「不手際」とはどんな言葉?
「不手際」の意味は、「手際が悪いこと」「物事を処理する方法や結果がまずいこと」です。
類語は、「手抜かり」「遺漏(いろう)」「不始末」。
英語で表すときは、「mistake」「 error」「failure」を使います。
「不手際」とはどんな意味?読み方は?
「不手際」の読み方は「ふてぎわ」。次の意味をもつ言葉です。
・物事を処理する方法や結果がまずいこと
「不手際」の「不」は、後ろにくっついている言葉の意味を打ち消す働きをする接頭語です。その後ろにくる「手際」は、次の意味をもっています。
・物事をたくみに処理すること。また、そのさま
「手際」を「不」で打ち消した「不手際」は、「たくみな物事の処理のやり方」「ではない」ということ。
つまり「不手際」は、やり方に問題があるときに使う言葉です。
「不手際」の使い方を例文で学ぼう
「不手際」の意味がわかったら、次は言葉としての使い方を例文でイメージしてみましょう。ビジネスでの「不手際」は、次のようなシーンで使用されることが多いです。対面での会話のほかに、電話やメールなどでも使えます。
シーン①:失敗したとき
「不手際」は、自分や自分が所属する組織が何か失敗してしまった後、そのミスを認めて謝罪するシーンでよく用いられます。
・当店の不手際でご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
・本日はわたしどもの準備に不手際があり、資料が当日配布になってしまいました。大変申し訳ございません。
「不手際」を使うと、物事の処理のやり方に問題があり、そのことによってミスが起こったというニュアンスを表現できます。
シーン②:失敗するかもしれないことを事前に誤っておくとき
「不手際」は、まだ物事がはじまる前の段階で、「失敗して迷惑をかけてしまうかもしれませんが」と事前に相手に謝っておきたいときにも使われます。
・なにぶん準備期間が短かったため不手際があるかもしれませんが、ご容赦願います。
これらの表現には、自分たちの仕事ぶりを謙遜する気持ちも込められています。
シーン③:その他
「不手際」は、お詫びの気持ちに使うこともできます。
・度重なる不手際があり、作業工程を見直すことになった。
ビジネスで使える「不手際」の類語・言い換え表現
「不手際」の類語には、「ミス」や「失敗」、「へま」、「間違い」などがあります。しかし、これらは軽い印象がある言葉のため、迷惑をかけた相手に謝罪する場合や改まった場には向きません。
ビジネスで「不手際」を言い換える場合は、次のような類語を使うことをおすすめします。
不注意のため、しなければならないことを十分にしないこと。注意が行き届かないための失策
【例文】
わたくしどもの手抜かりによりご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。
大切なことが抜け落ちていること
※硬い印象の言葉のため文章向き
【例文】
遺漏なく対応できるよう、万全の体制を整えてまいります。
・後始末のやり方が悪いこと
・人に迷惑がかかるような不都合な行いをすること
【例文】
この度は、わたくしどもの不始末により大変なご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。
「不手際」は英語だと?
「不手際」を英語で表すときは、「mistake」「 error」「failure」を使います。
error:誤り、間違い、落ち度、思い違い、勘違い
failure:失敗、不成功、失敗者、失敗したもの
「不手際をお詫びします」を英語で表すときは、これらの単語を使用し次のように表現します。
I apologize for my error.:私の誤りをお詫び申し上げます
I am terribly sorry about my failure.:私の失敗を非常に申し訳なく思います
「不手際」をいざというときのために覚えておこう
人は誰しもミスをするものです。どんなに気をつけていたとしても、失敗を完全に避けることはできません。
ビジネスで失敗してしまったら、今回勉強した「不手際」を使って、しっかりお詫びの気持ちを相手に伝えましょう。