タイムマネジメントとはどんな言葉?
タイムマネジメントの意味は、「仕事を上手に進められるように時間の使い方を改善し、時間当たりの生産性を高められるようにすること」。
類語は「時間管理術」です。
英語で表すときは、「time management」を使います。
タイムマネジメントとはどんな意味?
タイムマネジメントは、次の意味をもつカタカナ語です。
タイムマネジメントは「時間を管理する」ことではありません。1日24時間と決まっている限られた時間のなかでより多くの成果を上げられるように、「仕事のやり方と進める順番を変え、自分自身の仕事をコントロールする」ことがタイムマネジメントです。
時間は限られているため、多くの成果を上げるには「より多くの成果が上がる仕事」にたくさんの時間をつぎ込み、完了させられる「より多くの成果が上がる仕事」の数を増やす必要があります。
タイムマネジメントでは、日々の仕事のなかに含まれる無駄を見つけ出してそれを省き、効率化することにより空いた時間を「成果が上がる仕事」に回していきます。
また、将来の生産性を上げることもタイムマネジメントの目的。空いた時間は、自己研鑽の時間としても有効活用しましょう。
タイムマネジメントのポイント
タイムマネジメントのポイントをまずは抑えておきましょう。
仕事の数そのものを減らす
無駄な仕事をなくして、仕事の数を減らすのがタイムマネジメントの一番のポイントです。
「成果を上げることにつながらない完全に無駄な作業」は、思い切って捨ててしまいましょう。ただし、本当に捨ててしまっていいのかの確認は必要。本当に捨ててしまう前にお試しでその仕事を廃止してみて、問題が起きないか確認する期間を設けるのがおすすめです。
自分でやるまでもないけれど誰かがやる必要はあり、捨てることができない作業は、人に任せられないかを考えてください。部下の仕事を調整して任せることができないか、外注できないかを検討しましょう。
仕事のなかの無駄な部分を省く
仕事のなかには、無駄な部分もあるためそれを省くことも重要です。「二度手間になっているなど工程に無駄がある仕事」や、「分業化されすぎて無駄が生じている仕事」は、ひとつにまとめ効率化しましょう。
やり直しや無駄な頑張りを減らす
仕事の準備時間や、やり直しの時間は少ないほうがいいですよね。仕事の仕上がり具合も、80点でいいところ100点を目指していたら無駄になってしまいます。
準備時間を省くには、じっくり考える必要のないこなすだけの仕事のうち、同じタイミングで片付けてしまえる仕事や同じ場所でできる仕事を連続処理するのがおすすめ。それまで一つひとつの作業に対して、別々に取っていた準備時間をまとめてしまうことで、トータルの準備時間を短縮できるようになります。
やり直しや仕上がり具合の無駄を省くには、上司や取引先から仕事の依頼を受けた時点で「どのくらいの品質が必要なのか」「どのくらい時間(コスト)を投入するのか」「納期はいつか」など重要なポイントを確認し、指示を明確化させることが大切。
不明点を残したまま作業に取り掛かることがないように、「作業開始前の相談・確認」を徹底しましょう。
「問い合わせ」を減らす
「問い合わせ」も頻繁に来るようだと作業の邪魔になります。連絡が必要なものに対しては、なるべく先回りしてこちらから連絡しておくことで、「問い合わせ」件数を減らせます。
連絡はメールや紙など形が残り、お互いに後から確認し直せるものでするのがおすすめです。
仕事を簡単にできるようにする
作業内容を見直し、誰がその作業を担当しても簡単に片づけられるようにすることで時間を節約できます。
作業をマニュアル化、視覚化することで、その作業をできる人を増やすのがここでのポイントです。作業が「仕組み化」されていれば、誰が担当してもそこそこのスピードを維持しながら、一定のレベルの完成度をキープできるようになります。
できる人が多ければ、手の空いている人に仕事を回せるようになるため、会社全体としての生産性を上げられますね。
「より多くの成果が上がる仕事」を先送りしない
タイムマネジメントでは、「より多くの成果が上がる仕事」に十分な時間をさけるスケジュールを組むことが重要です。
「より多くの成果が上がる仕事」が苦手な業務であったり、難しくてやりたくない仕事であったりしても、面倒を先送りにしてはいけません。
どうしたら「より多くの成果が上がる仕事」の効率を上げられるか、それを最優先にして1日の仕事の割り振りをしてください。
・先に雑多な仕事をさっさと片付けてから「より多くの成果が上がる仕事」にじっくり取り組む など
