます」

「かしこまりました」のそのほかの類語・言い換え表現

「かしこまりました」には、「承知しました」のほかにも次のような類語があります。それぞれの意味や使い方をおさえておきましょう。

承りました
【意味】
・(相手の話を)しっかりと聞きました
・(相手の意向や依頼を)確かにお引き受けしました
※目上の人に対して用いる。電話対応でよく使われる

【例文】
私、〇〇(自分の名前)がご用件承りました。

了承しました
【意味】
納得して承知、承諾しました
※敬語ではあるが目上の人に対しては使えない。同僚、部下、後輩など、自分と同等以下の人に対して使用する

【例文】
提出された計画案について、了承しました。

了解しました
【意味】
理解しました
※敬語ではあるが目上の人に対しては使えない。同僚、部下、後輩など、自分と同等以下の人に対して使用する

【例文】
「2時から打ち合わせだから準備しておいて」→「2時ですね。了解しました」

「かしこまりました」は英語だと?

「かしこまりました」を英語で表すときは、「Certainly.」「I understand.」を使います。

「かしこまりました」の英語表現
Certainly.:かしこまりました。
I understand.:承知しました。

くだけた表現だと、「No problem.(大丈夫だ、いいとも、OKだ)」「Sure thing.(了解、いいとも、もちろん)」「I got it.(わかりました)」「I’m on it.(すぐに取り掛かります)」「Will do.(了解、OK、そうするよ)」などがあります。シチュエーションに合わせて使い分けしてください。

「かしこまりました」は上手に使おう

「かしこまりました」は、「わかりました」をすごく丁寧に表現できる敬語です。お客様や上司など目上の人に対して使うのにぴったりですが、親しい相手や自分と同等以下の相手には向きません。

記事で紹介した類語とあわせて理解し、上手に使い分けしましょう。