リバースモーゲージとは？メリット・デメリットをわかりやすく解説

リバースモーゲージとは「自宅を担保にした借り入れ」

リバースモーゲージとは、自宅を担保にしてお金を借り入れするシニア向けのローン。自宅に住み続けながらローンを組むことができるため、老後資金を調達する方法として有用です。

メリットだけではなく、デメリットや注意点もあるため、「リバースモーゲージはやばい」「罠だ」ととらえる人も。仕組みについてよく理解してから利用を検討しましょう。

リバースモーゲージとは、次のような仕組みとなります。

自宅を担保にして生活資金を借り入れ、自宅に住み続けながら、借入人が死亡したときに担保の自宅を処分して返済する

死亡時の返済が前提となっているため、シニア向けのローンなのです。

リバースは「逆」、モーゲージは「抵当権、抵当」の意味を持ちます。通常の住宅ローンでは、初めに融資をまとめて受け取り、返済していく中で最終的に借入額がゼロになります。一方、リバースモーゲージの場合は自宅を担保に融資を受け、最後に一括して返済するため順序が逆になります。

リバースモーゲージは活用の仕方次第で老後生活にゆとりが生まれますが、デメリットもあるので確認しておきましょう。

・月々の返済は利息分だけ

・年金収入でOK

・借入額は自宅の評価額の50〜70％程度まで

・担保の対象とならない地域や物件もある

・金利が上昇すると支払い利息も上昇

・融資期間が決まっており、長生きすると資金に困る

また、借入者の死亡後、配偶者が契約を引き継いで自宅に住める契約もありますが、配偶者が借り換えの審査が通らないケースも存在します。そして、担保となる自宅の評価は契約時の一回のみの場合もあるものの、自宅の価値が下落した場合に融資額が引き下げられることがあります。

相続人には債務が残らないようにできるローンもあれば、そうでないことも。その場合、相続放棄をすれば債務は引き継がれませんが、他の財産も承継できなくなるため注意が必要です。

マンションなら担保の対象にならないなど、金融機関によって判断も異なるため、事前によく調べておく必要があります。

リバースモーゲージについて「こんな場合は使えるの？」と疑問に思うこともあるでしょう。次に、アメリカの事情はどうであるか、日本における生活保護世帯は対象となるかどうかを解説します。

アメリカの場合は、9割のリバースモーゲージが政府の保証がある商品です。担保割れのリスクを政府が引き受ける仕組みが保険として存在し、借入者が安心して契約できます。融資期間も終身であり、長生きのリスクを心配する必要がありません。

生活保護を受けている場合、民間のリバースモーゲージは基本的に利用できません。しかし、自治体が提供しているものなら、生活保護の受給をやめる必要がありますが、リバースモーゲージを利用できる可能性があります。資産価値が500万円以上の不動産が対象となります。

例文

・A銀行でリバースモーゲージに類似した新しい商品を導入した。
・社会福祉協議会が取り扱うリバースモーゲージも存在する。
・リバースモーゲージの保証事業にB銀行が参入した。

リバースモーゲージを利用する際は、取扱銀行の情報をよく調べる必要があります。銀行の情報にはメリットが目立ちますが、デメリットとなることはないか確認を怠ってはいけません。活用の仕方次第では、老後に余裕を持って暮らす一助となるでしょう。