突発事態に備える
仕事には突発事態も付き物ですね。何か起こったときに臨機応変に対応できるように、毎日のスケジュールはある程度の余裕を設けておくようにするのが、タイムマネジメントのポイントです。
1日のスケジュールのどこかに空白の時間を設けて、必要に応じて仕事の順番を変更したり、突発事態が起きたりしても慌てないように準備しておきましょう。
毎日振り返る
日々の業務をこなすなかで、仕事の無駄な部分に気づいたり、うまくいった工夫をみつけられたりすることもあるはず。その情報はその都度記録しておき、それをもとにその日の振り返りとしてどう改善するか明日以降の仕事でどう工夫するか、毎日考える習慣をつけましょう。
毎日繰り返すことで、次第に自分にとってベストなタイムマネジメント方法がみえてきます。
タイムマネジメントのやり方
タイムマネジメントのポイントが頭に入ったら、それをふまえてタイムマネジメントのやり方をみてみましょう。
仕事をすべて書き出す
タイムマネジメントの準備として、先ず1週間分の自分の仕事を小さなものも含めてすべて書き出し、見える化します。仕事の内容とあわせて、それぞれの仕事の作業工程もすべてくわしく書き出してください。後から追加することも考えて、パソコンで一覧表にするのがおすすめです。
仕事の書き出しが終わったら、それぞれの作業にどのくらい時間をかけているか、自分が想定するおおよその時間を書き込みます。
1週間分の書き出しが終わったら、ひと月分の仕事も同じように書き出しましょう。
ずれを確認する
1週間、自分が書き出した仕事の一覧表をもとに仕事をしてみましょう。実際に仕事をしてかかった時間を一覧表に追加し、先に想定した時間とのずれを修正していきます。
これをすることで、時間を多くとられている作業が何か、重要な仕事にしっかり時間をかけられているのか、実体の確認ができます。
優先順位をつける
書き出した仕事に、次の基準で優先順位をつけていきます。
優先順位2位:緊急度は低いけれど得られる成果が大きい仕事
優先順位3位:緊急度は高いけれど成果が小さい仕事
優先順位4位:緊急度が低く成果も小さい仕事
順位をつけにくいときは、コストやリスクをふまえた実現可能性を上記の判断基準に加えて順位づけしてください。
目標設定とスケジュール組み
優先順位の高い仕事から順に作業効率を改善していき、優先順位の低い仕事はやらない仕事に分類してやることのリストから削ります。そのうえで、残ったそれぞれの仕事について、「〇〇分以内に作業を終える」のように具体的な目標や期限を決めます。
次に、優先順位の高いものを優先して1週間分のスケジュールを立てます。無理なスケジュールを立てるのは、仕事を完了させられず、同じ仕事に関わるほかの部署の人や取引先などに迷惑をかけてしまうため厳禁です。突発事態が起こることも考慮しなければなりません。実現可能な、余裕のあるスケジュールを組みましょう。
翌週からは、1週間スケジュールを実行して得た反省や気づきをもとに、改善したスケジュールを組み実践していきます。
タイムマネジメントにおすすめのツール
タイムマネジメントに役立つ、無料でも使えるおすすめのツールを紹介します。気になるものがみつかったら試してみてください。
タイムマネジメントの使い方を例文で学ぼう
タイムマネジメントの意味ややり方がわかったら、次はカタカナ語としての使い方を例文でイメージしてみましょう。
・働く女性を対象にしたタイムマネジメント研修を企画する。
・タイムマネジメントに役立つアプリを紹介する。
・看護師のためのタイムマネジメントセミナーを開催する。
・タイムマネジメントができない人には、おおざっぱな人が多い。
タイムマネジメントの類語・言い換え表現
タイムマネジメントの類語は、「時間管理術」です。「時間管理術」はタイムマネジメントと同じ意味で、次のように使います。
タイムマネジメントは英語だと?
タイムマネジメントを英語で表すときは、「time management」を使います。
「time management」は、カタカナ語のタイムマネジメントと同じように使用されます。
タイムマネジメントに挑戦してみよう
タイムマネジメントは、「仕事を上手に進められるように時間の使い方を改善し、時間当たりの生産性を高められるようにすること」を意味するカタカナ語です。
うまくタイムマネジメントできるようになると、仕事の効率を上げ残業を減らせます。私生活に活用することもでき、自由に使える時間を増やせます。紹介したポイントや、やり方を参考にタイムマネジメントに挑戦してみましょう。